2011年12月14日(水) |
大阪市の公務員はなぜ不祥事が多いのか? |
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なぜ大阪市の現業部門の職員は不祥事が多いのだろうか。納税者によってその給与が支払われ、身分が保証されている以上、少なくともその身分になる機会は多くの人に平等に開かれてないといけないはずである。ところが大阪市の現業職員採用というのは謎に包まれているらしい。縁故採用やコネ採用がまかり通る世界ならば、かなり能力の低い者や素行に問題のある者まで採用されることになる。橋下新市長が今回その実態の解明を指示したのもっともなことかも知れない。読売新聞の記事を引用しよう。
橋下市長「現業職再試験」…不正採用洗い出し?
不祥事が多発する大阪市の現業部門の職員について、「採用経緯を全部明らかにし、問題があれば再試験」とした橋下徹新市長の発言が波紋を広げている。
ごみ収集や道路清掃など現業職員の採用を巡っては、議員や労働組合の口利きがあったとする証言が後を絶たず、「パンドラの箱を開けることになる」との指摘もある。一方、不正採用が発覚すれば、市幹部は「免職以外にない」としており、組合側は「再試験で及第点に届かない職員の大量免職が、橋下氏の狙いでは」と警戒している。
◆停職以上の65%
「職員の不祥事は目に余るものがある」
市長選に当選後、初めて市役所を訪れた橋下氏は今月5日、現業職員の選考方法や競争倍率を報告するよう、真っ先に総務局へ指示した。
市が昨年実施した調査では、平松邦夫市長が就任した2007年12月以降、10年3月末までに停職以上の処分を受けた職員は85人で、うち約65%にあたる55人が現業職員だった。ライフル銃を使った殺人、葬儀業者からの「心付け」受け取り、覚醒剤の使用などに加え、4日には健康福祉局の職員が殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。橋下氏は「採用プロセスを示さないと納税者の理解が得られない」と語気を強めた。
◆不透明な採用
市の現業職員は1万2412人(10月現在)で職員全体の3分の1を占める。人口規模で上回る横浜市の2・5倍に達し、全市町村で最多。06年度以降は採用を凍結しているが、以前は「営繕」「土木」など19職種について部局ごとに採用してきた。
各局の人事担当者は「適切に選考してきた」とするが、かつて募集要項は、事業所の掲示板に短期間貼り出されるだけ。試験があるのを知っているのは市関係者らごく一部で、職員が親類縁者で占められた職場もあったという。
不透明な採用は議会でも再三問題になり、「いつ募集があるのか、一切市民にはわからない」「特定の者だけが受験する不公正な状態だ」と閉鎖性が批判されてきた。
さらに、複数の市関係者は「過去には応募時に議員や組合などの推薦や紹介などの口利きがあった」と話す。「議員枠」もあり、知人の応募書類の脇に議員名を書いたり、市側に受験番号を伝えたりして合格を働きかける動きがあったとの証言もある。
(2011年12月13日14時55分 読売新聞)
どんな経緯で採用されていても、その職員がきちっと仕事ができていればさほど問題ではないような気もするのだ。しかし、もしも奈良市役所のポルシェ野郎みたいに全然仕事をしないのに給料だけはしっかりともらうクソ税金泥棒だった場合は話が別である。その場合は不正な採用の経緯を明らかにするとともに、本人を免職にするだけではなくてその採用に関わった連中全員からそのクソ野郎に支払った給料分を賠償させるくらいのペナルティを与えて欲しいのである。
橋下新市長の「劇場型政治」は市民にアピールする目玉を必要とする。この場合なら「縁故で採用されて安定した身分の連中への嫉妬」という市民感情を利用して、公務員改革を進めるための材料にされるのだろう。
横浜市の2.4倍もいるという大阪市の現業職員は果たしてそんなに大勢必要なのだろうか。大幅なリストラを正当化するために、採用の不備をついて辞職を迫るというのが橋下氏の今回の戦略かも知れない。オレはその行方を見守りたいのである。民営化できる部分はどんどん民営化すれば高コスト体質を改善できるだけではなくて、民に仕事を与えることができる。そうして大阪の景気をよくするために少しでも効果があればと思うのである。
今までは議会と市役所がつるんでたからちっとも進まなかった公務員改革だが、今後は今までのようにはいかなくなる。市役所の内部では戦々恐々としていることだろう。
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