2011年10月30日(日) |
東スポの求人広告にご注意! |
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就職難の時代である。どうすれば高収入の仕事が得られるのか、新聞や就職専門誌の求人欄を必死で見ている人も多いはずだ。考えたら大学生の頃、オレは短期のアルバイトを求めて京都大学近くにある学生相談所によく出入りしていた。バイトはたいてい抽選になる。その抽選でうまくゲットできればよし、あぶれたらあきらめてアパートに帰るという日々だった。園芸店のトラック運転手をして過積載させられこともあったが一日9000円という金額に狂喜した。高島屋で商品陳列台を片づけるというバイトは実働2時間ほどで2000円もらえるのが魅力で、週に一度しかないそのバイトに毎週登録して働いていたらいつのまにか現場監督みたいな地位に昇格して、他のバイトに作業を指示する側になったことを思い出す。当時のオレは生活費をほぼ自分ですべて稼ぎ出していたのである。学生の分際でクルマも持っていたのである。
しかし、犯罪に手を染めたことはなかった。過積載は道路交通法違反だから犯罪にはいるかも知れないが、詐欺とか窃盗とかそういうたぐいの本格的な「犯罪」に関わる仕事はしなかった。そんなこと当たり前である。ただ、もしも当時のオレが「日給18000円」というのを見れば、思わず応募していたかも知れないのである。東スポの広告は実に恐ろしいのである。
東スポに求人広告…実は振り込め詐欺受け取り役
振り込め詐欺事件の現金受け取り役として静岡県警に詐欺未遂容疑で現行犯逮捕された東京都の無職男(41)が、スポーツ紙「東京スポーツ」の求人広告を見て応募し、雇われていたことが県警への取材でわかった。
職種には触れず、「日当1万8000円以上」と書かれており、県警は詐欺グループが高額な日当で受け取り役を集めていたとみて調べている。
男は今月26日、静岡市葵区の女性(77)から現金を受け取ろうとした際に逮捕された。捜査関係者によると、男は調べに対し、「広告を見て今月中旬に都内で男の面接を受けた後、この男に呼び出され『静岡に行って』と言われた。その後、『400万円を取ってきて』と携帯に電話があり、取りに行った」と供述しているという。広告に具体的な仕事の内容は書かれていなかったという。
東京スポーツ新聞社広告局は「代理店を信頼して広告を掲載したが、詐欺事件に利用されたことは誠に遺憾です。今後、このようなことがないようにチェック体制を強化したい」とコメントを出した。
新聞社が広告の中味までチェックできていないということは今のオレにとってはもはや常識である。そしてそれが明らかに詐欺や犯罪を予感させる広告であっても責任を取ることは一切ないのである。
かつて読売新聞は出資法違反や詐欺容疑で幹部が逮捕された「スイス・プライベート・ファンド」の広告を全面広告の形で掲載していたのである。新聞の一面をどーんと占拠したスイスプライベートファンドの広告の中の「年利率7%・元本保証」という文字を見てオレはたちどころに「これは詐欺だ!」と思った。低金利時代にそんな投資はありえないからである。国道25号線の大阪・奈良県境近くの河内堅上駅のところに一辺5メートルほどで「スイスプライベートファンド」と書かれた巨大看板があったことも思い出す。この詐欺事件に関して、読売新聞社がその詐欺師たちから受け取った広告料を被害者たちに返すような動きは一切なかったはずである。ただ、全面広告を出すにはやはり100万円以上は掛かるだろう。たとえ詐欺師であってもゼニさえ払ってくれればいい顧客なのである。
朝日や毎日になどの大手新聞に「株式講演会」という名称で広告を打ってる業者がいて、実はオレはその講演会に潜入して内実を探ったことがあるのだが、いったい何年前かわからないチャートを引っ張り出してきて「上がるときは3段階、下げるときも3段階」などとたわけたことを小金持ちの老人たちに吹き込んで会員登録者からゼニをむしり取るという内容だった。数年前にあまりのあほらしさに呆れまくったことを思い出す。
新聞社には広告の中味をチェックするようなまともな連中はいない。広告業務は基本的に外部委託であり、いちいち記事の中味をチェックすることもなく丸投げしていて、何かあればその委託先の責任にするのだ。しかし、読者は「○○新聞の広告だから」と信頼するのである。疑ってかかるのはオレのようなひねくれ者のオッサンだけであり、普通の人は基本的に信用して読むのである。それが詐欺師たちの狙いなのである。高い広告料を払ってまで獲物を求めて暗躍しているのである。
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