2011年08月20日(土) |
きみはメダカ銀行を知ってるか? |
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童謡によればメダカの学校は川の中にあるのだが、メダカの銀行がどこにあるのかみなさんはご存じだろうか。メダカの銀行は山口県周南市にあるのだ。しかも山口県内には次々とその支店が開設されているのである。銀行からお金を借りることができるように、メダカ銀行ではメダカを借り受けることができる。しかし、利子をつけて返さないといけないのである。読売新聞の記事を引用しよう。
「高利」でも支店続々と…その名はメダカ銀行
山口県周南市に本店を置く「メダカの銀行」の支店が各地に開設されている。
絶滅危惧種のクロメダカを貸し出して増やしてもらおうという取り組みが始まって10年。今月、県内20店目として開業した和木町の支店では「小さな命を育てて、自然や環境の大切さを学んで」と、積極的な“融資”を展開している。
クロメダカは色が黒っぽく、成魚の体長は約4センチ。かつては全国各地の小川や池などに多く生息していたが、水質汚染などで数が減り、1999年の環境庁(当時)のレッドデータブックで、絶滅危惧2類に指定された。
メダカの銀行は、こうした状況に危機感を抱いた周南市の獣医師山口久光さん(64)が2001年7月に設立した。野生のメダカを増やし、昔ながらの小川を取り戻そうという狙いだ。
システムは、1家族あたり10匹程度を貸し出し、配布年月日や育て方を記した通帳を発行。繁殖させてもらい“利息約10匹”を加えた20匹を返済してもらう。戻ったメダカは、銀行が捕獲した川などに放流する。
周南市の本店では毎年、休耕田などで育てた2000匹以上のメダカを貸し出し、数万匹を放流したという。支店は、下関、萩、山口市などに開設され、活動は県内全域に浸透。山口さんの獣医師仲間が福岡市にも開いた。
県内20番目の和木支店は、和木町の農家らでつくる「和木町ふれあい産直市運営協議会」(明本收二会長)が開設。6日から、JR和木駅交流プラザなどで活動を始めた。同支店は、20匹以上を育てた場合、地元産野菜などと交換するオリジナルのサービスも行うという。
貸し出し期間は原則、6〜9月。同協議会事務局の橋川等さん(69)は、「メダカを通じて自然に目を向けてほしい」と願いながら、「(うまく育てられなくて)『返済』できなくても取り立てはしません」と気軽な借り入れを呼びかけている。(井上裕文、松本晋太郎)
(2011年8月19日17時29分 読売新聞)
我が家でも昔メダカを飼っていた。ベランダに置いた水槽の中でメダカがどんどん殖えたので母がいろんな人にあげたのである。しかし、年老いた母は世話をするのが面倒になって最後はよそに全部あげてしまった。卵から孵った稚魚が食われないように、母が別の水槽に移したりして世話をしていたことを思い出す。ちゃんと世話をするのはけっこう大変なことだったのだ。
このメダカ銀行、ちゃんと世話をして殖やすことに成功し、返済可能な人はどれくらいの比率なんだろうか。もっとも貸し倒れになっても無理な取り立てはないということだが。
自然界のメダカが激減してしまった理由は、川の水が汚れたことや農薬のせいなどさまざまである。あんなにありふれていた魚が「絶滅危惧種」になるのだから人間のもたらした環境破壊というものは実にすさまじいのである。
この「メダカ銀行」の仕組みがうまくいけば、他の自然界の小さな生き物たちもどんどん殖やすことができるのではないか。オレは少しばかり期待するのである。我々の回りにかつて存在した自然との共生が実現していた世界は、市街化によってどんどん失われてしまった。オレはそれを残念に思っていたのだが、こうして取り戻そうと地道な活動を継続されている方々がちゃんといたのである。なんだかオレは嬉しくなったのである。大阪にもメダカ銀行は開設されるのだろうか。
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