2011年06月11日(土) |
問題文中に答えがあったぜ九州大! |
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国語(現代文)で漢字の書き取りの問題を出すとき、オレがいつも確認するのはその問題になっている文字が本文中に出ていないかということである。今はパソコンで問題作成するので一文字ずつ検索を掛けることができるからチェック漏れすることはない。それからもう一つ、教室内の掲示物の漢字もチェックする。それが入学試験ならば受験票に記載されている漢字も使えないという制約がある。
2011年度の九州大学の入学試験(前期日程)で、国語の問題に出題ミスがあり、それがなんと書き取りの漢字が本文中に出ていたということだったとか。大学の入試問題ならばそれこそ厳重にチェックしないといけないわけで、これは実に情けない凡ミスである。読売新聞の記事を引用しよう。
九大、今ごろ出題ミス発表…問題文に答えあった
九州大(福岡市東区)は9日、2月に実施した2011年度一般入試(前期日程)の「国語」で、出題ミスがあったと発表した。
合否に影響はないという。
同大入試課によると、出題ミスがあったのは漢字の書き取り問題。設問では「ヒョウバン」を漢字で記載するよう求めたが、問題の文中に解答の「評判」の字があることが、学外者の指摘で5月末に発覚した。
国語は、教育、法、経済の各学部を志望する計892人が受験。うちミスがあった問題で不正解だった計20人を正解扱いとする措置を取ったが、合格者に影響はなかった。
九大は「ご迷惑をかけ申し訳ない。今後、点検態勢を強化し、再発防止に努めたい」としている。
(2011年6月10日 読売新聞)
オレはこの記事を読んでとても複雑な気分になったのである。まず、書き取りの問題のあまりにも易しいことに驚いた。「ヒョウバン=評判」なんて小学生でも楽勝じゃないか。そんな易しい漢字を天下の九州大学が出題してるということに対する驚きである。同音異義語がいくつもあるような語でもない。
892人の受験者中、20人が不正解だったということだが、そんな易しい漢字の書き取りならば別に問題文中になくても正解できて当然である。この20人は、あえて言うならば小学生レベルの漢字が書けず、しかも問題文中にあることを見つけることもできなかったか、あるいは問題文中にある「評判」の文字が「ヒョウバン」と読めて書き取り問題の答えであることさえ理解できなかったという可能性もある。
今回、九州大学は該当の問題に関して「全員正解」という措置を取り、不正解者は正解扱いしたということだが、合格者に影響はなかったのも当然だろう。「ヒョウバン=評判」が書けないような情けない受験生はそもそも九州大学に入学する資格はないと思うし、その20人はこの問題を正解にしてもらったところでとうてい合格ラインには届かなかったということである。
試験問題を作成するときには絶対にミスがないかどうか何度も校正する。それでも試験開始後にミスが見つかって訂正しなければならない時もある。100%ミスを防ぐことはなかなか困難だ。だからこのようなミスはこれからもどこかの大学で起こるだろう。人間が作るものに完璧などありえないとオレはいつも思うのである。
今回はたまたま学外者が指摘したわけだが、新聞に入試問題が掲載された時には見つからなかったわけである。大勢の受験生や予備校や高校の教師が見ていたはずなのに誰も気がつかず、発覚したのは5月だという。できることなら「全国大学入試問題」の本が出版されるまで誰にも気づかれずに残っていて欲しかったのである。九州大学の問題ならオレは自分で解いてみるに決まってるから、そのときにオレは必ずこのミスを発見できたはずである。
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