2011年06月10日(金) |
電気自動車にたった5分で充電OK! |
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電気自動車普及の大きな障壁となっているのが、充電に掛かる時間である。急速充電しても30分とか1時間かかるのならその待ち時間に他のことをしていないといけない。それを逆手にとって、商業施設の中には「待ち時間にお買い物を・・・」と駐車場に充電器を設置するところも出現したのだが、旅行の時などはそんなにも待っていられない。
もしもガソリンスタンドでの給油時間くらいでフル充電することが可能ならば、電気自動車の利便性は一気に向上するだろう。だから充電時間を短くすることは業界にとって緊急の課題だったわけだが、なんと宇都宮市のベンチャー企業が急速充電の方式で特許を取得したという記事を見つけた。読売新聞の記事から引用しよう。
電気自動車5分で急速充電、ベンチャーが特許
宇都宮市のベンチャー企業「エネルギー応用技術研究所」(菅野(すがの)富男社長)が、電気自動車を短時間で充電できる大型蓄電器「電力貯蔵式急速充電システム」を開発し、国際特許を取得した。
菅野社長によると、フル充電するのに30分以上かかるが、同システムでは約5分。複数の電気自動車を充電できるという。菅野社長は「自動車メーカーと共同して電気自動車の普及に努めたい」と意気込んでいる。
菅野社長によると、現在の充電システムは電力会社から送られる電力を直接車に充電するため、送電線の容量を超える大量の電力を流すことができない。そこで電力を大型の蓄電池に貯めておき、充電が必要な車に蓄電池から一気に充電する方式を考えた。幅約10メートル、高さ約1・5メートルの大型蓄電池を使用すれば、100台の電気自動車に一度で充電できるという。
菅野社長は福島県出身。自動車やバッテリーのメーカーに計約20年勤務したが、「電気自動車が普及するにはガソリンの給油と同じぐらいの時間で充電できるシステムが不可欠だ」と考え、2006年に宇都宮市で起業した。
5年間にわたった研究は以前の会社で培った電気系統の知識をもとに、すべて一人で行った。アイデアについて自動車メーカーなどに話しても「蓄電池に一度電気をためる」という考え方はなかなかわかってもらえず、「本当に受け入れられるのか」と不安が募った。しかしここ1、2年、大型蓄電池を使った急速充電の合理性が理解され、同じ分野を研究するほかの会社も現れた。「このアイデアは実用化できる」と自信を深め、今年4月に特許を取得した。「やっと認められた」とほっとしたという。今後は自動車メーカーと共同して実用化を目指し、1、2年のうちに実証試験まで行いたいという。
電気自動車を巡っては、栃木県が2日、一般への普及を目指す「とちぎ電気自動車等普及促進協議会」を設立。県や市が公用車として採用したり、道の駅に充電器が設置されたりするなど、普及促進が広がっている。
(2011年6月8日14時16分 読売新聞)
これまでの充電というのは、電力会社から送られてくる電気で自動車に充電するという仕組みを誰もが考えていたわけである。それを菅野社長は一度大型蓄電池に貯蔵してから急速充電に使うという仕組みにしたのだという。なぜそうすれば急速充電が可能になるのかオレにもよくわからないのだが、自動車メーカーの人に話してもわかってもらえなかったそうだからこれまで誰も考えなかったことなのだろう。
「1、2年の間に実証試験まで・・・」とあるようにまだこの方式が実用化段階に至ったわけではない。しかし、電気自動車自体がまだそれほど多くない。数年先になって電気自動車が増加するまでに実用化できればいいのである。それにしても日本人の技術というかアイデアを産み出す能力はすごいと思うのである。日本政府がもっとも大切にしないといけないのはこのような民間の努力ではないだろうか。官がゼニを出した研究で失敗してるものも多いのに、民間でこのようなことを独力で手がける方が居たのだ。オレはこういうすばらしい工夫が正当に評価されて欲しいと思うのだ。
唯一この普及を阻むものがあるとすればそれは原発の事故問題だろう。電気自動車普及促進の背景には。原発によって作られすぎた電力が余ってるから消費しないといけないという大義名分があったのである。しかし、電気は今後は「足りないからむやみに使うな」という状況になりそうである。全電力使用量の中で、電気自動車が使う分など本当に微々たるものだ。この逆風下で電気自動車は果たして普及していけるのかとオレは心配しているのである。
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