2010年12月03日(金) |
そんな暑い国でサッカーをやれるのか? |
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2022年のサッカー・ワールドカップの開催地は、圧倒的有利と言われたアメリカではなく、もちろん日本でもなく、なんと中東の産油国であるカタールに決まったのである。カタールの首都はドーハ、ドーハといえばやはり日本人にとっては「ドーハの悲劇」の舞台となったところだけに多くの日本人が「そんな縁起の悪い場所でやりたくない」と思ったはずだ。あの忘れもしないドーハの悲劇は1993年10月28日のことだった。
今回のワールドカップ開催にあたってオレが思ったことは「そんな暑い国でサッカーがやれるのか?」という疑問である。日本がドーハの悲劇を迎えたのは10月も終わり頃のことであり、ドーハの10月の平均最高気温は35.2度とあるので東京の夏よりもまだかなり暑い。しかしワールドカップ開催は8月である。そうなるとさらに暑いわけで40度を超える猛暑の中でどうやって選手たちはコンディションを維持できるのかとオレは疑問に思ったのである。
開催国決定を伝える朝日新聞の記事を引用しよう。
サッカーW杯、日本落選 18年ロシア、22年カタール 2010年12月3日0時46分
【チューリヒ(スイス)=村上研志】サッカーのワールドカップ(W杯)2018、22年大会開催地を決める国際サッカー連盟(FIFA)理事会の投票が2日、当地であり、18年大会はロシア、22年大会はカタールで行われることになった。日本は22年大会に立候補し、02年の日韓大会以来2度目の開催を目指したが、落選した。
ロシアとカタールは、いずれも初めてのW杯開催。東欧と中東で開かれるのも初めてとなる。18年大会にはイングランド、ロシアが単独開催、スペインとポルトガル、オランダとベルギーが共催で名乗り。22年大会は日本、韓国、オーストラリア、カタール、米国が単独開催を目指した。
投票にはFIFA理事22人が参加した。過半数の得票を得た候補が出るまで最下位の候補を除外して投票を続ける方式で行われ、日本は2回目の投票で最下位になった。
今度は単独開催を目指した日本は、最新の技術を駆使して試合の立体映像を世界に配信するといった「次世代W杯」を提案し、前回開催から20年しか間がないという批判を打ち消す戦略だった。日本サッカー協会の小倉純二会長がFIFA理事でもあるという強みを生かし、理事への説得を試みたが、支持は広げられなかった。
14年大会はブラジルでの開催が決まっている。
オレはカタールというのがどんな国かよくわからなかったので、ウィキで調べてみた。なんと今の首相(首長)でもあるハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニーは無血クーデターで父親から政権を奪取したとある。そして父親はその祖父から同じように無血クーデターで政権を奪ったとある。ようするに民主化などとはほど遠い独裁国家なのだ。軍事政権を批判したり、北朝鮮の世襲政治を批判するならこういうことも批判の対象にすべきだと思うのだが、何しろゼニがたっぷりあって世界の経済発展に貢献しているからそんなことはどうでもいいようである。
人口140万ほどの小さい国で、そこに働く人たちはほとんどが外国人の出稼ぎ労働者とある。オイルマネーのおかげで所得税もなく、教育も医療も無償なんだがただ人々は毎日遊んでるだけの国で、若者はどんな将来の夢を思い描くのだろうかとか、努力して勉強しようと思うのだろうかとかオレは興味を持ってしまうのである。日本が高度成長できたのはみんな貧しかったからであり、今の日本が活気を失ったのはすでに十分豊かになってしまって、努力しなくても普通の生活が送れるようになったからであるとオレは思っている。最初からなんでも与えられている国民の悲劇をオレは思ってしまうのだ。そんな国でどうして教師は学習のモチベーションを生徒に持たせることができるだろうか。
そこに降って湧いた今回のワールドカップ開催、おそらく競技場の建設や回収のために多くの出稼ぎ労働者が集められるのだろう。中東で栄えている国や地域というとオレは真っ先にドバイを連想するのだが、次はカタールの番かも知れない。
ただやはり心配なのは気候である。もっともすでに140万人の人口があるということはそこで暮らしている人々はその気候に適応できているわけでなんにも問題はないのかも知れないが、平均最高気温が40度を超えている暑さというのはどんなものなのだろうかと心配になるのだ。試合が夜に行われないといけないのはもちろんだが、巨大な競技場全体を冷やす空調システムを導入すればおそろしくコストがかかり、決してエコなんかじゃないバブリーなワールドカップになると思うのである。
おそらく競技場の建設・改修には日本の大手ゼネコンも参入するだろう。できればそこでインド人やパキスタン人ばかりではなく、日本で仕事にありつけない失業者たちを雇用してくれればと思うのである。
なんにもしなくても税金も教育もタダの国の140万の民がみんなサッカー好きになって、その遊びに熱中することでもしかしたらカタールは国家としての活気が生まれ、国民に向上心がもたらされるのかも知れない。今回の招致を決めたことの背景にはそんな深謀遠慮があったのだろうかとオレは憶測しているのだ。
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