江草 乗の言いたい放題
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2010年11月21日(日) 大阪にはすでに闇カジノがあります        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 橋下知事はよく「大阪にカジノを誘致しよう」と主張される。どうやら子どもにも早くからバクチを教えるべきだということが持論のようである。しかし、そんなものをわざわざ知事が公費で作らせなくてもちゃんと民間で先にやってくれていたのである。朝日新聞の記事を引用しよう。

競輪のヤミ券売り場、生活保護食い物に 山口組系が経営 2010年11月20日22時3分
 大阪市西成区にあった競輪や競艇のヤミ券売り場が10月、大阪府警に摘発された。捜査関係者によると、食事や酒が無料で振る舞われ、客の中には生活保護受給者も多く含まれていた。1口100円の賭け金で保護費が吸い上げられていく。府警や大阪市は、山口組系暴力団の一種の「貧困ビジネス」とみている。
 ボカーン。10月6日午後、街中に轟音(ごうおん)が響いた。府警が売り場の鉄製扉を爆破。約300人態勢の捜査員や機動隊員らが、室内へなだれ込んだ。「動くな、動くな」。捜査員らは騒然とする現場を制し、客ら約100人を西成署へ任意同行した。
 ヤミ券売り場は約600平方メートル。隣り合うマンションなど3棟の1階部分をつなぎ、その広さから地元で「ドーム」と呼ばれてきた。客によると、棚にはテレビモニターが並び、モーターボートや競輪、競馬などが生中継されていたという。府警は家宅捜索で約100台のテレビと、現金約500万円を押収した。
 府警などによると、この日は尼崎競艇(兵庫県)や福岡競艇(福岡市)、防府競輪(山口県)などがヤミ券の売買対象になっていたという。
 府警は不特定多数の客に1口100円でヤミ券を売るノミ行為をしていたとして、これまでに胴元側の17人をモーターボート競走法違反や自転車競技法違反の容疑で逮捕した。客側も3人を同容疑で逮捕。いずれも起訴、もしくは略式起訴されている。
 大阪市などの調査では、ドームにいた約100人のうち、これまでに約30人が生活保護受給者と確認された。市はこれまで、路上生活者らを自社物件に住まわせ、保護費を吸い上げる「囲い屋」などの実態解明を進めてきたが、ヤミ券販売も保護費を狙う「貧困ビジネスの一種」とみて調査に乗り出す。
 市によると、保護受給者は市全体で19人に1人の割合だが、西成区内では5人に1人を超える。ドーム周辺の「あいりん地区」では3人に1人の割合だという。
 捜査関係者によると、ドームの建物の一部は、指定暴力団山口組の有力組織「弘道会」(本部・名古屋市)傘下の米川組幹部(40)が所有していた。後日逮捕された幹部は府警の調べに「私の店であることに間違いない」と容疑を認めたという。
 弘道会は、山口組組長の篠田建市(通称・司忍〈つかさ・しのぶ〉)受刑者(68)の出身母体。11月18日に京都府警に恐喝容疑で逮捕された同組ナンバー2の若頭、高山清司容疑者(63)が会長を務める。
 大阪府警は、ドームでの売り上げは1日平均約500万円、月1億5千万円にのぼると推定し、弘道会の重要な資金源だったとみている。篠田組長が来春に出所予定で、警察庁は弘道会への取り締まり強化を全国の警察に指示している。府警幹部は「大きな資金源を断つことができた。ドームを再開させないことが大事だ」と警戒を続ける。
■無料で食事、酒…「ドームが唯一の楽しみ」
 「ドームに行くことが唯一の楽しみ。最初は友だちに誘われ、気軽に行ったが、すっかりはまってしまった」。今回逮捕され、罰金5万円の略式命令を受けた客の年配男性が11月上旬、朝日新聞の取材に応じた。
 男性によると、ドームでは食事が無料で振る舞われていた。朝食はみそ汁とご飯。昼食はカレーライスや中華丼など。ナイターレースがある日には発泡酒も飲めた。正月三が日には、たる酒や餅が振る舞われたこともあるという。
 市からの生活保護費の支給は毎月1日。月初めの土日は300人もの客でごった返す。月末が近づくと減り、100人を切る日もある。
 男性は20代の頃から日雇い労働で暮らしてきた。最近は体をこわし、働くのをやめた。月約9万円の生活保護費が頼りだ。1レースで賭けるのは最低額の200円と決めているが、毎月3万〜5万円をドームで使ってしまう。「勝ったこともあるが長い目で見ると大負けしている。いくら負けたかなんて分からない」。そんな生活を続けて約5年。罰金もわずかにためた保護費から支払った。
 ドーム摘発から3週間後の10月27日。府警は東に約300メートル離れた別のヤミ券売り場、通称「デンスケ」を摘発した。市などの調査では、やはり逮捕者の中に保護受給者が含まれていた。府警は山口組の別の直系組織が運営しているとみている。
 ドームの常連だったという別の無職男性(67)は「この辺にはいろいろあるんや。ヤミ券を買っちゃいけないのはわかっちゃいるけれど、癖のようになってしまってやめられない」と語る。


 この闇券売り場に大勢の生活保護受給者が集まっていたことはオレの予想通りだ。人間というのはそういう生き物である。江戸時代の佐渡金山には他の土地で客が取れなくなった最底辺の娼婦たちが流れ着いて、金山労働者を客にしていたという。どんな状況にあってもそこで手に入る娯楽を欲しているのである。大勢の生活保護受給者がいる西成区(人口の20%近く)で、闇カジノや賭博場を開いたらそこに生活保護受給者が集まるのは自然の摂理である。彼らにそれまでの人生で無縁だった読書や映画鑑賞などの高尚な娯楽は似合わないわけだ。ギャンブルの方がはるかに親しめるのである。

 オレは「生活保護費の現金支給」という仕組み自体に問題があると思うのである。今のままでは税金から支出した生活保護費の一部が暴力団の資金源になっている。唯一それを防ぐ方法は、生活保護受給者に現金を与えないことしかない。現金を一切与えない代わりに、衣食住の心配をする必要がなく、医療機関が付属した施設を作るしかないのだ。生活保護受給者の共同生活所である。そうすれば支給すべきゼニを今の1/3くらいの金額に抑えることが可能だ。

 それを民間がやったのがいわゆる「囲い屋」である。彼らはそこで浮いたゼニを自分たちのフトコロに入れるという「貧困ビジネス」という形で制度を利用しようとした。支給される生活保護費が実際に必要な最低の生活費をはるかに上回っているという実態を利用してピンハネをたくらんだのである。同じやるならそのピンハネを公的機関が行って、ピンハネした分を個人がフトコロに入れるのではなくて国庫に戻せばいいというのがオレの主張だ。

 無料で酒や食事が振る舞われる通称「ドーム」の売り上げは一日500万もあったという。その闇の賭博場に大勢の生活保護受給者が通っていたことで「貧困ビジネス」という指摘もあるが、客の過半数は普通の生活をしている人たちである。公営ギャンブルのWINSや競艇場よりもサービスがいい無料で飲食できるところがあれば、当然客の選択肢にはなるだろう。オレが気になるのはその「ドーム」でどのような発券システムが取られていたかということである。どんな闇馬券や闇車券が使用されていたのか、それが知りたいのである。


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