2010年10月11日(月) |
ラブホテルをいじめるな! |
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少し前のことだが、仁徳天皇陵(今は「大仙古墳」と呼ぶらしいが)の近くで旅館と偽ってラブホテルを経営していたとして「アダージョの森」というラブホテルが風営法違反(禁止地区営業)容疑で摘発された事件があった。もともとその付近は昔からのラブホテル街だったのでオレはかなり不思議に思ったのである。この地域は風致地区ということになっていて、1978年の風営法改正以降、新規のラブホテルの営業ができなくなっているらしい。そうするとオレがラブホテル街と思っていたそのホテル群はそれ以前から営業していたホテルということであり、今回摘発された「アダージョの森」はそれ以降に建てられたからということらしい。またこの「アダージョの森」がラブホテルと認定された理由は室内に大型の鏡があったからだという。どうもこじつけのような感がしてならない。
そもそも旅館とラブホテルの違いは何だろうか。そして、どうしてラブホテルは規制の対象になってしまうのだろうか。それはラブホテルという健全なアミューズメント施設に対する政治権力側の不当な弾圧のような気がするのだ。パチンコ屋やソープランドを古墳の近隣に設置させないのならよくわかる。しかし、ラブホテルのどこがいけないのか。ラブホテルこそは日本文化の一つの頂点であり、世界に誇れるすばらしい観光資産であるとオレは思うのである。こんなに設備が充実していて清潔でしかも低料金の宿泊施設が他の国にあるだろうか。しかも防犯ビデオやカメラが客をしっかりと撮影しているので、仮に犯罪が起きてもすぐに映像から犯人が割り出されるのである。宿泊客はいつも監視されているのだ。これほど安全な施設が他にあるだろうか。
気になってオレは「ラブホテル」「風営法違反」で検索をかけてみた。するとこんな新聞記事が見つかった。産経新聞の記事を引用しよう。
「偽装ラブホテル」を家宅捜索 大阪府警 2010.2.21 19:27
一般のホテルとして許可を受けながら実際はラブホテルを営業していたとして、大阪府警保安課と都島署などは21日、風営法違反(禁止区域営業)の疑いで、「ホテルもしもしピエロ」のNEO桜宮店(大阪市都島区)と泉大津店(大阪府泉大津市)、両店舗の経営会社(同府岸和田市)の事務所を家宅捜索したと発表した。
捜索容疑は今年1〜2月、風営法で営業が禁止されている区域で、室内にSM器具を設置するなど、事実上のラブホテルとして営業していたとしている。
府警によると、捜索は20日午前から約6時間にわたり実施。行政の立ち入り調査時にはSM器具を隠すよう従業員に指示する内容のメモも押収しており、府警は両店舗がいわゆる「偽装ラブホテル」だったとみて、実質経営者の男(41)から事情を聴いている。
「もしもしピエロ」は関西に計5店舗あるが、捜索を受けた会社はNEO桜宮、泉大津、岸和田の3店を経営している。
オレはびっくり仰天したのである。桜宮といえば大阪でももっとも有名なラブホテル街であり、そこにある「もしもしピエロ」というのは豪華な料理が提供されるということで有名な超人気ホテルのはずだ。あの場所が「禁止区域」だっただなんてひどいじゃないか。あんな桜宮を代表するホテルが「偽装ラブホテル」だったとはどういうことか。だったらあそこで営業しているホテルはほとんどみんなアウトじゃないか。オレにとって桜宮という場所は天下御免のホテル街であり、そこに建てられた普通のマンションや個人住宅の方こそ「空気の読めない場違いな連中」だったのである。そこが禁止区域だという。なんてことだ。この警察による営業妨害は大阪からラブホテルをなくそうとしているとしか思えないのである。もしも大阪のラブホテルがなくなればどうなるだろうか。どんな困った事態が発生するかとオレは危惧するのだ。
そもそもなぜラブホテルが存在するのか。それは日本の貧困な住宅事情を反映している。狭い家に家族がひしめき合っていた日本では、恋人たちや夫婦が二人きりの空間を確保することがなかなか困難であった。そんなカップルにとって、低料金で利用できるラブホテルはきわめて便利な施設として迎えられたのである。
そもそもラブホテルの起源は江戸時代の出会茶屋にまで遡る事が出来ると言われる。それは後には「連れ込み旅館」などと呼ばれていたが、マイカーの普及とともに郊外の交通至便な空港や高速道路のIC周辺にも立地するようになり、業者間の競争もあってそれぞれが豪華で快適な設備を備えるようになったのである。現在は「レジャーホテル」「ファッションホテル」「アミューズメントホテル」などと呼ぶ場合もあるわけで、「ラブホテル=性行為の場」というとらえ方は偏見である。そこでは大画面のテレビで映画を楽しむこともできるし、プレイステーションやWiiなどのゲーム機も用意されている。カラオケも設置されていて何時間でもそこで遊びながら過ごすことができるようになっているのだ。今や性行為はそこで楽しめるオプションの一つにすぎないのである。そんな楽しい場所を規制するのは絶対に間違っているとオレは思うのだ。
仁徳天皇陵周辺や桜宮のようにもともとラブホテルが密集していた場所を「禁止区域」に指定したことは、ラブホテルという日本独自の文化に対する政治権力側の不当介入であるとオレは断固抗議したい。その営業を認めると共に、その地域を「ラブホテル地区」として認定して新規業者の参入も許して観光客の誘致を狙うことの方がはるかに政策としてすぐれているとオレは思うのだ。もちろんそこに住んでいる(空気の読めない)住民は「ラブホテル反対」などと文句を言うかも知れないが、新規参入希望の業者が莫大なゼニを出して土地を買い取って進出してくるわけで、さっさとゼニをもらって引っ越す方が賢いのである。そんなところに住み続ける方が子どもの教育上よくないだろう。孟母三遷の教えに倣って学校の近くにでも引っ越す方がいいのだ。
もしも弾圧によってラブホテルがどんどん減少してしまった場合、恋人たちはどこに行けばいいのか。オレはそれが心配だ。屋外でそうした行為に及べばそれこそ風紀を紊乱することになる。夜間に寂しい場所に駐めたクルマの中でそんなことをすれば犯罪の被害に遭う可能性も高まる。ネットカフェのカップル席のような周囲から簡単にのぞけるような場所で淫らな行為に及ぶ者も出てくるだろう。ラブホテルがあるからHをするのではなくて、まず「Hな行為をしたい」というカップルたちの需要が存在し、その需要に応えているのがラブホテルなのだ。需要だけが溢れていて市場がその需要に応えられない状況を作り出してはならないのである。
政治権力の不当な弾圧によってラブホテルという貴重な娯楽施設が減少することは若者にとっての快適なHの場所を失わせることになり、それは児童虐待などの歪んだ形でストレスを発散させることや、夫婦間のセックスの回数減少による少子化などの問題にも間接的につながっていく。業者間の健全な競争によって娯楽施設が充実して快適そのものの施設になったラブホテルは今や日本文化の象徴である。あの清潔さや快適さを維持するために多くの従業員たちが苦心して働き、24時間変わらぬサービスを提供しようとしているその努力を「法律違反」として切って捨てようとすることは大きな誤りだとオレは思うのだ。
橋下大阪府知事は大阪にカジノを誘致して観光客を呼び込もうとしているようだが、そんなものはいらない。それよりも桜宮という大阪一のラブホテル街に注目すべきなのだ。そこにどんどん新規開業を許可し、業者間の競争で豪華な施設が低料金で利用できるようになれば世界中の観光客がそこに押し寄せるようになるだろう。中国や韓国から関西を旅行で訪れたカップルは料金だけが高くてなんの娯楽もないシティホテルよりも豪華なラブホテルを選ぶようになるだろう。不当な弾圧からラブホテルを救うことをオレは橋下知事に期待しているのだ。
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