2010年09月12日(日) |
百貨店が昔の栄光を取り戻せる可能性はあるか? |
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かつて百貨店は夢の場所だった。あのいろんなお菓子がぐるぐる回っているところで好きなお菓子を目方で買えるのがオレは大好きだった。できるだけ軽いお菓子を選んだら安くて量が稼げると思い、チョコレートやミニ羊羹みたいな重いものを入れる友人を心の中で馬鹿にして自分は「おかき」などを入れていたのである。どんなに工夫しても得になることはないということがまだわかっていなかったのだ。
屋上にはミニ遊園地があった。ちょっとした遊具や子供だましのジェットコースターや、なんだかぐるぐる回転する乗り物とかがあった。母に連れられてお買い物に来たときは、そこに寄り道してくれるのが大きな楽しみだったのである。おもちゃも、服も、家電製品もすべてが揃ってる場所が百貨店だったのだ。
その繁栄はライバルの出現であっさりと崩壊した。家電製品は百貨店で買うよりもコジマやヤマダ電機の方が安いし、紳士服を買うなら「洋服の青山」とか「アオキ」の方が安い。おもちゃは「トイザらス」の方がはるかに品揃えが豊富だ。ジャスコやダイエーは専門店街の入った巨大店舗を郊外に出店し、わざわざ電車で百貨店まで行く必要性を無くしてしまった。それでも若い頃に百貨店で買う習慣を身につけた人たちがいるうちはまだ百貨店は健在だった。しかし、そうした方たちが高齢となってどんどん減少する中、どうやって百貨店は巻き返せばよいのだろうか。
老舗百貨店と言えばやはり三越だ。その三越銀座店がが新装開店したニュースを読売新聞から引用しよう
新装「銀座三越」盛況、初日18万人
東京・銀座の老舗百貨店「三越銀座店」が11日、増改築を終えて新装オープンした。
売り場面積はこれまでの1・5倍の約3万6000平方メートルで、銀座地区では最大となる。銀座にも低価格のカジュアル衣料品店が押し寄せているが、三越は高級感を前面に出し、百貨店の復権をかけて対抗する。早朝からオープンを待ちわびる約2000人が列を作った。
三越銀座店によると、この日の来客は約18万人、売上高は約7億円に達したと見られ、通常の土曜日の約3倍の盛況ぶりだった。
(2010年9月11日21時45分 読売新聞)
三越銀座店、オープン初日はなかなか好調だったようである。しかしこの勢いはどこまで続くのだろうか。一年も経てば閑散としてるのじゃないか。高い人件費という弱点を抱えているために「安さ」という武器を持てない百貨店がどうやって戦っていけるのだろうかとオレは考える。だからといって「安さ」を追求すればそれはもう百貨店じゃなくなってしまうのである。
百貨店が唯一生き残る方法があるとすれば、それは外国人観光客、特に中国人客の獲得に尽きるだろう。彼らのゼニの使い方は豪快そのものである。高くても買ってくれる客が国内で減少した分を補うのが外国人の取り込みである。
彼ら外国人にとって、日本の百貨店はいつまで「夢の場所」であり続けるのだろうか。もしもそれがずっと維持されるなら百貨店の復権も可能かも知れない。しかし、彼らがそこに夢を一つも感じなくなった時、それが百貨店文化の終焉の時となることは間違いないだろう。それがいったいどれくらい先になるのかオレには想像もつかないけれども。
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