2010年07月24日(土) |
政府は暑さ対策をまじめに考えろ! |
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二日前の日記でも暑さについて書いたところなんだが、こういう記事を読むとやはり話題にしなくてはいられないのである。それにしてもなんという暑さなんだろうか。この暑さでいったい日本全体ではどれだけの死者が出ているのだろうか。時事通信の記事を引用したい。
埼玉で熱中症の死者17人に=梅雨明け後5日間―県警まとめ2010年7月23日(金)23時37分配信 時事通信
埼玉県警は23日、梅雨明け後の18〜22日の5日間で、県内の熱中症による死者が17人に上ったと発表した。ほかにも、12人の死者に熱中症の疑いがあるという。
県警によると、死亡したのは、男性6人、女性11人で、うち65歳以上の高齢者は11人。畑や路上など屋外で8人が死亡、自宅など屋内は9人だった。日付でみると、22日が1番多く9人が、次いで21日に4人が死亡した。
いずれも変死事案として検視し、熱中症と判断した。同県警が熱中症の死者数をまとめるのは初めてで、広報課は「猛暑が続く中、注意を呼び掛けたい」としている。
なんと、埼玉県では5日間で17人の死者が出ているという。これは大変な数である。しかもオレが注目したいのはその死者17人のうち、9人が屋内で死亡しているということなのだ。戸外で強い直射日光に当たってということではなく、屋外よりも涼しいはずの屋内で死亡しているというところにオレは恐怖を覚えるのである。また、昔は「暑い」と言えば山形県だったが、今は埼玉と岐阜が暑さチャンピオンを争ってるのである。両県民にしてみればそんなものは争って欲しくなんかないのである。また、17人中で65歳以上の高齢者の占める割合が9人となっているが、それ以外が8人なので年齢による傾向はとくに感じられない。どの年代でも熱中症の可能性があるということなのである。
朝日新聞にはこういう記事があった。
熱中症死者、30年前の6倍 冷暖房慣れも影響か2010年7月22日15時0分
猛暑が続き、熱中症による死者が増えている。死者数は、最近の10年間では年平均で400人近く、30年前に比べ6倍になっている。35度以上の猛暑日が増加し、高齢者の死亡につながるケースが目立つ。専門家は、気温だけでなく湿度への注意を呼びかけている。
総務省消防庁によると、この夏(5月31日〜7月18日)、熱中症の疑いで救急車で搬送された人は5574人。うち12人が死亡している。
熱中症による死者は増加傾向だ。厚生労働省の人口動態統計によると、1999年から2008年までの10年間に「自然の過度の高温」で3954人が死亡した。69年から78年(658人)の6倍に増えている。
京都女子大学の中井誠一教授(運動衛生学)によると、最近の死者の65〜70%は65歳以上のお年寄りで、「体力が弱っていたり、持病などがあったりすると死に至りやすい。冷暖房などに慣れ、気温の急激な変化に対応する力が衰えている可能性もある」とみている。
国立環境研究所の小野雅司さん(疫学)は、東京都と大阪府の72年から96年までの熱中症による死者と一日の最高気温の関係を調べた。30度を超えると死者が増え始め、33度を超えると急増していた。最高気温が高いと、夜の気温が25度以上の熱帯夜となり、寝苦しい夜で体力が奪われるという悪循環になる。
同じ気温でも、東京都の方が大阪府より死者の割合が多かった。小野さんは湿度の影響とみる。平年の8月の湿度は、東京都心の72%に対して大阪市は67%。小野さんは「湿度が高いと汗が乾きにくく、体温が下がりにくい。気温だけでなく、湿度にも注意してほしい」と話す。
気象庁のデータで、東京都心、名古屋市、大阪市、福岡市の4大都市で35度以上の「猛暑日」の変化をみると、69〜78年の10年間の4都市の合計は142日だったが、99〜08年では400日と約3倍に増えている。
この夏はどうなるのか。気象庁の最新の1カ月予報では、平年並みか平年より高温になるとみている。
気象庁はラニーニャ現象が発生するとみている。今年は、厳しい残暑になる可能性があるという。(大久保泰)
統計的には大阪がやはり熱中症の死亡率の高い街らしい。朝日のこの記事によれば、冷暖房の影響で温度変化に適応する能力が落ちてるのだという。まさに自分自身思い当たるのである。昔と比べて暑さにも寒さにもめっきり弱くなったことをオレは自覚している。
夏休みとはいえ夏期講習のためにオレは出勤しているのだが、グラウンドでは野球やサッカーの部活動に打ち込む生徒たちの姿がある。気温が35度近いということは、直射日光にさらされるグラウンド上での温度は50度くらいあるのではないだろうか。そんなところで激しい運動をしていて果たして大丈夫なんだろうかとオレは心配になるのである。熱中症は命の危険を伴うからだ。そんなにまじめに練習しないで「暑いから今日は休むわ」と不真面目になれよと思ってしまうのである。
大学でサイクリング部の活動をしていた頃は真夏にももちろん合宿や個人ツアーがあって走っていたのだが、たいてい信州や北海道などの涼しいところに移動していた。もしもこの暑さの中を自転車で長時間走れば熱中症で倒れていたかも知れない。
我々はよく程度が甚だしい場合に「死ぬほど暑い」などという表現を用いる。しかし、本当に死者が出てるわけで、この場合の暑さは「ほど」ではないのだ。「死者が出るくらいの暑さ」ではなくて、実際に死者は出ているのである。人が死ぬほどの暑さを政府は放置していていいのか。国家には国民の生命を守る義務があるのではないか。オレは全くなんの暑さ対策も打ち出せない政府の無策ぶりに怒りを覚えるのだ。
どうか次の選挙では「暑さ対策」をぜひとも公約に入れて欲しいのである。地球温暖化という問題、そして年々激しくなるこの「酷暑」対策として、具体的にどんな施策があるのかということを各党が競って欲しいのである。その上で実現可能でかつ実効性のありそうな公約を掲げた党にオレは投票したいと思うのだ。「暑さ対策なんかで票は取れない」と政治家の方々は思っていらっしゃるかも知れないが、そんなことはない。世の中にはオレのように「まずは自分の快適な生活を優先」という利己的な人間が多いのである。日本経済の将来を憂うとか、普天間基地の移転問題などの自分とは直接無関係な問題よりも、目先の「暑さ対策」に飛びつく大衆の方がはるかに多いのである。だから絶対に票は取れるのだ。
その場合の公約はズバリ「最高気温を35度以下に抑えます」と数値目標を掲げるのである。自然が相手だけになかなか達成は困難かも知れないが、緑地面積を増やすとか人工降雨を研究するとかのやり方である程度温暖化は抑制できるはずだ。何よりもオレが言いたいのは、そういうことに使う税金は無駄ではないということである。イナカモンドリーム実現のためにダムを造るのは死に金だが、温暖化対策のために知恵を絞って都市の居住環境を快適にすることは意味のある公共事業だとオレは思うのである。
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