2010年07月03日(土) |
菅直人がなぜ消費税の還付にこだわるのか |
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消費税の値上げを一番歓迎しているのは実は小売業界である。買い物客が消費税を支払ってから、その税が納付されるまでの約1ヶ月のタイムラグの間、商店はそのゼニを運転資金に流用可能なのだ。現行の5%の消費税でさえ支払い時にちゃんと払えない業者がいることを思えば、お客様から預かった消費税を運転資金に流用している業者が存在することは明らかなのである。それが5%→10%になるので倍に増えるということになる。これはもう大歓迎なのである。しかも民主党にはジャスコ岡田の息子がいる。これはもう小売業界と利害関係にあると言うしかない。
もしも食料品が非課税とか低減税率ということになれば、そのうまみがなくなってしまうのでそういことは絶対にしてこないのである。あくまで10%にこだわり、その後で還付というややこしい仕組みを作ろうしているのだ。しかし、買い物客がすべての買い物のレシートを保存して、還付額を申請する制度にすればどれほどの手間と経費がかかるだろうか。はっきり言ってそれは不可能だ。だからもしもこの還付制度を導入するならば、低所得者層に一律にばらまくしかないのである。なんと馬鹿馬鹿しい政策だろうか。
日本の消費税率は低いだろうか? 確かに5%というのは諸外国に比べて低いように見える。しかし、国家の歳入の中に占める消費税の割合は28%くらいあるらしい。ここだけを比較すれば日本の消費税率は決して低くない。平均的レベルだ。もしも無条件に10%にするならば、日本は税収の半分を消費税に頼ることになってしまう。その消費財は国民一人一人が負担するわけだが、その一方で大企業に対しては法人税の大幅減税を行うという。大企業を優遇して個人から搾取するというこの国の仕組みは永久不変なのである。
菅直人という政治家はいつのまにこんな現実主義者になってしまったのだろう。普天間基地の問題にしてもアメリカとの合意を尊重するそうだし、消費税の増税も官僚どもが一番やりたがってるのだろう。その意向を菅直人が代弁してやってるのである。
もしも食品を非課税にすれば、消費税のかなりの部分が失われてしまうだろう。だから食品だけの非課税を菅直人は望んでいないのである。
増税によって財政を再建し、豊かになった国家はない。上杉鷹山は危機的状況だった米沢藩の財政を立て直すために産業を振興したが、それと並行して徹底した倹約を行った。江戸藩邸の奥女中を50人から9人に減らすとかである。菅直人が増税で財政再建できると思ってるならそれは大間違いである。徹底した歳出削減と景気振興策によって財政を立て直さないといけないのだ。官僚の飼い犬になり下がった菅直人にはそれは無理だと思うが。
どうすれば強かった日本経済を復活させられるのか。円高の今がチャンスなのである。世界中の投資家がリスク回避で円を買っている。そうして実力以上に評価されてしまってるのを逆に利用して、一気に円を膨張させるのだ。通貨の流通量を増やして国内に「金余り」の状況を作り出し、それと円高の相乗効果で日本を世界一の金満国家にさせて、そのゼニが株式市場に流入するように仕向け「日本株を買っていれば無条件に上がる」と外国人の投資家に思わせればいい。菅直人に「政策的に株価を引き上げる」などと放言させればそれでOKである。
円高に苦しむ日本企業を救済するにはどうすればいいのか。円安にすればいいのである。どうすれば円安になるか。国債の価値を失わせればいいのである。将来返済できなくなるかも知れないと首相がうっかり言えばいいのである。一気に国債価格は下落して円は激しく売られるだろう。株高と国債価格の下落は別に矛盾しない。企業は強いが政府は弱いというのは昔からの日本の伝統である。
どうすれば中国人の観光客を増やせるか。元に対して円安が加速するように工夫すればいいのだ。円安になれば中国人観光客にとって旅行の割安感が出てきてますます旅行者が増加し、日本での買い物も増えるだろう。円安こそが国家を救うのである。円の価値下落は必然的に国内でインフレを招くことになる。原油の輸入価格が上昇してガソリン代が上がっても、それ以上のインフレが進行していけば全然問題はない。
どれだけの手間が掛かるのか。どれほど複雑になってしまうのか。そんな先のことを考えずに「消費税の還付」を安直に言い出した菅直人は、その還付制度を悪用して不正な利益を手に入れようとする連中が多数存在することなど考えたこともないのだろう。鳩山元首相はかなり頭の中身のお目出度い方であったが、今度の総理はどうなのだろうか。
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