2010年06月28日(月) |
鹿児島がめちゃんこ近くなるのか・・・・ |
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オレの母の郷里は鹿児島県坊津町(今は南さつま市)である。はじめて坊津に行ったのはまだ小学生の頃だったと思う。大阪駅から夜行の急行列車に乗り、朝になってもやっと博多あたりで夕方にやっとたどり着いたことを覚えている。鹿児島県というのは果てしなく遠い場所だったのだ。
中学3年生になる春休み、大阪南港からフェリーで宮崎県の日向に行き、そこから宮崎で一泊、霧島で一泊、指宿で一泊と自転車で坊津まで出かけたことがあった。春休み2週間かけて九州を旅行した。そのときも坊津は果てしなく遠い場所のように感じたものだった。
大学生の頃にも行ったことがある。大阪から夜行の急行「西海」で博多まで行き、そこで特急に乗り換えて(九州周遊券では九州内の特急自由席が乗り放題だったので)鹿児島まで行き、そこから指宿枕崎線で指宿まで行って自転車を組み立て、そこから走って坊津に着いた。とにかく鹿児島は遠く、坊津はさらに遠かったのだ。
その遠い鹿児島まで新幹線が開通する。2011年3月の予定だ。なんと新大阪−鹿児島中央間を最速4時間で走るという。なんて近くなるのかとオレは驚いたのである。4時間なら日帰りできるじゃないか。それこそ大阪を朝に出て、昼に鹿児島について天文館の「むじゃき」で白熊を食べて、それからまた新幹線で帰るという贅沢な旅が可能になるのである。オレは九州から帰るときにかかったあの長い時間のことを思って隔世の感を感じたのである。
母の郷里に帰省するときはいつもお盆だったので列車はとても混んでいた。帰りに乗った特急「なは」でずっと立っていたこと、母にお金をもらって食堂車に行って、食べるときだけ座れたことなどを思い出す。飛行機で帰省するなんて贅沢は想像も付かなかった。坊津出身で玉川大学に進学した方が居たが、東京から24時間かけて急行桜島で往復すると聞いてもっと驚いた。大阪でもあんなに遠いのに、東京から急行だなんて・・・当時はPSPもDSもないわけで、長時間列車に乗るということは魔の退屈が待っていたのである。
たった4時間ならほんの少しうたた寝しているうちに着いてしまう。そんなに速いのなら飛行機に乗らなくてもよくなる。おそらく鹿児島空港−大阪空港間の飛行機の利用客は激減するだろう。少なくとも空港に行くために使う往復2時間を差し引いたらほとんど両者の差がなくなってしまうからである。
そんなに近くなるのならばどんどん大阪から鹿児島に観光客が行くようになるのだろうか。鹿児島の観光地がにわかに脚光を浴びるのだろうか。わざわざ大阪から唐船峡のそうめん流しに出かけるという贅沢な旅が普通になるのだろうか。天文館「むじゃき」で「白熊」を喰うためにわざわざ新幹線に乗る酔狂な方がどれだけ出現するだろうか。問題は新幹線の料金である。大阪から鹿児島まで最速の新幹線「さくら」に乗った場合の料金はどれくらいになるのだろうか。
新大阪では今ホームの増設工事をしている。九州新幹線が全通すればそれだけ発着本数も増えるということで拡張しているのだろう。
オレは地方の整備新幹線の計画にずっと反対し続けてきた。しかし鹿児島に住む友人の話を聞くと、いかに向こうの人たちが期待しているかが伝わってきて考え方が少し変わってきた。短時間で結ばれるからこそ価値があり、それによって流入する観光客が期待でき、それが経済効果につながるのだと。
開通したらオレも「さくら」に乗って、もう20年以上帰っていない坊津に行ってみたいのである。小学生の頃に一緒に遊んだ友人たちとまた再会したいのである。
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