2010年05月11日(火) |
EUのごくつぶし、ギリシャをどうすればいいのか? |
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働かずにメシだけ食ってる迷惑なヤツを今はニートというが、昔はごくつぶしと呼んだのである。そのごくつぶしのような国家が存在する。それが今のギリシャだ。観光以外にろくな産業のないこの国は、人口の10%近い公務員を抱えてその膨大な人件費を借金で賄い、その対外債務の返済不能に陥ろうとしている。少しくらい財政支援したところでもうどうしようもないのである。
ごくつぶしの息子を抱えた親にとって最良の方法は、そのごくつぶしを放り出して自立させることである。もちろん自立に失敗してのたれ死にすることもあるかも知れないが。少なくとも親にパラサイトしている状態では永久に自立は望めない。ギリシャも同じだ。ドイツの財政支援に頼り切っているままではいつまでたっても自助努力などできない。一度切り捨てるしかないのだ。ギリシャの国債はすべて返済不能ということで一度国家破産させて出直させるしかないのである。欧州の金融機関に巨額の損失が出ることになるわけだが、そこで少なくとも損失は確定する。もう貸さなかったらいいのである。その結果ギリシャ国民がどうなろうと、それは自らまいた種である。
そもそもなぜギリシャはこんなことになったのか。どうしてこんなに公務員が多いのか。労働人口の25%、つまり労働者の4人に1人が公務員というのはもうめちゃくちゃである。どうやってその生活を国民が支えられるのか。絶対に不可能である。しかもこの連中の中には高給取りが多い。1974年の軍事政権崩壊後、政権交代を繰り返した右派・左派は選挙の度に自分たちの陣営の支持者を公務員として採用してきたのである。選挙に勝つためにはその支持者たち=公務員の要求に常に応える必要があった。どんどん要求はエスカレートし、既得権益はふくれあがっていったのだ。
ギリシャが財政を建て直すには公務員の給与削減は不可欠である。しかし、労組側はそれにストライキで対抗する。ストライキが続けば経済にも悪影響が出るし、何より観光客のギリシャ離れを招く。昨年1年間でなんと1000件以上のストライキが起きているのである。今回の政府が出した歳出削減案に対してもさっそく抗議のデモが起きた。浪費癖のひどいドラ息子のせいで家計が苦しいので「小遣い削減」を提案したらキレて大暴れしてるようなものである。そんな子どもに振り回されてる状態なのが今の欧州経済なのだ。もうどうしようもないのである。
そんなめちゃくちゃな国をどうしてEUの仲間に入れてしまったのか。財政規律がなってない国と同じ通貨を使えば、まともな経済状況の国でさえとばっちりを受けることになる。その黒幕はゴールドマンサックスだ。ギリシャ政府の財政赤字の真実を隠し、EUをだまして仲間にもぐりこませたというのが真相である。ギリシャは4月23日にユーロ導入国として初めて、EUとIMFに金融支援を要請し、3年間で総額1100億ユーロ(約12.5兆円)の融資を受けることになった。
今回のこの支援を勝ち取るためにギリシャは
(1)公務員の3年間の昇給や新規採用の凍結、賞与廃止
(2)年金受給年齢の引き上げと受給額の約30%削減、
(3)3月末に19%から21%になったばかりの付加価値税率を23%に引き上げる
という3つの緊縮策を受け入れることを提案した。ギリシャ国会はこの財政緊縮策を可決した。しかしこの緊縮策に対して国民が取った答えはやはりストライキだったのである。公務員の給与削減なんてことになれば暴動が起きるのは目に見えている。
さて、このごくつぶしをどうやって世界は面倒を見ていくのか。まともな産業がない以上、この借金を返すには新たな借金をするしかないのである。いつもパチンコやパチスロばかりやってるごくつぶしに対して急に働けと言っても無理だ。逆ギレされて殺される場合もある。ギリシャも全く同じでせっかく財政支援を受けた恩も忘れ。暴動を起こす始末である。もうこの国はだめだ。
オレの提案はギリシャ切り捨てである。対外債務もいったんチャラにして、国家としての破産を宣言してもらうわけである。ギリシャにゼニを貸してる海外の金融機関は借金のカタに領土としてエーゲ海の島々でもぶんどらせてやればいい。そしてユーロの代わりにギリシャの通貨単位である「ドラクマ」が復活するのだ。その価値のないゼニを政府がどんどん発行させればインフレが進む。しかし、そのような状況を招いたのはその国の政治のせいである。
国家が破産するとはどういうことか。ギリシャが崩壊したとしても、国民がその責任をとらされるわけではない。ギリシャなどに比べれば桁違いの巨額の国債発行残高を誇る我が国も、近い将来の日本の姿として今回のギリシャ破綻劇に注目すべきである。
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