江草 乗の言いたい放題
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2010年04月10日(土) 「ただ預かっただけだ!」が通用しない中国        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 検挙された麻薬や覚せい剤の密輸犯人がよく使う言い訳が「運んでくれと頼まれただけだ。中味は知らなかった!」というヤツである。そんなことあり得ないとオレは思うし、そういう言いのがれは一切無視してやればいいと思う。まともな判断力があればそれを預かる時に「麻薬や覚せい剤かも知れない」と考えることが可能であり、拒否すればすむだけのことである。もっとも知らないうちに自分のカバンの中に突っ込まれたりしていればわからないということもあるかも知れないが。

 裁判時に「預かっただけ!」と主張すれば日本では認められるのだろうか。中国では全く認められずに死刑判決が相次いだのである。鳩山首相はこのことを「残念に思う」と意味不明の発言をしたらしい。主語や目的語がないことでこの発言は意味不明になってしまっているわけだが、おそらく鳩山首相は「中国の刑が重すぎることを残念に思う」と言いたかったのだろう。公人としての発言か私人としての感想なのかもまた曖昧にされている。オレは同じようにこの死刑判決を「残念に思う」のだが、オレの場合の残念というのは、日本人が密輸に関わっていたことを残念に思うのである。死刑そのものはそれぞれの国のルールを適用した上のことだから仕方ないし、オレは日本でも麻薬や覚せい剤の流通に関わった者は末端の売人までみんな死刑にすべきだと思っている。だから中国政府の今回の死刑執行を支持する立場をとりたい。毎日新聞の記事を引用しよう。

中国:「麻薬預かっただけ」で死刑 運び屋は日本の困窮者2010年4月9日 21時26分 
 【北京・浦松丈二】中国遼寧省高級人民法院(高裁)は9日までに、麻薬密輸罪で死刑が確定した日本人4人全員の刑を執行した。中国各地の空港では、覚せい剤を日本に持ち出そうとした日本人が逮捕される事件が相次ぎ、裁判で「預かっただけ」と主張しても「密輸の行為犯」として死刑を含む重罪が言い渡されている。密輸団が日本の困窮者を狙い撃ちして運び屋に仕立てる手口が横行。刑を執行された死刑囚には、予想外の重い刑に一時、自暴自棄になった人もいたという。
 刑が執行された森勝男元死刑囚(67)=福島県出身=は、03年7月に覚せい剤約1.25キロを隠し持って帰国しようとして空港で拘束され、04年2月の1審で刑事犯として日本人として初めて死刑を言い渡された。
 森元死刑囚は逮捕後、「定年退職して金に困っていた」と供述し、日本国内で密輸を持ちかけられ、報酬20万〜30万円で請け負ったことを認めた。裁判では、日本に逃亡した共犯者に「監視されていた」と主張した。
 森元死刑囚を知る関係者は「1審判決直後は(制度の違いなどから)『どうなってもいい』と自暴自棄だったが、その後、減刑嘆願を書くなど生きようとしていた」と様子を明かした。
 また、刑が執行された鵜飼博徳元死刑囚(48)=岐阜県=も「他人に頼まれた。中身を知らなかった」と主張した。しかし、両元死刑囚は麻薬密輸の「行為犯」と認定され、死刑が確定した。
 一方、両元死刑囚らに密輸を指示した覚せい剤密輸団のリーダーとみられる武田輝夫元死刑囚(67)=名古屋市=は裁判で「(共犯の)中国人から『もうけたい』ともちかけられた。死刑になっても構わない」と認めた。
 北京の日本大使館によると、中国では麻薬関連犯罪で少なくとも30人が逮捕、起訴され、うち20人(元死刑囚4人を含む)の判決が確定、10人は未確定で未決拘置中。同大使館は法律の知識がある中国人スタッフ1人を近く増員し、すべての裁判を傍聴していく方針だ。


 この記事によれば、あと26人が死刑になる可能性があるようである。日本の感覚では「26人も死刑にされるのか・・・」かも知れないが、オレは「そんなに馬鹿が多いのか!」と驚いているのだ。日本と違って中国の刑罰が重いことも、麻薬の密輸犯が中国では死刑になることくらい、ふだん新聞を読んでいればすぐにわかることである。そんな常識的なことも知らずに安易な動機で運び屋になる時点で究極の馬鹿である。救済する必要は全くない。

 日本で麻薬や覚せい剤の流通に関与している暴力団組織にとって、中国で死刑になる運び屋は「使い捨て」である。国内にいる限り仮に捕まっても死刑になることはない。幹部に累が及ばないように下っ端のヤクザを身代わりに出頭させてそれでオシマイである。しかし、空港で大量の覚せい剤が摘発されてるということは、その何十倍もの量が検査をくぐり抜けて持ち込まれているということである。見つかるのはごく一部だと思われるからだ。なぜ国内流通網を解明できないのか。いつも捕まるのは末端の売人だけである。

 芸能人が逮捕されたとき、なぜか入手先はいつもあいまいである。芸能人中心に麻薬や覚せい剤を卸してる組織があるはずなのに、なぜかそこまで捜査が進むことはない。オレの単なる憶測だが、そうした組織は警察内部にも協力者が居て、政治家も関与しているのではないかと思うのだ。膨大な売り上げの中から政界工作費やオモテには出せないさまざまなゼニが生み出されてるような気がするのである。

 麻薬や覚せい剤の流通ルートを破壊するためには司法取引を導入して、組織の上へとたどっていけるような証言をした者は罰を軽減するようにできないかと思うのである。組織の上の者に代わって罪をかぶった方が得をするのではなく、組織を裏切った方が得をするようにしないとだめだ。

 今や大学生や主婦、女子中高生にまで麻薬や覚せい剤が蔓延している状況である。きっと我々の周囲の身近なところで中毒患者がいるはずだ。「縁切り」で有名な京都の安井金比羅宮には数多くのそうした犠牲者の身内が奉納した絵馬がある。そこには「彼が覚せい剤をやめてくれますように」などと切ない願いを記されているものが多数あるのだ。


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