2010年03月10日(水) |
必死で時給80円の仕事をした男 |
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もしもあなたが時給80円の仕事があると言われたらどうするだろう。そんな低賃金で働くなんてありえないと思うだろう。しかし世の中にはその「1時間がんばって80円浮かせよう」とする不思議な方たちがいるのである。しかもその80円を浮かせることが純粋な節約ならまだいい。その行為が犯罪であるのに、その割に合わない行為をしてしまう困った方というか馬鹿というか、そんな人がこの世には存在するのだ。産経新聞の記事を引用しよう。
1枚作るのに1時間…切手500枚偽造の男を逮捕 大阪府警 2010.3.9 21:08
このニュースのトピックス:事件・トラブル
偽造した80円切手を封書に張って投函(とうかん)したとして、大阪府警枚方署は9日、郵便法違反容疑で、枚方市津田西町の人材派遣会社社長、土田昭次容疑者(52)を逮捕したと発表した。同署によると「経営が悪化し、経費を浮かせたかった」と容疑を認め、昨年8月から今年2月に計500枚を偽造、使用したと供述しているという。
逮捕容疑は昨年8月上旬、会社案内のパンフレットを入れた封書13通に偽造した80円切手を張り、投函したとしている。
同署によると、会社のカラーコピー機を使用。ミシン目の穴はカッターナイフで「再現」したといい、1枚の偽造に1時間程度かけたこともあったという。
郵便局員が郵便物を仕分け中、ミシン目の穴が大きく、色があせている切手に気付き、昨年11月に郵便事業会社が同法違反罪で告訴していた。
この52歳会社社長は、自分が経営する人材派遣会社の会社案内を郵送するために使う80円切手を「自作」していたのである。なんともあきれたオッサンである。その自作の方法もきわめて稚拙で、カラーコピー機で印刷していたということだが写真を見る限りではかなり下手くそである。今の機械ならもっときれいにコピーできるはずなんだがなんでこんなに色が悪いのだろうか。
しかし、ミシン目はコピーでは再現できないので、カッターナイフで一つ一つ切り抜いて作っていたのでその作業のために一枚1時間、そんなに時間を掛けて切手を作るくらいなら、会社の経営再建のためにもっとできることがあっただろうと思うのだ。それこそその時間分をコンビニでバイトでもした方がゼニになるのである。時間と労力をかけたその行為が単なる徒労ならまだマシだ。がんばって切手を偽造した結果捕まって犯罪者として裁かれるわけで、その努力をもっとまともなことに使えなかったのかとあきれるのである。その程度の経営感覚だから会社が傾くのだ。
ただ。切手というものは偽造を防ぐためになんらかの工夫がされていないのだろうか?見た目しかそれを区別する方法はないのだろうか。オレは郵便局には特殊な読み取り機械が存在して、切手じゃないものが貼られた郵便物が通過する際には「ビッビー!」とかブザーが鳴ってその郵便物がはじき出されるような仕組みを想像してたわけで、今回の発覚が「仕分け中に気付き」とあるので、もしかして原始的に人間の目でチェックする方法しかとっていないとすればちょっと心配だなと思ったのである。
紙幣の偽造は困難だ。しかし、切手なら簡単に作られてしまうのじゃないだろうか?少し前に中国から偽造のマクドナルド株主優待券が持ち込まれるという事件があったが、大規模に偽造切手を印刷する闇工場が存在してもおかしくない。大量に製造すれば一枚当たりの製造原価も安くなってもとが取れるのである。
有価証券偽造というこの類の犯罪はこれからも増加するだろう。今回は偽造技術が稚拙すぎてすぐに発覚したが、もっと巧妙に作られればわからない可能性もある。その際に発生する被害額は膨大なものとなるだろう。ただ、救いなのはこういう偽造物を現金に換えるためには金券ショップなどを利用しなければならず、そこでバレてしまう可能性が高いということだろうか。マクドナルドの偽造株主優待券も金券ショップでバレたわけだが、偽札と違ってそれ自体がゼニではないということが抑止力になってるのかも知れない。
プリンターの能力が向上し、スキャナとプリンタの複合機がどこの家にも普通にあるような状況で、お札を複写して使おうとする馬鹿が発生する。馬鹿はその偽造紙幣を援助交際相手の女子高生に渡してすぐにバレたりする。そういう馬鹿がうじゃうじゃいる状況下で、切手を作ってしまおうとした馬鹿な会社社長がいてもおかしくない。しかしオレが恐れるのは。そういうものを大量生産する組織犯罪が海外で行われる可能性である。
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