2010年03月08日(月) |
アイスランドは国家破産するのか? |
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アイスランド共和国は北大西洋の小国である。面積は北海道+四国くらい、人口はわずか32万30000人(2008年時点)である。観光業と漁業以外にたいした産業のないこの国が目指したのは金融業で国を豊かにすることだった。高い金利を設定して欧州各国からの預金を集め、それを投資することで高い収益を上げてきたのである。しかし、2008年9月以降、アメリカ発のサブプライムローン問題に端を発した世界金融危機により、アイスランド経済は危機に陥った。通貨であるアイスランド・クローナは暴落し、国内の全ての銀行は国有化された。アイスランド中央銀行はロシアに金融支援を仰ぎ、国際通貨基金 (IMF) にも正式に支援を要請した。 カウプシング銀行のサムライ債(円建ての債券)780億円は事実上のデフォルト(債務不履行)となった。日本の金融機関にかなりの被害が発生したのである。
こうして次々と銀行が破綻すれば、アイスランドの銀行にある外国人の預金も本来は吹っ飛ぶわけだが、イギリス・オランダ両政府はいったんその預金を肩代わりした後でアイスランド政府に請求してきたのである。つまり「預金はいったん全額保護したから責任を持って支払え!」ということである。しかしその金額がでかい。50億ドル(約4500億円)である。人口32万の小国でその金額を返すことなど可能なのだろうか。なにしろ日本の400分の1の人口しかない小国である。これを日本の人口に換算すれば180兆円という金額になるのだ。はっきり言って無理である。政府は「時間は掛かるが返す!」と宣言した。しかし国民は「返すのは無理!」と答えたのだ。毎日新聞の記事を引用しよう。
アイスランド:英蘭預金者保護法案を否決 国民投票で
【ロンドン会川晴之】金融危機で深刻な打撃を受けた北欧のアイスランドは6日、破綻(はたん)した同国の銀行に預金していた英国とオランダの預金者を公的資金で保護する法案の是非を問う国民投票を実施した。即日開票され、地元メディアによると7日の開票率約90%の段階で反対票が約93%を占め、否決は確実となった。
アイスランド政府は英蘭両国と預金保護で合意していたが、否決で国際的信用の失墜は必至。経済再建に向けた国際通貨基金(IMF)などからの支援や、欧州連合(EU)への加盟交渉にも暗雲が垂れ込めそうだ。
リーマン・ショックの影響で、アイスランドでは08年10月までに主要3行が破綻、国有化された。このうちランデスバンキは英蘭両国でインターネット銀行を展開し、高金利を売り物に多額の預金を集めてきたが、約50億ドル(約4500億円)の預金の払い戻しができなくなった。英蘭両国の政府は預金者への払い戻しを肩代わりし、その全額の返済をアイスランドに求めた。同国政府は昨年6月、2024年までかけて分割払いすることで英蘭両国と合意し、議会に返済法案を提出した。
だが、人口32万人の小国アイスランドでは、50億ドルは国内総生産(GDP)の4割に上る。法案は昨年末に議会で小差で可決されたが、巨額の負担に国民の反発が強まり、グリムソン大統領は1月5日、法案に署名しないと拒否権行使を宣言し、異例の国民投票に持ち込まれた。
「金融立国」を目指してきたアイスランドだが、金融危機に直撃され、通貨も暴落するなど国家破綻の瀬戸際に追い込まれた。危機直後にIMFから21億ドルの支援を仰ぐことで合意したが、英蘭はIMFに強い影響力を持つ。IMFは表向きは「返済問題と支援は別」と説明するが、支援は中断している。
また、アイスランドは昨年7月、EUに加盟を申請した。EU・ユーロ圏に入ることで信用力を回復させる狙いだ。だが、オランダのフェルハーゲン外相は6日、EU外相会議のために訪れたスペインで、EU加盟と預金返済問題は「相互に関連する」と述べ、状況次第で加盟への拒否権行使もちらつかせた。
アイスランドのシグルザルドッティル首相は6日夜、問題解決に向け、英蘭両国との再交渉に乗り出す考えを表明した。返済条件の緩和などを求めるとみられるが、圧倒的な反対の世論を突きつけられ、妥協を探るのは容易ではない。
個人ならこういうときは「破産」ということになるわけだが、国家には破産は許されないのだろうか。一度国家の破産というものをやってみればいいと思うのである。幸いアイスランドは人口も少なく、国民全員が食べていく費用もそんなにかからない。漁業と観光業でやっていけばいいじゃないかとオレは思うのである。
今回のアイスランドの銀行の破綻の責任をどこかに求めるとするならば、サブプライムがらみの証券を世界にばらまいたアメリカがもっとも責任が重いということになる。だからアメリカが金融支援を行うとか、預金を肩代わりしてイギリス・オランダに払うのならよくわかるのだ。なんでアイスランド国民に責任があるのか。悪いのはアメリカなのである。世界にあんなに迷惑を掛けながら高額報酬を受け取るアメリカの金融機関のTOPはみんなクソである。
サブプライムがらみの証券という詐欺商品をよく説明もしないで売りつけ、その格付けも八百長だったわけだし、踏み倒してから「買ったおまえたちの自己責任」と開き直ってるのが高額報酬のアメリカの投資銀行の連中である。しかもアメリカは公的資金でそいつらを救済してるのだ。救済するにしても関係者を刑務所にぶちこんで財産没収してからだろう。一番悪いのはアメリカである。オレの信念は変わらない。アメリカは世界一迷惑な国家である。戦争を仕掛けてイラクをめちゃくしゃにしたり、詐欺商品を世界に売りまくって恐慌を引き起こしたり迷惑なことこの上ない。大統領が世界を土下座して回るべきだろう。
このゼニを払わなかったらEUがアイスランドを仲間に入れてくれないらしい。要するに「村八分にされたくなかったらゼニをよこせ!」と言ってるのである。もしもその借金を背負わされてしまったら、アイスランドに未来はない。国民が稼いだゼニはみんな税金で吸い上げられ、イギリスやオランダへの債務返済にあてられるなんてひどいじゃないか。これは大国による小国へのいじめである。
アイスランドが国家破産という選択を選び、EUからはじき出された時は日本が救済すればいいとオレは思っている。とりあえず50億ドルを踏み倒しさせて、改めて日本が金融支援を行って経済を建て直して、そして日本から直行便の飛行機を飛ばしてどんどん観光客を送り込むのだ。年間に50万人くらい観光客を送り込んだらかなりアイスランドも潤うだろう。ついでに中国や韓国からの観光客も送り込んでやればいいのである。なぜアイスランドと仲良くすべきなのか。それは捕鯨国だからだ。日本の商業捕鯨を理解してくれる数少ない仲間であるアイスランドを守ることは国益に叶ってるとオレは思うのである。ただ、日本がその50億ドルを出してやる必要は全くない。そんなゼニは踏み倒させてイギリスやオランダに損をさせておいて、すべてチャラにしてリセットした上で改めて日本が救うというシナリオを描けばいいのだ。長銀でかつて日本がやられたことをやり返せばいいだけである。千載一遇のチャンスじゃないか。
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