江草 乗の言いたい放題
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2009年12月13日(日) 日本に生まれること、中国に生まれること        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 人が生まれてくるときに親を選べないように、生まれる国や民族もまた選べない。生まれて来る子どもが日本人に生まれてくるか、中国に生まれるか、ウイグル自治区に生まれるかは全くわからないのである。現代中国でこのような悲劇が起きているという事実を知るとき、オレは2人の子の親としてなんともやりきれない気持ちになるのだ。あんなに豊かになったはずの中国で、未だにこんな悲劇が存在するのだから。

新型インフルの3歳児を遺棄か 中国、医療費払えず退院 2009年12月12日22時37分
 【北京=古谷浩一】11日付の北京青年報などによると、広東省広州市で9日、新型インフルエンザに感染して重症になっていた3歳の男の子が道路脇の側溝で遺体で見つかった。医療費の負担に耐えかねた両親が遺棄したとみられ、中国衛生省などが調査を始めた。
 報道によると、男の子は気管支炎などを併発して同市内の病院に入院していたが、6日深夜に両親が病院の反対を押し切って退院させていた。1万9307元(約25万円)の医療費に対し、両親は1万3100元(約17万円)しか支払っていなかった。同市衛生局は、医療費が負担できなかったための退院だったとみている。
 警察当局は両親から事情聴取を始めた。両親は退院後の3日間に何が起きたかについて、「知らない」との供述を繰り返しているという。
 中国では医療保険制度が不十分で、医療費の負担の重さが問題化しており、中国各紙も遺棄事件を大きく取り上げている。衛生省幹部は11日に北京で開かれた記者会見で、広東省に調査を求めたことを明らかにした。中国での新型インフルエンザによる死者は326人に上っている。


 医療費が25万円かかるとなれば、日本でもかなりの高額の負担である。物価が日本と全然違う中国でその金額なら、日本での200万、300万円に相当するだろうか。入院費が払えそうもないからと無理やり退院させ、数日後に死亡させた親たちをオレは責める気にはなれない。その高額の医療費を払い続けることは、自分たちがその支払いの借金を背負うことを意味するわけで、自分たちが夫婦が生きるためにはインフルエンザの我が子を見捨てる以外に方法はなかったのかも知れないのだ。

 もしもこの子が中国ではなく日本で、日本人の子として生まれていたら、インフルエンザで死ぬなんてことはなかっただろう。かかったとしても適切な治療を受けて快癒しただろう。ところがこの子は中国の一般家庭に生まれた。そして中国の医療費の水準は貧しい人間にはとても払いきれない金額だった。

 たまたまオレは日本人の子として生まれた。子どもの頃はしょっちゅう病気ばかりしていたそうだし、大人になってからも3度入院している。もしも自分が日本以外の国、いわゆる発展途上国に生まれてきていたら、同じ病気でももしかしたら死んでたかも知れないのだ。それを思うと、人が生まれてくることの意味を考えてしまうのである。自分が日本人であることを幸福だと思うならば、それと同時に世界のさまざまな恵まれない環境の中で苦しむ人たちのことに思いを馳せるべきではないのか。

 医療保険制度の不十分な中国では高額医療費が払えない人が多く、そのために満足な治療が受けられずに多くの命が失われる。では日本は医療保険制度が機能してるのかというと、不正請求して捕まる医師が毎年後を絶たない。両者の問題点は大きく異なっているが、真に医療を必要とする人のところにそれが届かないという点では同じかも知れない。


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