江草 乗の言いたい放題
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2009年10月06日(火) こんな脱税を放置するな!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

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 消費税法には抜け道がたくさんあって、上手にごまかすことでかなり支払う税金を節約することが可能になる。しかし、住宅の賃貸業界がこんな卑怯な方法で総額90億円もの節税(その中味はどう考えても脱税)をやっていたことには驚いた。すぐにこのザル法を点検して、不正に還付された税金を取り戻すべきだろう。読売新聞の記事を引用しよう。

賃貸住宅の建築費、“自販機節税法”が横行
会計検査院、消費税法不備指摘へ
 賃貸住宅のオーナーに多額の消費税が不適切に還付されているとして、会計検査院は財務省に対し改善を求める。
 賃貸住宅を巡っては、清涼飲料水の自動販売機を1台設置するだけで、建物全体の建築費にかかる税が全額還付される“節税対策”が常態化。還付額は全国で年約90億円に上るとみられる。検査院は消費税法に抜け道があり、現状のままでは税の公正が保てないと指摘。11月に鳩山首相に提出する決算検査報告書に盛り込む。
 消費税は最終消費者が負担するのが原則。このため消費税法30条には、売り上げの95%以上が課税対象であれば、それまでの仕入れなどにかかった税は還付する、との規定がある。
 賃貸住宅の場合、「売り上げ」は本来入居者が支払う家賃だが、家賃は非課税のため、売り上げに占める課税対象は0%となり、消費税還付は受けられない。
 そこで、消費税を還付させる方法として不動産業界に広がったのが、自販機を利用し形式的に課税対象の売り上げを作り出す方法。飲料水の売り上げは課税対象のため、まだ家賃収入がない段階で税務署に自販機の売り上げを申告し、課税対象が95%以上だと見せかける。例えば、全体の建築費が税込み2億1000万円のマンションなら、こうした方法をとるだけで消費税分1000万円が戻される。
 検査院が2006年度の還付分について、全国約520か所の税務署中、40か所以上を抽出調査したところ、約120件、8億円の自販機を使った還付が見つかった。全税務署では90億円を超えると推定される。
 住宅家賃が法改正により非課税となったのは1991年からで、その後、こうした“自販機節税法”が全国に広がった。06年の政府税調で問題になり、法改正などが検討されたが、その年の答申には盛り込まれなかった。
 検査院は、脱法行為に近い状況が長年の間、放置されてきたとしている。財務省では「税還付について問題意識は持っているが、現時点でコメントすることは出来ない」としている。(2009年10月3日 読売新聞)


 具体的に説明するとこうだ。ある小売店が仕入れに2億円かかり、売り上げが2億円だったしよう。この場合仕入れ時に支払った消費税が1000万円で、売り上げたときに受け取った消費税が1000万円ということになり、払った消費税と受け取った消費税が同じなので課税額がゼロとなる。では、売り上げの方が少なかったらどうなるのか。その場合は仕入れ時に支払った消費税が還付されるのである。賃貸住宅の場合、本来の売り上げは家賃収入なのだが、消費税非課税のその部分ではなく、自販機の売り上げという家賃や建築費に比べてきわめて金額の小さなものを持ち出して「売り上げ」と称して、払った消費税と受け取った消費税の差額に当たる部分を還付させるという悪辣な方法なのである。これははっきり言って脱税以外の何ものでもない。

 しかし、そのやり方が不動産業界の慣例となってきたのだという。オレはその実態を放置した連中に対して激しい怒りを感じるのである。なぜそうしたおかしな申告を受け取ったときに「ルールに不備があるから手直ししよう」とはせずに、その裏をかいたような申告方法を受理してしまったのか。もしかしたら賄賂でももらっていたんじゃないかとオレは勘ぐってしまうのだ。

 売り上げた金額を過少に申告したり、海外に販売して消費税が受け取れなかったことにすれば、仕入れ時に支払った消費税が還付される。この方法で脱税していた連中が以前につかまっているはずだ。

 オレは毎年株式投資の所得をきちっと申告している。それだけではなくてアマゾンやA8ネットといったアフィリエイトの売り上げも雑所得としてちゃんと申告している。それが国民の崇高たる義務だと思っているからである。だからこそ不動産業界のこの「脱税の慣例」が許せないのである。時効になってるものもとりあえずその悪徳業者名を公表し、まだ時効に掛かっていないものは全力で追徴金としてむしり取れ!と思うのである。

 賃貸住宅のオーナーは税制上でさまざまな優遇を受けている。相続税などの控除枠も大きい。物件取得時に消費税を支払ったとしても、それをおそらくはコストに上乗せして家賃を決定しているはずだ。確かに家賃に消費税はかからないが、だからといってオーナーが払わなくてもいいというものではない。このような悪質な「節税」が横行している実態を今すぐに監督官庁は是正すべきである。 


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