2009年07月25日(土) |
ぼったくり更新料を撲滅せよ! |
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日本には空き家が700万戸あるという。そんなに余っていれば市場経済の論理からもっと家賃が値下がりしてもよさそうなものなのに家賃は下がってこない。高止まりのままなのである。しかもその高い家賃の上にさらに更新料というゼニまでぼったくる家主もいるのだ。その更新料も家賃の一部だから払えというひどい判決が続いていたのだが、やっと正義の味方の裁判官が出現して、オレが納得するような判決がくだったのである。
アサヒコムの記事を引用しよう。
賃貸住宅の更新料は無効 借り主勝訴の初判断 京都地裁 2009年7月23日
賃貸住宅の契約更新時などに家主が更新料の支払いや保証金の敷引(しきびき)特約を借り主に強いるのは消費者契約法違反だとして、京都府長岡京市の20代の会社員の男性が家主に計46万6千円の返還を求めた訴訟の判決が23日、京都地裁であった。辻本利雄裁判長は「更新料などを借り主に負担させる合理的理由はなく、契約は無効だ」として全額返還を家主に命じた。
原告側の京都敷金保証金弁護団によると、更新料をめぐる訴訟は東京地裁などで借り主側の敗訴が続いていた。01年施行の消費者契約法に基づき更新料について無効とした判決は初めてで、「消費者保護の動きを加速させる画期的な判断だ」と評価した。
訴えによると、原告の男性は06年4月に京都市内のマンションに入居する際、保証金35万円を支払い、月5万8千円の賃料と、2年ごとの更新時に賃料2カ月分の更新料を支払う契約を締結。08年1月に更新料11万6千円を支払い、同年5月に解約を申し込んだ。保証金の大半は敷引特約で返ってこなかった。
訴訟で男性側は「借り主に賃料以外の金銭負担を強いることは、消費者に二重の義務を負わせるもので違法だ」と主張。被告の家主側は「更新料には家主が契約更新を拒絶する権利を放棄することへの対価などが、敷引には物件の損傷回復費などが含まれ、いずれも賃料の補充・前払いなどの性格がある」と反論した。
判決は「基本的に借り主が賃料以外の金銭を負担することはない」と指摘。そのうえで、「更新料や敷引は賃料に比べて高額で、入居期間と関係なく一定の金額を負担させている。賃料の補充の性質があるとはいえない」などとして家主側の主張を退けた。
契約書には更新料や敷引特約の記載があるが、借り主と家主の間では情報量や交渉力に格差があることを踏まえ「借り主に具体的、明確に説明したと認められない以上、無効だ」と判断した。
家主側の弁護士は「十分な審理をせず拙速な判決を出されたことは遺憾だ」と述べた。(中川竜児)
京都や東京のように学生が多い町では、入居者も2年とかのサイクルでどんどん入れ替わる。家主はその都度礼金や敷金が手にはいるのである。ところが入居者に長期間居座られると、更新時にがっぽり入ってくる収入がもらえない。どうすれば入居期間の長短に関わらず安定した家賃以外の収入を得ることができるのか。そうやって編み出された反則技が「更新料」なるものであるとオレは思っている。更新料を2年おきに取り立てるようにすれば、すべての入居者が2年ごとに入れ替わるのと同じだけの収入を得ることができるのである。つまり、更新料というのはもともとがそういうせこい発想のものなのである。こんな習慣はさっさと撲滅すべきである。しかも今のように空き家の多い状況の中で、更新料までぼったくる強欲家主は滅亡させるべきだ。そんなことをオレは思うのである。
庶民を貧しくしてるのは家賃が高すぎることだ。もしも家賃がタダ同然の安い公営住宅が大量に存在すれば、現代の貧困問題がかなり解決するだろう。ホームレスも減るだろうし、そのホームレスを食い物にして生活保護費をピンハネするNPO法人(実はヤクザ)も減るだろう。
いい物件があればすぐにでも出て行きたいのに、更新料を払ってしまったから2年間は動けないなんて話も聞くし、更新料を払ったばかりなのに事情があって引っ越すことになってもちろん更新料は戻ってこなかったという話も聞く。携帯電話なら2年契約で基本料金が安くなったりするが、家賃の場合はそんなサービスもない。(更新料付きのコースは家賃が月々お安くなりますという物件はどこかにあるのだろうか?)
記事に出てくる家主の強欲ぶりは本当にひどい。入居したのが2006年の4月であり、更新料を2008年の1月に徴収しているということは、入居してから2年も経ってない。つまりそのマンションは1月に居住していれば更新料2ヶ月分をぼった来るという仕組みなんだろうか?そして2008年5月に退去だから入居後わずか2年と一ヶ月である。そんな期間しか住んでいないのに、敷金の35万はほとんど戻ってこないなんてそんなひどい話があるか。
記事の男性が実際に支払ったゼニの総額を計算してみると、入居期間の25ヶ月に保証金と更新料が加わるから58000×25+350000+116000=1916000円である。これを25ヶ月で割れば76640円となる。家賃58000円と言いながら実質の家賃はその32%増しだったのである。こんなひどい話があってもいいのか。そしてこのぼったくり家主は、そうやってぼったくりまくったゼニをちゃんと所得として申告してるのか。月々の家賃以外に受け取ったゼニもすべてちゃんと収入として計算してるのかという疑問を抱くのだ。税務署はちゃんと仕事してるのか?こういう強欲家主のことだからどうせ税金もごまかしてるに決まってるぜ。
どうせならサラ金の過払い訴訟のように、「更新料は無効だからこれまでに受け取った分も返せ!」という画期的な判決を出してやって、日本中の強欲家主を震え上がらせてやれ。価格破壊がどんどん進んで、今のぼったくり無法状態から適正家賃にまで値下がりするならばきっと貧困にあえぐ多くの方たちが救われるのである。
こんなに空き家が増えたのになぜ家主たちは平気なのか、値下げ合戦ははじまらないのか。それは十分にぼったくりで稼いでるから多少入居率が下がっても平気なのだ。入居率100%で家賃が5万よりも、入居率が50%で家賃10万の方がいいと思ってるのが家主たちの考えなのである。そういうわけで高止まりした家賃が下がってこないのだ。
大量の空き家を減らすためにはどうすればいいのか。過去に支払った更新料を返還させるという判決を裁判所がじゃんじゃん出せばいいのである。強欲家主たちはパニックになり、返還するゼニがないために所有する賃貸物件を手放す連中が続出するだろう。そして淘汰が進んでぼったくり家主が滅亡すれば、価格破壊の後には自由競争が訪れるとオレは予想するのである。
河内松原の駅前にある商業施設にはURの賃貸マンションが併設されている。そこは周辺の賃貸住宅の家賃に比べて驚くべき高価格のまま放置されている。同じ棟には分譲の物件もあるが、そっちは値下がりして1000万円程度で取引されている。しかしうっかりそこに賃貸で入居すれば家賃は14万円ほどかかるのである。年間168万円、家賃6年分貯めればそのマンションが中古で買えてしまうのだ。いかに家賃相場がぼったくりであるかよくわかる実例である。(そんな高額ぼったくり家賃を設定するURもクソだとオレは思ってるのだが。)もしもその物件を1000万円で購入して、家賃をURの半額の月7万で賃貸に出せば、年8.4%の利回りで回転させられるのだ。年利回り3.5%のゼニで住宅ローンを組んで買ったとしても4.9%分の差額分はもうかるのである。
この更新料という悪弊を撲滅し、家主たちが不当に得てきた高収入をはき出させて庶民に低廉な家賃で入居できる住宅を提供することは現代の貧困問題の解決のために大変重要である。住宅政策は国家の根幹である。来たるべき民主党政権にはこの更新料ぼったくり問題に関してぜひとも取り上げて欲しい。
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