江草 乗の言いたい放題
コラムニスト江草乗の日記風エッセイ クリック募金にご協力お願いします。

日記目次(検索可能)前日翌日 エンピツ投票ランキング  江草乗の写真日記  ブログ  お勧めLINKS  

ご愛読ありがとうございます。「江草乗の言いたい放題」は読者100万人を目指す社会派コラムです。一人でも多くの方が読んでくださることで、執筆意欲は倍増します。ぜひ、お友達に勧めて読者数UPにご協力ください。掲示板へのご意見の書き込みもお願いします。

2009年04月30日(木) ライブドアが暴落したのは誰のせいなのか?        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

どうかお読みになる前に投票ありがとうございます。←応援のクリックをお願いします! m(_ _)m 


 買った株が値下がりしたからと、株主はその目減り分を請求できるのだろうか。オレは株式投資というのはすべて自己責任だと思うのである。絶対に大丈夫だと思って買っても翌日から暴落することもある。昨年夏、アーバンコーポレーションという新興不動産が倒産したとき、BNPパリバとの間に結ばれたCB発行の契約情報の一部が意図的に隠されていて、そのために多くの投資家がだまされて高値でつかみ、そこにBNPパリバが空売りを浴びせるというインサイダー取引事件があった。この関係者は処分されたのだろうか。アーバンコーポの経営陣もこの不正には関与していたはずである。結果として投資家に莫大な損失を与えながら、何のお咎めもないのはなぜか。損をしたのは個人投資家が中心であり、通常は金融庁や財務省からゴミ扱いされているからだ。

 粉飾決算で上場廃止に追い込まれたライブドアの株主が、持ち株が暴落したことの損害賠償を求めた訴訟のこの記事を読んでオレはどうも納得できなかったのである。5月21日の判決までもうすぐである。

ライブドア個人株主訴訟が結審 判決は5月21日2009.1.22 20:58
このニュースのトピックス:民事訴訟
 ライブドア(LD)事件による株価暴落で損害を受けたとして、LDの個人株主ら約3300人が元LD社長、堀江貴文被告(36)=上告中=ら旧経営陣や監査法人などに計約230億円の賠償を求めた訴訟の口頭弁論が22日、東京地裁(難波孝一裁判長)であった。原告側は「一般投資家は多大な損害を受けた。一般投資家を救済し、巨額の利益を得ている被告らの利益をはき出させるのが正義だ」と主張、結審した。判決は5月21日。
 原告側は最終準備書面で、「旧経営陣が有罪とされた刑事事件の事実認定を覆す材料が、この裁判で示されたことはない」などと指摘。堀江被告らが故意に粉飾決算などの違法行為を行って株価をつり上げていたと強調した。
 また、原告の女性が意見陳述し、「夢を託してLD株を買った。強制捜査は青天の霹靂(へきれき)だった。夫の退職金をつぎ込んだ今、窮地に立たされている」と訴えた。別の男性原告は「一般の人たちには、日常生活で企業内部の偽装を見破るのは不可能だ」と述べた。
 被告側はいずれも、株価暴落に責任はないなどと訴えの棄却を求めている。


 企業の経営者は自社の株価が上がるように工夫する。これは至極当然のことである。自社株買いをする経営者もいれば、自社のイメージをよくするために広告を打つ経営者もいるし、儲かってるように決算を偽装する経営者もいる。後で下方修正になるのが確実なのに、甘い決算見通しを出す企業もある。もちろん東証は行き過ぎた行為があれば処分を行うことになる。投資家保護のためにそれは必然だろう。粉飾決算を行ったとされるライブドアがそのために監理ポスト入りさせられても、そこまでは仕方がない。しかし、きちっと改善を行えば、一定期間の後に復帰させるのが筋じゃなかったのか。なぜ上場廃止以外の選択肢がなかったのか。少なくともまっとうな企業活動でも収益を上げていたわけで、あの時の処分はどうもオレには納得できないのである。2006年12月19日にオレは 「日興は生きろ、ブタは死ね」という日記を書いた。そこでも触れたことだが、ライブドアの10倍以上の金額の粉飾決算を行った日興コーディアルは上場廃止させられることもなく、そのまま上場は維持されて米シティグループに買収された。

 ライブドアの一件で「粉飾決算=上場廃止」と短絡的に考えた多くの個人投資家が日興コーディアルグループを空売りした。しかし、東証は同じ上場会社であっても差別的な処分を行い、日興コーディアルに対してはほとんとお咎めなしという緩い処分しかしなかったのである。日興を安値で空売りした個人投資家の多くは莫大な損失を出して撤退するしかなかったのだ。

 なぜライブドアは暴落したのか。逮捕というニュースが出たときにろくに堀江貴文社長の弁明も聞かず、一方的に上場廃止を決めた東証の責任は重い。なぜそんなときだけ決断が早いのか。責任者はそれだけではない。ライブドア本体が買収した会社であるセシールやライブドアオート、ダイナシティなどの関連会社も一蓮托生扱いして信用取引の掛け目をみんな0%にしたマネックス証券の松本大、こいつの責任も実に重い。堀江逮捕のニュースだけではライブドアの株は下げ止まってた。そこに松本大がよけいなことを決めるものだから関連株もみんなストップ安してしまい、持ち株の値下がりで信用取引の担保不足になった個人投資家がなりふり構わず売りに入ったからあの暴落劇が起きたのである。この訴訟で訴えるべき相手は堀江貴文氏ではなくて、東証と松本大である。あの時もっとも株価に影響を与えた松本大個人が訴訟の相手にふさわしいとオレは思っているぜ。

 ライブドアは東証から退場させられたが、日興コーディアルは生き残った。シティは結局日興を手放すことになったがそれでも三井住友は5000億円の値を提示した。それだけの価値が認められているのである。同じように粉飾決算を行いながら一方の株主は安泰なのに、もう一方の株主は全財産を奪われた。この不公平さはなぜだ。日興コーディアルを救うのならば、個人投資家保護という観点でライブドアも同様に救済して、公益資金を導入して大損した個人投資家を救うべきじゃないのか。それがむちゃだと言うのなら、なぜ日興コーディアルは超法規的措置でお咎めなしとなったのか。大きすぎてつぶせないということなんだろうか。単純に株主の人数ならば、一株単位で購入可能なライブドアの方がはるかに多かったはずである。

 株屋は毎日イカサマばっかりして個人投資家をはめ込む。顧客の情報をヤクザに売り飛ばす三菱UFJなどは特にひどい。抱え込んだ株を処分するために、赤字のクソ企業のレーティングを意味もなく格上げしてきて、それを信じた個人投資家に高値で買わせる。ところが値上がりなんかしない。やがて値下がりしはじめてやっと個人投資家は自分がだまされたことに気がつくのである。最近やたら飛び交うレーティングは何のためにあるのか。たとえばヨーロッパ最大の金融機関UBSの日本支社であるUBS証券は、4月10日にこのようなレーティングを発表している。

レーティング情報=UBS証券(10日付朝会メモ)――日産自、トヨタ、マツダ、ファーストリテなど
 日産自動車<7201.T>――投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価270円→490円
 トヨタ自動車<7203.T>――投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価3050円→4100円
 マツダ<7261.T>――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価180円→330円
 ダイハツ工業<7262.T>――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価800円→1000円
 ホンダ<7267.T>――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価2300円→3300円
 スズキ<7269.T>――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価1600円→2100円
 富士重工業<7270.T>――投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価280円→410円
 ファーストリテイリング<9983.T>――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価1万5000円→1万4500円


 その後の株価の動きを見ると、自動車各社はたいていそのレーティングの出た4月10日に高値を付けた後で崩れているのである。このレーティングを見て強気で買った人たちが最後に高値ではめ込まれたのである。そうした株価操作は犯罪ではないのか。株価つり上げと高値での売り抜けを目的とした恣意的なレーティングの発表という行為が、なぜ何の罪にも問われないのかオレには納得できないのである。

 「日興は生きろブタは死ね」それが今の日本経済を背後で操る悪人どもの狙いだとしたら、堀江貴文さんが華麗な仕手戦にデビューしてきて、個人投資家のパワーに支えられて悪徳証券や銀行をぶちのめしてくれることをオレは願うのである。そのときはオレを仕手戦の参謀に雇って欲しいものである。


↑エンピツ投票ボタン。押せば続きが読めます。登録不要です。応援の投票ありがとうございます。←1位を目指しています! m(_ _)m      週刊アクセス庵もよろしく。   投票博物館


My追加
江草乗の言いたい放題 - にほんブログ村

前の日記   後の日記
江草 乗 |ファンレターと告発メール   お勧めSHOP エンピツユニオン