2009年03月25日(水) |
うちに就職したかったら契約取って来い! |
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去年の夏までは空前の売り手市場だった就職戦線が垂直落下してがらりと変わってしまい、企業は内定取り消しを出すところも続出して景気が一気に悪化してなかなか希望通りの就職ができないという状況になってしまった。しかし、その状況をたちまち自社の戦略に取り入れるのはさすがソフトバンクである。就職希望の学生に契約を取らせる、つまり「うちに就職したかったら客を連れて来い!」という脅迫(?)まがいのやり方を仕掛けてきたのである。アサヒコムの記事を引用しよう。
ソフトバンク、就活学生に拡販させる 実績は採用基準に 2009年3月24日
ソフトバンクグループの携帯電話会社など3社が、10年春の採用活動で、応募した学生らに携帯電話の販売をさせて、実績を判断基準にする枠を設けていたことが分かった。入社希望者を実質的に営業活動に使う行為だとして、同社や厚生労働省に学生らから批判が寄せられており、同省も調査を始めた。
ソフトバンクによると、筆記試験や面接で判断する「一般コース」に加え、販売活動を判断基準とする「特別採用コース」として枠を設け、応募した学生ら全員に今月17日に伝えた。
同コースの希望者は、知人にソフトバンクモバイルの携帯電話などを販売し、売り方の工夫などをまとめたリポートを提出。特設サイトを通して購入してもらうことで、ソフトバンク側は紹介者を把握し、採用判断の基準にする。他社から番号持ち運び制を使って同社に移った契約も実績とするという。対象は、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコムの入社希望者。
ソフトバンクは「筆記や面接では分かりづらい営業力をアピールしたい学生を採用するため」(広報)と説明する。学生からの批判の声に対し、「現段階では変更する予定はない」としている。
厚生労働省若年者雇用対策室は「これまでこうした例は聞いたことがない。学生から相談があり、法的に問題があるかどうかを含めて事実関係を確認している」という。
春の商戦は1年で最も多く携帯電話が売れる時期で、ソフトバンクモバイルは米アップルの携帯電話「iPhone」を0円にするキャンペーンなどを展開して契約獲得を図っている。同社は、契約増加数で2月まで22カ月連続して首位をとっており、こうした契約獲得競争も背景にあるとみられる。
販売実績のリポートが採用判断の基準となるということで、就職を希望する学生は家族に声を掛けて「就職のためだから頼む!」とでも懇願して他社のケータイからソフトバンクに変更させるのだろうか。なんだか生命保険の外交員が自分の身内をみんな保険に加入させてるのと同じような気がする。
そして頼まれた家族の方もそういう理由なら断れないのである。ソフトバンクの契約増加数が22ヶ月連続1位だった背景には、こんな卑怯な顧客獲得戦略が存在したのである。いやはや、なんと巧妙な作戦だろうか。お見事と言うしかないのである。
ソフトバンクの孫社長はかつて「日本のケータイを安くする」と宣言したが、携帯電話の通話料が下がらない原因の一つが、自分が契約してるものと違う携帯電話会社の端末に掛けたときに徴収される接続料が各社まちまちで、中でもソフトバンクの徴収する接続料が高いせいだということを聞いたことがある。実際に接続料として他社から受け取る金額がソフトバンクは他社よりもかなり多いらしい。理論的には同じくらいの金額にならないといけないのにそこが不思議である。ソフトバンクユーザーは自分から掛けるよりも掛かってくる方が好きだから・・・ということはないと思うので、この差は接続料の違いから発生してるものと思われる。
低料金のプランで客を集めるというのは正当な企業努力として認めよう。しかし、この「就職をエサにした契約」はどう考えてもアンフェアである。そんなことを就職の条件にしてるのは行き過ぎではないのか。そして、まだ就職もしていないの学生を実質ただ働きで契約を取ってこさせるという卑怯な戦略はいったい誰の指示なのか。オレはあのハゲた男を思い浮かべたのである。
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