2008年06月28日(土) |
そのウナギはどこのウナギだ? |
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ウナギといえば浜名湖名産だとオレは思っていた。名物のうなぎパイもあるし、そのあたりでたくさんとれるのだと思っていたのである。もちろん今は国内で獲れる量が減って、かなりのうなぎを中国から輸入しているそうだが。その中国のうなぎで心配なのはやはり中国での慢性的な水質汚染である。工場の廃水をそのまま川や海に流し、その水で育った魚を食べたりその水を飲んだりするという形で起きる公害は日本では高度成長の時代に頻発した。今の中国があの高度成長の時の日本のような姿であるならば、中国の川はかなり汚染されている可能性がある。そんなところで獲れるウナギが安全だろうか。
国内産のウナギが高価なのは少なくとも清流と名の付くところに住むウナギに付加価値があるからである。四万十川のウナギはかなりレアものなんだが、日本中には四万十川のウナギを食べさせてくれる店が無数にある。それらの店の中でホンモノがどれくらいあるのだろうか。安い中国産のウナギを偽装して国産と称して販売することはかなり卑怯である。価格差から見ればそれは詐欺である。食べたときに味の違いからどの沿線の魚なのかがわかる神のような味覚の持ち主もこの世にはきっといるのだろう。水の違いがおそらくはウナギの味に影響するだろうから。ドブ臭い汚水の中で育ったウナギはきっとドブ臭いだろうし。
産経新聞のWEBサイトから、姑息な詐欺野郎の記事を引用する。
偽装ウナギ、週明けにも強制捜査 兵庫・徳島県警 2008.6.28 00:02
水産物輸入販売会社「魚秀(うおひで)」(大阪市)が中国産ウナギを「愛知県三河一色産」と偽装表示していた問題で、兵庫県警は27日、兵庫署に捜査本部を設置した。週明けにも徳島県警と合同の捜査本部を設置し、不正競争防止法違反容疑で関係先を一斉に家宅捜索する方針だ。
農水省などによると、魚秀は国産と偽った中国産ウナギ256トン(205万匹)を3、4月、「神港魚類」(神戸市)に販売。仕入れ値が計約4億4000万円だったのに対し、神港魚類からは約7億7000万円が支払われた。
取引に絡み、ウナギを扱っていないのに取引伝票を発行した2業者に「手数料」として約4000万円が渡っていたほか、魚秀の社長が神港魚類の担当社員に口止め料とみられる現金1000万円を渡したことが既に判明。これらを除いても魚秀は約2億円の利益を得ていたとみられる。
このウナギ256トンというのが何人前くらいの量なのか全く見当がつかないが、少なくともこの大量のウナギは料亭などに「日本産」としてすでに販売され、消費された後なんだろう。
偽ウナギを転売したこの魚秀という会社は、関係する相手にゼニをばらまいて口止め料がわりにしていたということだから、自分のやってることが悪事であると重々承知の上でやっていたのである。このような偽国内産ウナギをどうやったら食わずに済ませられるのか。そのためにはやはりウナギは四万十川まで行って現地で食わないといけないのだろうか。それもまたはるか遠くなのである。四国には新幹線が通っていないのである。いったそこにたどり着くまでにどれほど多くの時間を費やすことになるのか。しかし、はるばる出かける値打ちのある大自然がそこに広がっているのだ。だからこそ多くの旅人がその地に赴くのである。
ただ、ニセモノをつかまされて、ホンモノ並みのゼニを支払ってる方もボンクラすぎる。少なくともそういう商売をやってる以上、産地偽装が大流行していて、それが命取りになるということもちゃんと承知していなければならない。あるいは「ニセモノ」とうすうす知りつつ、その分を値引きさせて居たかも知れないのだ。それだけ食品業界にプロが居なくなったということなんだろう。真の料理人ならうなぎを見てさまざまなそのうなぎの人生を感じ取れるはずである。中国産のウナギを見つめてるだけで、そこに三千年の悠久の時を感じることのできるはずだ。
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