2008年03月17日(月) |
中国はいまでも帝国主義国家である |
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かつて世界の大国は競うようにして海外に軍隊を進めて、そこを植民地化して実効支配してきた。資源を手に入れ、海外に市場を拡大し、新たな領土も拡大してきたのである。それは当時の価値観では正しいこととされており、その過程で多くの先住民に対する虐殺や植民地の人々に対する搾取が行われてきたのである。日本が大東亜共栄圏の建設を目指してアジアの支配に乗り出し中国に侵攻し、東南アジアに派兵したのは西欧の列強のマネをしたに過ぎない。少なくともその当時はそんなことはどこの国でもやっていたわけだ。しかし、東京裁判で日本のその行為は断罪された。少なくともあの時点で「帝国主義」という国家のあり方は終焉を告げたのだとオレは思っている。西欧の諸国にとって日本は自分たちのマネをした黄色いサルだったわけだが、その日本を断罪する以上、西欧の列強はその方針を捨てなければならなかったのだ。アジアやアフリカにあった多くの植民地が独立したのはそうした流れの中で起きた現象である。
しかし、まだ最後の帝国主義国家が存在していた。それが中国である。中国は武力による台湾侵攻をあきらめていないだけではない。1950年代には数百万と言われるチベット人を虐殺してチベットに侵攻し、支配下に収めているのである。この中国のチベット侵攻に関して触れた映画、「セブンイアーズ・イン・チベット」が中国で上映禁止であることを考えても中国政府が自国の恥を宣伝されることを恐れてることがよくわかるだろう。
中国のこの領土欲というか膨張主義は他にも至る所で見られる。たとえば南沙諸島の領有権を主張してはるか南シナ海の沖合にまで軍艦を出してそこでの油田開発を行ってることや、東シナ海の大陸棚部分をすべて中国の領海だと主張するあたりがそうである。そしてそれを面と向かって非難する国家がない。日本の政治家は腰抜けだし、ベトナムやフィリピンはどちらかというとこんな物騒な国とはコトを構えたくないんだ。
「おまえらの国は間違ってる」ということをもっともはっきりと突きつけることができる方法が、オリンピックのボイコットであり、別の場所での代替大会の開催である。オレは北京オリンピックはやるべきではないと前から主張してきたが、今回のチベットでの市民虐殺事件でさらにその感を強くしたのである。
今、チベットで起きている事態も最初はただのデモ行進だったのだろう。ところがそれに中国政府が過剰に反応し、弾圧の口実に利用するためにわざとデモ行進に向けて発砲し、事件を拡大したのである。死者はおそらく100人を越えると予想される。中国はここで一気に支配権を強化してダライ・ラマ14世を支持する勢力を一掃したいのだろう。
戦前に日本が大東亜共栄圏の樹立を目指してアジアの諸国の代表を招いたとき、チベットの代表も参加している。そのときのチベットは清の支配を離れて自立していたのである。やっと清の支配を離れて・・・というときに無惨にも中国の人民解放軍は圧倒的な武力でチベットに侵攻してきたのである。ところがここで起きたことは世界に報道されることはなかった。中国は今でもそんな事実はないと主張するだろうし、チベットはもともと中国の一部だと考えてるのだろう。
今、チベットで起きていることは報道管制が敷かれていて、外国ではその実態を知ることができない。そもそも近代国家でこのように情報が管理され、中国政府にとって不利になるような事実は一切伏せられてるということが許されるのか。報道の自由のない国にどうしてオリンピックを開催する資格があるのか。
チベット独立の動きを力で押さえ込むということは、これからも多くの血が流されることを意味する。しかし、チベット人にすれば独立のための戦いとはすなわち奪われたものを取り戻すための正義の戦いなのである。中国がかつてどんな侵略を行い、チベットの文化を破壊して僧侶を虐殺したのか、その事実を中国政府は認めなかったし、これからも隠し通そうとするだろう。当然である。南京虐殺を非難する国家が、その10倍近い虐殺を平然と行っていたことが世界に広まれば国家の面目丸つぶれである。(彼らに面目という観念があるとかどうかはわからないが)
暴動をたちどころに沈静化させ、予定通りオリンピックを開催できる方法が一つだけある。それはいますぐにチベットの独立や自治を承認することだ。そして亡命中のダライ・ラマ14世に帰国してもらってチベットの民に呼びかけてもらうことだ。そうすればたちどころにチベットは平和を取り戻すだろう。無理に力で押さえ込もうとすれば・・・オリンピックの時に恐ろしいことが起きそうな気がしてならないのである。
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