江草 乗の言いたい放題
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2007年11月29日(木) 白昼の強盗!ハダカの刃物男        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 刑務所から出てきた男が、所持金が尽きて犯罪に走るというのはよくある話である。出てきても行く宛てはないのだから、ちゃんと自立支援施設に入所できるようにして、就職するまで面倒を見てやるべきだと思うし、それが再犯を防ぐことになるのだとオレは思うのだが、どうも日本の刑務所は放り出せばあとは知らん顔のようである。こんな事件が大阪で起きた。産経新聞のWEBサイトから記事を引用する。

郵便局に刃物強盗、通行人ら3人重軽傷 大阪・南船場2007年11月26日20時54分
 26日午後0時15分ごろ、大阪市中央区南船場1丁目の「大阪南船場一郵便局」(黒田頼行局長)に男が押し入り、客の女性に刃物を突きつけて局員から現金約137万円を奪って逃走。追跡してきた男性局員や通行人計3人を次々と刃物で刺し、市営地下鉄に乗車。乗客の男性を刃物で脅して人質にしたが、駆けつけた大阪府警南署員に強盗容疑で現行犯逮捕された。
 逮捕されたのは住所不定、無職の南沢聡容疑者(43)。調べに「刑務所を出たばかりで、金がなく、年を越せないと思ってやった」と供述しているという。府警は強盗殺人未遂容疑に切り替えて調べている。
 刺されたのは局員の安井健一郎さん(40)、建設作業員の男性(38)と団体職員の男性(69)で、重軽傷を負った。
 調べでは、南沢容疑者は上半身裸で、包丁と果物ナイフを持っていた。たまたま現金自動出入機(ATM)で記帳中の女性客の首に包丁を突きつけて「金を出せ」などと脅し、カウンター内にいた局員から現金約137万円を奪ったという。
 南沢容疑者は逃走途中で、追いかけてきた安井さんの腹など4カ所を刺した。またタックルしてきた建設作業員の男性の右太ももを切りつけ、自転車で通行中に事件に気づき、取り押さえに向かってきた団体職員の男性の左胸を刺したという。
 その後、南沢容疑者は郵便局から南約300メートルの市営地下鉄長堀橋駅構内に進入。到着したばかりの電車に乗り込み、座席にいた乗客の男性(70)に刃物を突きつけて人質にしようとしたが、駆けつけた南署員に取り押さえられたという。
 同局近くの路上には、奪われた紙幣のうち約136万円分が一帯に散乱していた。変装用のかつらや包丁などが逮捕時の地下鉄車内で見つかったという。
 同局は大阪有数のビジネス街の一角にあり、当時、局内には客2人と局員8人がいたという。


 変装用に長髪のかつらをかぶっていたり、上半身ハダカという奇異ないでたちで犯行に及んだというあたり、なかなか計画的である。その計画性を自分の人生設計にあてることができればもっとよかったと思うのだが。さて、ハダカといえば小島よしおである。今ハダカ芸人はブームである。この強盗がそれを意図していたのか、それとも「そんなの関係ねぇ」だったのかはわからない。異様な扮装でバレないというのは大間違いで、そんな目立つ姿ならよけいに逃走しにくいということがわからなかったのだろうか。それにしてもこの男は本当に年越し資金が欲しかったのか。それとも安心してメシが食える刑務所に戻りたかったのか。

 もうひとつオレが驚くのは、このハダカ強盗をとらえようとして協力した市民の皆様の勇気である。刃物を持つ男にタックルして刺されて怪我をした男性や、取り押さえようとして胸を刺された男性がいたわけだが、人々が何事にも無関心になってきている風潮の中で、こうして勇気を振り絞って悪と対峙した方々の行動力には本当に頭が下がる思いがする。重傷を負った方もいる。どうか一日も早く傷が癒えて日常生活に復帰できることをと願っている。また国家はこのような犯罪の被害者への見舞金を充実させ、特にこのように犯人を捕まえようとして怪我をした事例などはその正義を称えるような特別報奨金制度を設けるべきだと思うのだ。もしもそのときに犯人の逆襲にあって殺されたとしても、今の日本の法律では犬死となってしまう。そんな犠牲者のための給付金制度をもっと充実させるべきだと思うのである。オレは自分の納めた税金が生活保護の不正受給野郎のパチンコ代にされることには腹が立つが、犯罪被害者の給付金として使われることには大賛成である。そういう意味のある使い方をして欲しいのである。

 さて、オレは少し気になることがある。それはこの事件、郵便局で奪われたのは137万円なのに、散乱していた紙幣は136万円分だということである。その差額、1万円はいったいどこに消えたんだろうか。もしかしたら混乱に乗じてその1万円を失敬した不届きモノがいたということなんだろうか。でもこの136万円は路上に散乱したのである。それがたった一枚なくなっただけで回収できたのはある意味たいしたことかも知れないのである。もしもオレが通行人で目の前に1万円札の乱舞を見れば、それを拾い集めるふりをしながらわざと間違えてポケットにしまいこみそうな気がするのである。とにかく、この差額の1万円というのはそういう市民のネコババが一件あったというまぎれもない証拠なのである。

 新聞記事には出てなかったが、このハダカ強盗、カラーボールを身体にぶつけられて見るも派手な様子になっていたそうである。あんたはもう出てこなくていいよ。そのつもりで何人も刺したんだろ。


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