2007年11月03日(土) |
小倉の空き巣親子、窃盗20件! |
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この世の中にはいろんな親がいる。わが子に万引きさせてそれで生活してるクソ親もいれば、高校生や中学生の娘に援助交際をさせてそのゼニを巻き上げる親もいるし、幼い子を虐待して死なせたり、タバコの火で根性焼きを入れたりする親もいる。そんな多くのクソ親たちと比べれば、この親子空き巣などはまだかわいい方なのかも知れない。
空き巣:「お父さんと20回やった」 小6息子使い、容疑者逮捕−−福岡県警
小学6年の長男(11)を使って空き巣をしたとして、福岡県警小倉南署は31日、北九州市小倉北区の土木作業員の男(37)を窃盗容疑で逮捕した。長男は29日に児童相談所に保護され、同署は1日に窃盗の非行事実を通告する。長男は「お父さんと一緒に20回くらいやった」などと話しており、父の余罪を追及する。
調べでは、父は28日午後0時半〜5時ごろ、同市小倉南区のマンション5階の通信販売業の男性(30)方に侵入、現金3万8500円と指輪やネックレス、ブレスレットなど31点(計68万8850円相当)を盗んだ疑い。長男は父の指示で玄関横の無施錠の窓から侵入、玄関ドアを開け、父を招き入れたという。
父の知人男性と長男が翌日、小倉北区の質屋に貴金属を持って訪れたのを別の事件捜査で来店中の署員が発見。28日の被害品とよく似ていたため長男を追及すると、事件への関与を認めた。今年小倉南区のマンションでは、無施錠の窓から忍び込んだとみられる空き巣が7、8件発生。うち1件で防犯カメラに少年の姿が映っており、関連を調べている。
父は31日「子供はどうなったか」と同署に電話。「心配なら出てきなさい」と出頭を求めて逮捕した。父の知人男性は「盗んだ物とは知らなかった」と話しているという。【太田誠一】毎日新聞 2007年11月1日 西部朝刊
身軽な子どもにベランダからの侵入役をやらせ、玄関のカギを開けさせて自分も侵入するというパターンで成功すると次々と同じパターンの犯行を繰り返していたのである。なかなかの泥棒親子だ。大人なら通れない小さな窓でも子どもなら忍び込めるのかも知れない。
それにしてもこの父親、息子が警察に保護されているのにすぐに出頭もせず、二日も経ってから「子供はどうなったか」と問い合わせるあたり実にマヌケだ。それに対して「心配なら出てきなさい」と出頭を促す小倉南署の対応もなんだかのんびりしている。言語道断な事件なんだが、父親の情けなさと子の無邪気さが対照的である。
「20回くらいやった」と無邪気に話す少年は、その回数の多さが自分の父にとってきわめて不利な状況であることを理解しているのだろうか。そのスリリングで実益が伴う遊びを自慢したかったのだろうか。盗んだ金額に関して親子でどのような分け前の取り決めがあったのだろうか。それもオレは気になるのである。もしかしたらこの「空き巣ごっこ」は、少年にとっては一つの遊びだったのかも知れないのだ。父と時間を共有できる至福の時だったのかも知れない。
現金には名前が書かれていないが、盗品は換金するときに必ずアシがつく。自分の盗んだ街で換金しようだなんてあまりにも安易だ。小倉南区で盗んだのを小倉北区の質屋に持っていけば安心だと思ったのだろうか。アシがつかないようにしようと思ったら大阪の質屋に売りに来るとか工夫しないといけない。そうした盗品情報がどの程度交流されてるのか警察内部の事に関してはわからないのだが、少なくともこの男の行動圏は質屋で盗品を知ってる警官に遭うような狭い閉鎖空間だったのである。
自分の父親がこんな情けない人間だった事を知った少年はどんなふうに思うだろうか。あるいは貧しさゆえにそういう稼業に手を染めないと生きていけないという事情だったのだろうか。生活保護の受給希望者が役所の窓口で門前払いされたり、保護を受けられなかった男性が餓死したりする北九州という街は、小学6年の子どもが大人顔負けの空き巣として一人前に稼いでる街だったのである。
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