2007年10月25日(木) |
私市植物園でデートしましょう! |
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大阪府交野市私市(きさいち)に大阪市立大学理学部付属の植物園がある。所在地は京阪電鉄の交野線(枚方で京阪本線から乗り換え)終点、私市駅から徒歩6分のところにあるのだが、ここは昭和25年に大阪市立大学理工学部附属の研究施設として発足した伝統ある施設なのである。その前身は「満蒙開拓団」として移住する人たちの訓練施設「大阪市興亜拓殖訓練道場」として開設されたという因縁もある。
もちろんここは植物園の本来の目的である植物学の基礎研究の場として多くの植物の収集と保存を行うことがその主たる役割である。絶滅危惧植物と呼ばれる種の保護育成にも積極的に取り組んでいるらしい。ただいちおう「植物園」なので見学者が訪れて自然を学習するためにも役立つようになっている。温室が5室あり、1500種の植物が育成され、このうちの7割は国内ではここにしかないという。その温室が今危機に見舞われているのだ。
度重なる第三セクター事業の失敗で数百億単位の損失を繰り返して借金まみれの大阪市は、行財政改革の一環として大阪市から大阪市立大学に拠出していた「運営費交付金」の額を段階的に削減していく予定なのである。2010年には2005年度予算よりも20%も減らされるらしい。そんなに削られてどうやってやっていけばいいのか。また私立大学が法人化されたために大阪市とは別団体とされて重油の大量購入割引が認められなくなり、2006年度の燃料費は前年に比べて2割増だった。今冬は原油高のためにさらに燃料費が高騰することが確実である。予算が削減されてるのに燃料費が上がる・・・というわけで、室温設定を下げることで植物園側は対応を予定しているという。18度に設定されていた室温が10度まで下げるのである。10度のところを果たして温室と呼べるのか。
熱帯や亜熱帯の植物は室温が10度に下がれば枯れるものも出るだろう。植物の生育環境に重大な影響が発生することは間違いない。この危機を救おうと地元の市民有志が「きさいち植物園ファンクラブ」を設立して立ち上がったのである。このままでは廃止もやむなしという温室を救うために、そして植物園をこれからも維持するためにサポートしたいと訴えているのだ。(ファンクラブ事務局は072-894-0840 )
さて、我々はこの植物園を救うためにどんな行動を起こせるだろうか。ファンクラブに寄付するというのも一つの選択肢だろう。しかし、オレが訴えるのは寄付する前にまずこの植物園を知ってくれということなのだ。とりあえずカップルのみなさんはここでデートしてくれということだ。
植物園の開館時間は9:30〜16:30、月曜休園、入園料は高校生以上が350円となっている。中学生以下は無料だ。この植物園のWEBサイトもあるので詳細はクリックして見てくれればいい。多くの人が訪れて入園料を払うことで、少しでも運営費の足しになれば温室は守れるかも知れないのである。
植物園でデートなんて今の若者にはあまり人気がないかも知れない。しかし、350円の入園料でゆっくりと一日過ごして、お弁当を持ってきて食べて、のんびりと散歩して過ごせばかなりチープなデートが出来るじゃないか。USJやTDLで過ごすようなリッチで贅沢なデートもいいがそればかりでは彼女に飽きられる。たまには自然に囲まれてのんびり過ごすようなデートもいいじゃないか。少なくともオレはそういうデートも好きだ。大学生の時は京都府立植物園をよくデートコースに使っていたぜ。
それにしてもなんでもコスト削減すればいいというものじゃないだろう。余計なところに無駄なゼニを使うから、こうして必要なところにゼニが使えなくなるのである。これはすべて大阪市の失態であり、すべての責任は関市長にある。それでもしぶとく次の市長選挙にも出てくるそうだが、ここは自らの失政の責任をとって潔くやめるべきだろう。
民主党の動きも実に不可解である。確か関市長は前の選挙で自民も民主もオール与党体制で当選したのじゃなかったか。国政選挙のこともあるのでさすがに今回の市長選挙で民主党は自民党が推薦する現職の関市長を支持することはできないわけだが、その代わりに何をしたかというと独自候補を立てることで関市長への批判票が分散することを画策して、間接的に関市長の当選をアシストするという卑怯な戦術に出たとオレは憶測している。なぜ民主は橋爪紳也候補を公認してやらないのか。もしも民主が大阪市出身で大阪市大の教授である橋爪候補を支持すれば、橋爪候補は必ず市長選挙に勝てるだろう。民主党は実は裏で関市長とつながっていて、オモテだって支援するわけにはいかないために票を分散させるために平松とかいう元アナウンサーを立てて、橋爪候補に入る票の切り崩しを計ってきたわけだ。オレはこの図式を想像してむちゃくちゃ気分が悪くなった。
おっと、選挙のことは今日の話題じゃないんだ。今日の話題はあくまで植物園でのデートのことだ。みんな、どんどんデートコースにこの植物園を使ってくれ。そしてじゃんじゃん入園料収入を増やしてやって、燃料代くらい笑って出せるようにしてやってくれ。市民の手で救うとはそういうことだ。オレは私市植物園の温室の存続と、市長選挙での橋爪候補への支持をこの日記で訴える。デートには私市植物園を!だ。それにしてもこの「私市」、いちいち「わたくし」と入れて変換してから「いち」と入れないといけないのである。「きさいち」では一発変換されないのである。ATOKももっとがんばって欲しいのである。このレベルの地名では無理だろうか。そんなことはないだろう。「音威子府(おといねっぷ)」も入ってるじゃないか。
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