2007年09月18日(火) |
人を自殺に追いこめば殺人です |
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集団でのいじめが発生していじめられた人が自殺した場合、なぜ加害者は未必の故意による殺人罪で裁かれることがないのだろうか。オレはどうもそれが納得できないのである。交通事故でもそうだ。飲酒運転で結果として死者が出た以上それは「危険運転」だったわけで、危険運転致死傷罪の適用を裁判官がためらうことの意味がオレにはわからないのである。このいじめ事件、加害者には被害者が自殺するかも知れないという予感があったのだろうか?
神戸の高3男子飛び降り事件、同級生を恐喝未遂で逮捕
神戸市須磨区の私立高校で飛び降り自殺した同高3年の男子生徒(当時18歳)が同級生らに金を要求されていた事件で、兵庫県警は17日、同級生の少年(17)(同県西宮市)を恐喝未遂容疑で逮捕した。
少年は、他の同級生数人と4月ごろから携帯電話のメールなどで生徒に再三、金を要求しており、要求総額は40万〜50万円に上るとみられる。少年は「金を受け取っていない」と供述している。県警は、生徒が日常的にいじめを受けていたとみて自殺との関連を調べる。
調べでは、少年は4月ごろから7月までの間、「うそをついたら罰金1万円を払え」と言いがかりをつけて要求したほか、「5万円でええで」「夏休み明けまでに、ほかのメンバーに3万円ずつ払え。何をされるかわからんぞ」などと繰り返し、携帯メールで恐喝しようとした疑い。
生徒は「金を要求されていた」と遺書に残していた。県警が、生徒の携帯メールの送受信記録を分析。この少年を含む数人から、同様の内容のメールが送られていたことがわかった。生徒と、少年らは同じフットサルチームのメンバーだった。
少年らは、これまでの県警の事情聴取に対し、「遊びの延長だった。本気で金を取ろうとしていない」「(生徒から)罰金を払うと言い出した」などと話しているという。
少年の逮捕を受け、この日、通っている高校の校長らが記者会見し、「生徒と少年は親しく、自殺前にいじめの兆候はなかった。自殺後に調査したが、わからなかった」としている。(2007年9月17日21時41分 読売新聞)
現時点で恐喝が本当に起きていたか、つまりカネを受け取っていたかは明らかではない。だから「恐喝未遂」となっているわけだ。加害者側は「受け取っていない」と主張している。加害者たちと被害者は同じフットサルチームに所属していたという。自分の遊び仲間が集団で自分をイジメの対象に選び、そして恐喝してきた時、そこから逃げ出すという選択肢がなぜ存在しなかったのか、オレは不思議に思うのである。ただ、このぐらいの年齢の少年の場合、遊び仲間の世界=所属する全世界 の可能性があるので、そこで自分の存在が否定されたことで自殺への引き金が引かれたのかも知れない。
この加害者の少年どもに弁護の余地はない。「遊びのつもりで本気で取るつもりはなかった」と言い訳してるようだが、だったらなぜ5円とか10円という遊びの金額にしなかったのか。罰金1万円とか5万円というのが高校生にとってどれほどの大金か、少なくともおまえたちはわかっていて要求したのだろう。それをどうやって被害者の少年が捻出すると思っていたのか。親のゼニをちょろまかすと思っていたのか。バイトして払うと思っていたのか。そうした想像力さえもおまえたちには欠如してるのか。
オレがもう一つ残念に思うことは、この追いつめられた少年が自分の状況を打ち明ける相手がどこにもいなかったのかということだ。親や教師がもしも話を聞いて状況を掴んでいればこんなことは起きなかっただろう。なぜ恐喝されてるという事実を自分の胸の中だけにしまって死んでしまったのか。ちゃんと周囲に訴えていれば死なずに済んだという気がするのである。少年は自分の親に対して何を遠慮していたのだろうかと思うのである。
人間がかくも不完全な生き物である以上、その中にはある程度のクソ野郎やゲス野郎が混じってるし、そうしたクソやゲスが他の人間を傷つけたりすることも100%防ぐことはできない。ただ、そうした事件が起きる・・・つまりクソやゲスが自らの本性を明らかにするような行動を取ったときに、そのクソやゲスにしっかりと天罰を与えること、そしてそいつらがクソやゲスであったことを自覚させることが必要であるとオレは思うのである。今回の事件もこの加害者どもにはきっちりと責任を取らせたい。一人あたり2000万円くらいの賠償を払わせるべきだろう。こいつらが恐喝しようとした金額の1000倍くらいの罰を課してはじめて連中は自分たちの罪の重さを知るだろう。もちろんその賠償は親が払うのではなく。彼らに労働させて納付させないといけない。何十年掛かってもだ。それが真に罪を償うということである。
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