江草 乗の言いたい放題
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2007年08月04日(土) タクシー禁煙なんか当然じゃないか!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 公共の場所を禁煙にするのは当然のことである。それは自分のタバコの煙を関係ない人に強制的に吸わせることを食い止めるためだ。今やタバコというのは自分の部屋でこっそりとしか吸えない禁断の嗜好品となってしまったのである。タバコを吸わないオレとしてはそれは当然のことだと思うし、これまで他人に迷惑を掛けても平気な歩行喫煙者があまりにも多かったことを思えば規制が厳しくなるのも仕方がないと思っている。もしもすべての喫煙者がきちっとマナーを守る紳士淑女ばかりならば、道ばたに吸い殻をまき散らす歩行喫煙禁止などは条例を作るまでもなく常識だろう。歩きながらタバコを振り回し、それが他人の身体を火傷させるかも知れない危険に対して鈍感な馬鹿から罰金を取り立てることは正義である。

 さて、客商売というのは客の迷惑行為をどこまで我慢しないといけないものなのだろうか。オレは一度も行ったことがないのでよく知らないのだが、例えば女性が接待してお酒を飲ませるような店の場合はその接待係の女性に対してお尻を触ったり乳を揉んだりというセクハラ行為を働く変態男が普通だという。女性の接待が付加価値となって酒の値段が高くなってる以上、女性たちはそのセクハラに耐えないといけないのだろうか?理不尽なことをされても「お客様は神様です」ということで我慢しないといけないのだとしたらそれは間違ってるとオレは思う。お客と店員という関係の前にまず人間と人間として、お互いの人格を尊重すべきである。相手の人格を尊重すればセクハラ行為などあり得ないのである。

 さて、タクシーの場合はどうか。あの密室の中でタバコを吸われれば最悪だ。オレは大学生の時にたまたま急いでいて乗ったタクシーの運転手がタバコを吸いまくり、気分が悪くなったオレが抗議したところ怒った運転手から降ろされたことがある。しかもその場所までの料金はきっちりととられたのだ。今のオレならそんな運転手は絶対に許さないだろう。きっちり追い込んで会社をクビにされるまで徹底的にリベンジするところだ。そのころは今と違って「嫌煙」という言葉もなく、オッサンたちはそこら中でタバコを吸ってるのが当たり前であり、オレのようなタバコを吸わない人間の権利など保証されない時代だったのだ。それでも逆の場合はどうか。運転手はタバコ嫌いなのに客が吸いまくるなら我慢しないといけないのか。我慢しないといけなかったのである。客に向かって「すみません、タバコはやめてください」と頼むと、「なんだこのタクシーは、客を舐めてるのか!」と怒りだして暴れまくるのが悪質喫煙者の通常の行動なのだ。そのせいか東京都内の禁煙タクシーはわずかに3%しか存在しないのである。ひどい話である。

 ところが、タクシー運転手が副流煙にさらされて健康被害を受けることが「その職業の宿命」とされたその悲惨な状況がやっと改善されることになったのである。以下、アサヒコムの記事から引用しよう。

「タクシー、都内も禁煙」提案へ 法人9割加盟の協会 2007年08月02日16時09分
 東京の法人タクシーの9割近くが加盟する東京乗用旅客自動車協会(会長・富田昌孝日の丸交通社長)は、3日に開かれる理事会に、都内の法人タクシーの全車禁煙化を提案する。来年1月ごろの実施を目標にしている。都内ではすでに全面禁煙を決定したタクシーグループもあり、個人タクシーも含めて禁煙化への動きが加速しそうだ。
 同協会は、運賃値上げに伴うサービス向上策として年内に禁煙車の比率を2割にする目標を掲げていたが、名古屋市とその周辺や神奈川県全域などで全車禁煙が導入される中、取り組みを強めることにした。都内全域が対象で、個人タクシーの業界団体にも協力を求めていくという。
 協会によると、7月18日に開かれた同協会の正副会長会議で、富田会長が「東京だけ2割にこだわっていては難しい。(全車禁煙への)対応を早めるよう検討したい」などと発言。各社の社長が務める副会長から異論は出なかったという。このため、タクシー会社の代表100人近くが理事を務め、事実上の意思決定機関である理事会にはかることにした。
 協会に加盟している都内の法人タクシーは約3万4000台で、このうち禁煙車は約3%(3月現在)。協会は(1)都内では個人タクシーが約1万8000台、協会非加盟も50社ほどあって禁煙化の足並みがそろえにくい(2)地方都市と違い、夜間を中心に1回の乗車時間が長く、喫煙者の要望が強い――などの理由から、全面禁煙は難しいと判断していた。
 方針を変更する理由について、協会幹部は「各地で全面禁煙が相次いでおり、禁煙車が2割では利用者の理解を得られにくい状況になってきた。一部禁煙より足並みをそろえた方がタクシー会社の理解も得られやすい」と説明している。
 タクシーのグループや会社ごとでは禁煙化の動きが進んでいる。タクシーグループ大手「チェッカーキャブ」は、保有する約5825台(6月末)を全面禁煙とする方針を6月の取締役会で決めた。年内に全体の3割での導入を目指し、残りの7割は車両を取り換える際などに順次行うという。協会で全面禁煙の方針が決まれば、こうした動きに拍車がかかりそうだ。


 もちろん客の側にもそれなりの言い分はあるだろう。「電車やバスで吸えないから高いゼニを払ってタクシーに乗ってるんだ!」とか「オレはタバコを吸わないと手がふるえて何もできなくなるんだ」とか言い出すかも知れない。「雲助風情が文句を言うな」などと差別発言をする馬鹿も出てくるかも知れない。しかし、そうしたわがままが許されてきたこれまでの状況が異常だったのである。そんなことが許されなくなったことでやっとタクシー運転手の権利が守られるようになったのだ。

 これに限らず、オレは労働者の権利はしっかりと守られるべきものだと思っている。そして「客商売だから」と我慢させられてる多くの名もないバイトやパートさんたちの権利も同様に守られるべきだと。なぜ世の中にはただ「客だから」という理由だけで理不尽にも店員を罵倒する連中が居るのか。商品に欠陥があったとしてもそれはその商品を製造したクソ会社のせいであり、それを販売してる店は無関係だ。それなのに店頭で大声で罵倒してるオッサンやオバハンをオレはよく見かける。そうやって罵倒することであんたたちは何をしたいのかとオレは嘆かわしくなる。そうしてストレスを発散したところで、それは自分たちの持ってるストレスが他の人のストレスに移動しただけのことだ。ストレスをそんな形でしか解消できない自分が情けなくないのか。

 もちろん暴言コラムニストのオレにとって、店員を罵倒したくなる瞬間がないわけではない。実際に罵倒することもある。しかしそれは明らかに相手に落ち度がある場合であり、その落ち度によってオレの権利が侵害されてるときに限ってオレは相手を罵倒するのである。オレのような紳士が相手を罵倒したくなるのはよほどのことだぜ。


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