2007年03月29日(木) |
駆け込み乗車は危険です |
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オレはJR大阪環状線や地下鉄御堂筋線をよく利用する。階段やエスカレーターでホームに出る直前、すでにホームに電車が停まってることに気がつくとかなり焦る。それが階段なら全力で駆け上がって間に合おうと努力するわけだし、エスカレーターなら早足で歩いてやはり電車に間に合おうとする。しかし、その電車にたとえ乗れなくても数分待てば次の電車がちゃんとやってくる。たった数分のことであるし、待ってる時間は必ずしも無駄な時間ではない。それは自分にとって貴重な「思考の時間」となることが多いからだ。
オレはホームでぼんやりしながら今夜の日記のネタを考えたり、さっきまで入っていた店のメニューについて考えたり、明日の授業の内容について頭の中でまとめていたりする。電車が1時間に1本しかないということなら大変なんだが、決してそんなに不便なことはない。だったら別に焦ることもないわけだ。だからオレはあきらめも早い。間に合わないと思ったらさっさと見送ることにしている。なにごともあきらめが肝心である。心の余裕があるわけだ。それだけにこういうニュースを読むとびっくりするのである。
電車事故:扉に挟まれ女性30m並走 東京・西国分寺駅
28日午後1時25分ごろ、東京都国分寺市西恋ケ窪のJR西国分寺駅ホームで、私立大学の女子学生(24)が、発車直前の東京発大月行き中央線快速電車(10両編成)の扉に右手を挟まれた。電車はそのまま発車し、女子学生は約30メートル並走。途中で手が抜けて転倒し、右足に擦り傷などを負った。
警視庁小金井署などの調べでは、ホームの階段を駆け下り、電車に飛び乗ろうとしたが、扉が閉まる寸前で乗れず、右手の親指を除く4本の指を挟まれた。扉が閉まったことを示す運転室のランプが点灯したため電車は発車し、男性客がホームの非常停止装置のボタンを押し、約30メートル先で停車した。【奥山智己】毎日新聞 2007年3月28日 22時48分
オレはこの事故のニュースを知ってものすごくこの女子学生に対して腹が立ったのである。なんて人騒がせな女だ。もしも手が抜けずにそのまま電車にぶら下がって行って何かに激突死してしまったら、悪いのはその駆け込み女なのに必ず乗務員のせいにされてしまい、女子学生の家族から損害賠償なんかを求められたり、JRをクビにされたりしてしまうのだろう。なんて迷惑なことだろうか。
駆け込み乗車は危険でありかつ迷惑なことである。ちゃんと電車に乗って発車を待ってる乗客の貴重な時間が、駆け込み野郎を待つために奪われるのだ。ドアの開閉をする車掌さんは駆け込み野郎が飛び乗る瞬間を目撃すればやはりそこでドアをいったん開かないといけない。そのために電気代が無駄になり、すでに乗車している全乗客の時間が数秒奪われるのである。
12両編成の車両に乗客が50人ずつ合計600人乗ってるとして、駆け込みのために遅れる時間が5秒なら5秒×600=3000秒(50分)もの時間を奪ってることになるのだ。しかし駆け込み野郎は自分のことしか考えていない。迷惑をかけている相手がどれだけ多くいるのかということなどまず考えないのである。
閉じかけた電車のドアに飛び込むヤツ、降りている遮断機をくぐるヤツ、やってることの危険性は似たようなモノである。それによって得られる時間はほんの2、3分であっても失敗すれば命を失うリスクがあることをわかっているのか。その2、3分に命を賭けるだけの価値があるのか。オレは飛び込み野郎にそれを訊いてみたいのである。
駆け込み乗車を完全に防ぐことの出来る方法が一つある。以前にこの日記にも書いたことがあるが実現不可能でしかもかなり危険な方法だ。それは電車の扉を鋭利な刃物にするのである。はさまれるとまっぷたつに切断されてしまうのなら、怖くてとても扉には近寄れないのである。そんな危険な扉はかえって多くのケガ人を出してしまうということですぐに却下されるだろう。
ラッシュアワーに通勤電車を利用してる方なら、あまりにも混雑してるために扉からこぼれそうになって挟まれるという悲劇もあることを主張されるだろう。その場合に刃物で身体が切断されるのはあまりにも理不尽である。乗ってる本人には何の落ち度もなく、ある意味不可抗力だからである。混雑するような状況で増発や増結をしない鉄道会社の責任も全くないとは言えないわけだが。そのドアのところにはちゃんと注意書きがある。首都圏では「ドアにご注意」と書いてあるそうだが、関西の某私鉄ではその昔、「指つめ注意」と書いてあったのだ。その言葉からオレはいつもヤクザのあの野蛮な儀式を想像していたのである。
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