2007年03月28日(水) |
ソフトバンクに就職して子だくさんになろう! |
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オレはこの日記で以前から「少子化対策」として、第三子以降の児童手当の増額を提案してきた。女性がパートに出るよりも、家で子育てをする方がはるかに多くの収入を得られるようにすればどうかという提案だ。それもわずかな金額では効果がない。一年あたり100万円以上でないと意味がないと。しかし子育てというのはかなりゼニが掛かるのである。学齢期には100万円では足りないかも知れない。しかしオレはこの児童手当の増額案を景気対策の一つと位置づけ、単なる環境破壊に過ぎないダムを造るぐらいなら将来の日本を築いて納税者の一人となってくれる子どものために使えという形で政策提案を行ってきたのである。
そのオレの考え方に近い企業がついに登場した。オレは孫正義という男が余り好きではない。それはソフトバンク株が一番高い時にドイツ銀行ロンドン支店に貸株して売り抜けさせ、2005年の年末に分割前の高値で買った個人投資家たちに大損害を与えたという疑いを持っているからである。投資家としてのソフトバンクという企業に対する評価と、その社会貢献というものを同じモノサシで計ることはできないわけだが。
さて、今回ソフトバンクが発表したのは次のようなことである。
ソフトバンク、出産祝いを奮発…5人以降は500万円
通信大手のソフトバンクは27日、4月1日以降に子供が生まれたグループ4社の正社員への出産祝い金を大幅に増額すると発表した。
第3子以降が手厚いのが特徴で、支給額は第1子5万円、第2子10万円、第3子100万円、第4子300万円、第5子以降は500万円とする。
対象はソフトバンク、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコムの4社の正社員計1万2000人。現在、子供1人あたり3000〜1万5000円の出産祝い金を増額し、出産に伴う社員の退職を防ぎ、少子化対策に貢献する狙いもある。
第3子以降の支給は、出産翌月の給与に10万円を上乗せし、直近の冬のボーナスに90万円を加算する。残額は翌年以降の冬のボーナスに100万円ずつ上乗せする。途中で退職すると支給は止まる。
産業界では、大和ハウス工業が2005年から子供1人あたり100万円の出産祝い金を支給する制度を導入するなど、祝い金を手厚くする企業も出ている。(2007年3月27日21時17分 読売新聞)
この第五子以降は500万円(毎年100万円ずつ)という仕組みだが、もちろん第六子、第七子以降も生まれれば継続されるということなんだろう。テレビによく出ている橋下徹弁護士のところにはこの夏7人目のお子様が生まれるそうだが、もしも橋下弁護士がソフトバンクの社員であったならこの制度の恩恵を受けたわけである。またこの祝い金に比べればかなり少ない金額ではあるが、子供が増えれば税金の控除額も増えるし、扶養手当などもわずかながら人数分加算される。
給与所得者にとってはもらえる金額よりも子育てによる経費の方が実質は上回るわけで、果たしてこの制度がどれほどの実効性があるのかわからないのだが、それでもオレはこの大盤振る舞いを高く評価する。そして日本を代表する企業の一つであるソフトバンクグループがこうして社員の生活の質を高めるという戦略をとってきたことを評価したいのだ。契約社員を1000人しぶしぶ正社員にすることをやっと認めたあの便所野郎の会社と比べれば、どちらがまともな企業であるかはいちいち説明するまでもないだろう。
ただオレが一つ疑問に思うのは、このソフトバンクの制度が婚外子に対しても差別することなくちゃんと適用されるかということだ。たとえば二人の子どもを育てている離婚した女性社員が、上司と不倫関係になって3人目の子どもを作った場合もちゃんとその子どもの出産祝い金が支給されるのか。4人目5人目ならどうなのか。もっと極端な例を考えると結婚というシステムそのものを拒否し、男をただの種馬としか考えてない(他に例える言葉を思いつかなかったので不適切な表現で済みません)社員の女性が非婚のまま次々と5人の子どもを作った場合もやはり出産祝い金は支給されるのか。
オレはそれらも平等に扱うべきだと思っている。日本では婚姻外で生まれた子どもに対する偏見や差別が根強く存在する。そのために出産までには結婚しておこうとして「出来ちゃった婚」などという習慣が存在するわけだが、これだけ結婚しない人や離婚する人が増えている中で一夫一婦制を基本とする社会システムはすでに崩壊しつつあるわけだ。オレは少子化対策の一つとして「結婚しなくても子どもは持てるし、ちゃんと社会にはそれを支援する仕組みがある」ということをぜひ実現してもらいたいと思っている。
安定収入がないからなかなか結婚できないと嘆く人がたくさんいる。あの便所野郎みたいな経営者が増えて、企業の金儲けの論理を優先するあまり終身雇用制が崩壊していったことがその一つの理由である。どの大企業も正社員を減らして派遣社員や契約社員を増やしていった。福利厚生をどんどん切り捨てて社員を使い捨てにしてきたのである。
オレはソフトバンクグループの今回の試みをかなり好意的に受け止めている。裏切られたくなくてこれまでソフトバンクグループにはほとんど投資してこなかった。だが、今回のことをきっかけに「人材を大切にする企業」「社員の家族を大切にする企業」として見直したいと思っている。少なくともあの便所野郎の会社よりははるかに立派だとオレは評価するぜ。
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