2007年01月11日(木) |
やい不二家、なんてことするんだ! |
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オレはシュークリームが好きだ。ものすごく好きだ。オレがまだ小学生くらいの頃、今は八尾市や柏原市でスーパーを経営してるオレのかなり年上の従兄弟が家に来るときにはいつもシュークリームをお土産に持ってきてくれた。オレがシュークリーム好きなのはそのとき以来である。定番のヒロタのシュークリームが好きなのは言うまでもないが、オレの一押しはJR阪和線美章園駅から東に500mほどのところにあるアップルハウスという店である。ここのシュークリームは絶品だ。今でも仕事帰りにときどき寄り道してはお土産に買うのである。そのシュークリームを冒涜するこの行為は断じて許せないのである。しかも不二家と言えば日本の大手お菓子メーカーである。不二家のペコちゃんを知らない人はいないだろう。ミルキーはママの味なのである。そんな企業がこんなことをしたなんてとオレはあきれている。
不二家、期限切れ牛乳使用 シュークリーム2千個に
2007年01月10日23時43分 アサヒコム
大手菓子メーカーの「不二家」(本社・東京)が昨年11月、消費期限が切れた牛乳を使ったシュークリームを製造し、関東などに出荷していたことが分かった。同社は事実を把握した後も、公表や製品回収の呼びかけをしていなかった。
同社の広報担当者によると、問題のシュークリームは、昨年11月8日に埼玉工場(埼玉県新座市)で製造された2000個。社内調査によれば、原料となる牛乳60キロの消費期限は11月7日付で1日切れていたにもかかわらず、製造担当者が使うことを決めたという。「捨てるのはもったいない。においをかいで問題ないと思った」と話しているという。また製造担当者は「2年前にもやったかもしれない」と話しており、同社で調査を進めている。
同社は昨年11月13日に事実を把握していたが、公表や回収をしなかった。広報担当者は「出荷時の細菌検査に問題はなく、消費者からの健康被害の苦情もなかったので公表しなかった。認識が甘かった」と話している。
同工場が当日製造したシュークリームは計1万個。東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城、栃木、群馬、福島、静岡、新潟の10都県に出荷されたが、問題の2000個がどこに行ったかは特定できないという。
なぜこの事件は発覚しなかったのだろうか。オレがそのシュークリームを食ったなら、おそらくオレの繊細な舌は古い牛乳を使ったシュークリームの微妙な味わいの違いを見抜いたことだろう。「捨てるのはもったいない」のならなぜその前に使い切るようにきちっと在庫管理しなかったんだ。「においをかいで問題ないと思った」だと、おまえは犬か?においでそこまで完璧にすべてが把握できるのか。
この消費期限という数字がかなり余裕を持って設定されていて、その日を一日でも過ぎたら即牛乳が腐敗するというものでないことはオレにもわかる。しかし、それが例え事実であったとしても、少なくとも原料として使用する牛乳に関してはきちっと消費期限を守って使うべきだろう。以前に雪印乳業が古い牛乳を再利用していて多くの食中毒を出すという事件があった。あれと比べれば事故が発生する可能性も低く、悪質さのレベルは違うのかも知れないが、それを食べる人のことを軽視してるという意味では本質的にこの二つの事件は同じ性格である。過去に同業者の世界で起きていることがなぜ教訓になっていないのかとオレは不思議に思うのである。
事件が既に2ヶ月以上も前のことであり、問題のシュークリームはすでに全部誰かに喰われてしまった後でもはや事件性はないのかも知れないが、このような行為を行った不二家の道義的責任は免れないだろう。不二家は今回の事件の責任を取って洋菓子の製造を当分の間休止すると発表している。工場の不衛生さも報道されており、ネズミが50匹捕獲されていたという情報もある。そんなところで作ったお菓子がもはや買ってもらえるわけもない。
社長がテレビに出て挨拶して、今回の事件をお詫びしてももう遅い。かつて雪印乳業がその不祥事から立ち直れなかったように、このまま不二家も洋菓子製造から撤退してしまうのだろうか。なんだかもったいないような気もするが、老舗でもこんなに簡単に評判を落としてしまうのである。食品を製造することを生業にするものにとって、このような事件を決して起こしてはならないという一つの教訓である。
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