2006年05月30日(火) |
こら、勝手に駅を増やすな! |
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新幹線の新駅、南びわこ駅の建設がほぼ本決まりとなり、建設費+新幹線の迂回費用として650億円を地元が負担することになっているという。京都米原間は新幹線の駅間距離としては一番長く、そのために地元ではその中間に駅を設置することを強く望んでいたのだという。そこに駅が出来たからどれだけ便利なことがあるのか。京都駅まで出るのに在来線でせいぜい20分くらいしかかからないのにどうしてわざわざ新駅を造る必要があるだろうか。
どうせそこに住んでる連中は京都や大阪という近いところに出るのにまず新幹線には乗らないだろう。新快速で十分だからだ。運賃のゼニもはるかに安い。そうすると新駅を造ったもののほとんど利用されないという岐阜羽島状態になってしまう。そんなものに650億円も掛けようとしてるのである。しかもそのゼニはJRではなくて地元が負担するのである。オレが滋賀県民なら「税金をそんな無駄なことに使うな!」と主張するだろう。「おらが街の新幹線の駅」という自己満足のために費やす金額としては大きすぎないかとオレは言いたいのである。
滋賀県といえば少し前まで「びわこ空港」を造るのだと騒いでいた。田んぼや畑をぶっつぶして空港を造れば、土地を売ったゼニが入ってきて大金持ちになれるというイナカモンドリームを夢見てる地主が多数いたのである。オレは一言「あほか!」と言いたい。なぜそんな「働かずに大金をせしめる」ことばかり期待して自分たちの仕事をしっかりとやってこなかったのかと。なぜきちっと米作りという国家の根本を支える仕事に誇りを持たなかったのかと。
近江地方と言えば昔から米どころとして関西人の食卓を支えてきた。そこでは「日本晴」という品種が江州米の代表として栽培され、コシヒカリみたいな女子供の喰う軟弱な米と違って少し硬めだったのでお茶漬けに最適だったのである。今、日本晴を作付けしている田んぼはほとんどない。京都の料亭はわざわざ契約した農家に日本晴を作らせてるのである。そういうことになったのも、滋賀県民が価値あるものとそうでないものをわきまえてこなかったからである。
そのびわこ空港という馬鹿な夢が消えてくれてほっとしていたら今度は新駅だ。全くいいかげんにしてほしいのである。駅を増やしたらその分所要時間が増えてしまい、他の駅から乗るすべての人にとって迷惑だと言うことがわからんのか。650億円というのも法外な金額である。「地元負担」だと言うが、そもそも地元がいったい国にどれだけ税金を納めてるのか知ってるのか。滋賀のような田舎は、国に収める税金よりも地方交付税などの形で返ってくる税金の方が多いのである。その税金を不要な駅作りのために無駄遣いされるということは、善良な高額納税者であるオレのゼニが無駄遣いされているのと同じことである。全くもってこの連中は許せないのである。
思うに新幹線の駅は多すぎだ。こんなに駅が多かったらありがたみがないし、こだまはノロノロ運転しかできない。なぜ時速300キロ近く出せるのに30キロごとに停まらされるのだ。それこそ資源の無駄遣いだろう。いっそ今ある駅も大胆に整理して東海道新幹線は、東京、名古屋、京都、大阪だけでいい。後は岡山、広島、博多で十分だ。それ以外の駅に行きたいヤツのために在来線があるのだ。オレは現行の新幹線は「のぞみ」だけで十分だと思っている。静岡県に駅なんかいらないのだ。あそこはただ茶畑の間を通過するだけでいい。静岡県にはどうせ美保の松原と清水の次郎長と安倍川餅くらいしか名物はないのである。そんな田舎にわざわざ新幹線を停めるまでもないのである。静岡空港も税金をドブに捨ててできたそうだが、田舎者ほど空港や新幹線を欲しがる。そんなにイナカモンドリームが見たいのか。オレはつくづくあきれてしまうのである。
滋賀県は永久に田舎のままでいい。田舎には田舎の良さがあるということを一番分かっていないのは、その田舎に住んでいる田舎者どもである。650億円なんてゼニ、本当に新駅を作りたいのなら県民に頭割りで負担させればいいのである。そういう努力もしないで国からの交付金をあてにしてるのは実に情けないことである。
7月2日に開票された滋賀県知事選挙に於いて、嘉田由紀子さんは新駅建設計画の凍結を県民に訴え、自民、公明、民主3党が推薦した現職の国松善次氏を退けて当選した。税金の無駄遣いを許さないというまっとうな県民の意志が、イナカモンドリームを目論む一部勢力に打ち勝ったのである。オレはこの選挙結果を地方自治にも新しい流れが生まれたと評価したい。
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