2006年05月07日(日) |
東京都民は気前がいいのである! |
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昨年度の振り込め詐欺の被害を都道府県別に比較すると、東京都がダントツに多かったらしい。件数が1758件、被害額36億6301万円で断トツだ。ところが大阪はわずか53件、8285万円しかない。発生件数で東京は大阪の30倍以上もあり、全国の25%も占めているという。全国平均から見て突出してるのが大阪の人間のだましにくさと、東京の人間のだまされやすさである。いくつかの都道府県をピックアップしたのが下表である。
発生件数(件) 被害総額(万円) 1件当たりの人口
東京 1758 366301 7143人
大阪 53 8285 16万6334人
愛知 484 73739 1万5005人
北海道 402 55456 1万4065人
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全国 6854 1286201 1万8624人
東京ではなんと約7000人に1人の割合で被害に遭っているのである。おそらく東京では知人が振り込め詐欺に引っかかったという話がかなり日常茶飯事になってるはずだ。息子や夫のためにすぐに数百万という大金を振り込む馬鹿、いや気前のいい人がこんなにもたくさんいるのである。
ところが大阪では東京の30分の1の件数しか起きてないために1件あたりの人口は16万6334人となり、全国平均の9分の1の発生率なのである。日本一の犯罪都市であるはずの大阪で、振り込め詐欺という犯罪だけが他の都道府県と比較して少ないはずがない。おそらくだます側は大阪にもたくさんの電話を掛けているはずだ。こんな数字が出るということは、大阪の人間が引っかからないからなのである。
ではなぜ大阪の人間は振り込め詐欺に引っかからないのか。答えは簡単だ。ことばが違うからである。よそ者には大阪弁の微妙なアクセントや言い回しを真似ることができない。だから息子や孫を装うことができないのである。明らかに大阪の人間とは違った口調や言い回しから不審に思われ「あんた誰や?」と訊かれたらもうオシマイである。
だったら大阪の人間同士ならだませるのかというとそうでもない。大阪の人間というのは極端に疑い深いのである。家族でさえ信じていないのが大阪である。オレのような孝行息子でさえ、親からは疑われることばかりなのである。もう20年以上も前のことだが、京都大学の合格発表の時にオレは公衆電話から家に電話した。
「おかん、合格や!」
「うそやろ」
その時の母の第一声は「うそやろ」だったのである。どこの世の中に息子の合格を報告する電話に対して真っ向から「うそやろ」と否定する母親がいるだろうか。オレのような勤勉な息子に対してそんな暴言をぶつけることができるなんてなんてひどい母親だろうか。というのが普通の日本人の感覚だ。しかし、大阪ではそのようなことは日常茶飯事なのである。人格や人間の尊厳を否定するような暴言が、家族の間ならなおさら平気でぽんぽん日常的に飛び交うのが大阪なのだ。それは暴言ではなくてただの挨拶の場合もあるのだ。自分の母親に向かって「おばはん、化粧厚すぎや」「いくら塗りたくっても土台が悪いわ土台が」と言うひどい息子も多いのである。
そんなやりとりで鍛えられている大阪の人間が、マニュアル片手の小僧っ子が掛けてきた振り込め詐欺の電話に引っかかるわけがないのである。大阪のわずかな被害者というのはおそらく他の土地から引っ越してきたよそ者だろう。コテコテの大阪の人間が振り込め詐欺みたいな低レベルの犯罪に引っかかるわけがないのだ。
そこから考えると、日本一振り込め詐欺に引っかかりやすい東京都民は日本一馬鹿ということになってくる。その上自分の夫が痴漢であったり息子が交通事故を起こしたりと言われるとすぐに動転してしまう小心者だ。どうして安心してどーんと構えてることができないのか。夫や息子を信じてやれないのか。大阪の人間は確かに疑い深い。しかし、本質的なところでは信頼があるから自分の夫が痴漢だなんて思わないし、息子が交通事故といわれてもだまされないのである。
この地域差の理由に関して、識者の方々はかなり的はずれなことを語っている。評論家の犬養智子さんは「新聞もこれだけ書き、テレビでもさんざんやってるのに、なぜ引っかかるのか信じられない。大阪は商人の町で自分で稼いだ金という意識がベースにある。商人の方が侍より実力があり、権威を信じない。江戸はある意味中央集権で、幕府の権威が強かった侍の町。その尾を引いて、近代化しても役人に従順。だから、東京は制服に弱い。」なんだそうだ。これにはもう笑うしかない。そんな昔のことなんか引きずってないぞ。
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