2006年03月07日(火) |
恋人同士なら、LOVE定額だ! |
携帯用URL
| |
|
昨年、ソフトバンクが携帯電話事業に参入するというニュースが流れたとき、そのための莫大な設備投資のことなどを思えば既存の電話会社を買収するのだろうとオレは思っていたし、買収するとすれば2強1弱という構造の中でその1弱であるボーダーフォンを取り込むと予想したがまさにその通りの展開になったのである。
さて、買収金額は2兆円とか言われ、それがあまりに高額のために個人投資家もソフトバンク株への投資をためらっている。買収資金調達のために「増資」なんてことになれば暴落は必至だからだ。ただ、全国(といっても都市部中心で田舎はてんでだめなんだが)に張り巡らされた携帯電話の設備と、1500万といわれる加入者から毎月入ってくるゼニのことを思えば、買収金額は決して高くないという人もいて、諸説入り乱れてみんな口々にああだこうだと言ってるわけである。
ただ、オレはボーダーフォンの料金割引制度の中にある「LOVE定額」(←クリックしてみてください)に注目している。これは、一定料金(ここでは315円)を先に払って契約するのなら、指定したある特定の番号に掛ける時の料金がタダになるという仕組みである。たとえば毎日5分間電話でおはなしするカップルがあったとしよう。携帯電話の音声通話料金というのはかなり高いので、一日たった5分でも一ヶ月分ではなんと6300円にもなってしまうのである。大人ならこれくらい何でもない金額だが、中学生高校生にはかなり痛い。ところがボーダフォンが提供する「LOVE定額」ならたった315円で恋人とは話し放題にできるのである。
しかもこのLOVE定額、別に男女の恋人同士でなくてもいいのである。男と、男、女と女でもOKなのだ。男同士ならホモ定額、女同士ならレズ定額という別名で呼ばれるかも知れないが、とにかくなんでもありなのである。オッサンと若い愛人でもいいし、おばはんと若いツバメでもOKなのである。
20代の頃の自分の経験を思い出すと、恋人との長電話(といっても固定電話だが)で電話代がかなり掛かっていたことを思い出す。電話代が月1万円を超えることもしょっちゅうだった。もしもその電話が掛け放題ならどれほど安心して長電話できただろうか。一晩中電話して、きっと朝までしゃべっていたかも知れないのである。2強1弱の携帯電話業界で上位2社を喰うにはこういう思い切った低料金のサービスをぶつけるしかない。11月の番号ポータビリティ導入時に他者からどれだけ客を奪えるかは、こうした魅力的なサービスの存在の有無に左右されそうである。
ただ、この便利な「LOVE定額」にも大きな弱点が一つある。それはやはり家族を相手先に指定できないことである。夫婦や親子の間で電話を掛け放題にすることができないのだ。どうしても使いたかったら偽装離婚するしかないのである。まさか電話代を安くするために偽装離婚までしてしまうような変な人はいないと思うのだが。もうひとつの弱点は、LOVE定額の相手先として登録できる番号が一個しかないということなのだ。
今時、恋人が一人しかいないというまじめな人は少数派だろう。たいていの美女は本命の恋人以外にもアッシーくんやメッシーくん(←死語)という下僕を従えているのである。電話を掛ける相手はたくさん居るのに、「LOVE定額」の相手にできるのは一人だけなのである。それは非常に困ったことである。一人だけしか選べない恋人にふさわしいのは誰か?誰をその掛け放題の相手にするかで一晩中悩む人も出てくるだろう。モテる男女には全く不要な装置である。その定額通話に縛られて一人の相手とばっかり付き合うということは、他の人とつきあったときに得られるかも知れないすべての幸福の可能性をあきらめろということである。オレだったら絶対にイヤだ。
この日記を書いた後で、ボーダフォンには「家族通話定額」という制度もあるとか、かけ放題ならウイルコムにすでにあるという情報をいただきました。情報を寄せてくださった多数のみなさま、ありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。ウイルコムに比べたらやっぱりボーダフォンのこのサービスはかなり見劣りしますね。300円というせこい有料だし。まあ今回は「ホモ定額」「レズ定額」のギャグを使いたかったということで・・・
←人気blogランキング投票閲覧ありがとうございます。ぜひ読者拡大へのご協力もお願いします。m(_ _)m
前の日記 後の日記