2006年02月21日(火) |
いまさら変身してどうするんだ? |
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仮面ライダーと言えば「変身」である。1970年代当時の子供たちにとって人気のあったオモチャと言えばその変身ベルトである。なんと一個1500円もした変身ベルト(子供用)は380万個も売れたそうである。そんなオモチャがどうしてそんなに売れたのかと思うが、考えたら当時は大人気の番組だったわけで、今と違って子供の多い時代のことだからたいした数ではなかったのかも知れない。
その変身ベルトを腹の出た大人向けに長く太くしたものが3月下旬に発売される。そんなもん誰が買うのだろうかと思ったら、なんと人気沸騰で問い合わせが殺到してるらしい。なんてことだ。値段もさすがに大人用で、31500円もするのである。そんなオモチャにそんなにゼニを出していったいどうするんだ。
問い合わせの中心となってるのは30代、40代の男性だという。大人用変身ベルトの発売が決まった1月末から2月にかけて、バンダイのホームページにはアクセスが集中してサーバーがダウンするほどだった。殺到したオッサンたちはそこへ「コンプリートセレクション 仮面ライダー新1号 変身ベルト」を見にやって来たのである。まだ予約受付もしていないのだが、外観、音、風車の回転、発光など仮面ライダー新1号が装着していたものを忠実に再現。本革を使用し、胴回り85〜110センチに対応する仕様になっているという。はっきり言って胴囲110センチのデブにはライダーベルトは似合わないような気がするのである。そんなヤツは大相撲の化粧まわしでも締めた方がピッタリだぜ。
オレはこの変身ベルトがどのような使われ方をするのか、全く理解に苦しむのである。子供用なら、仮面ライダーごっこをするという使い方がある。事実、かつての子供たちはそういう遊び方をしたのであり、ベルトの買えない貧しい子供は仕方なく怪人の役をすることになったのだ。もちろん仮面ライダーが勝つのがお約束の遊びだったが。怪人役の子供たちはどれほどその境遇を呪っただろうか。もしかしたら今回の大人用ベルト発売を一番楽しみにしたのは、子供の頃にいつも怪人役をやらされていた元子供たちなのかも知れないのである。今度こそ仮面ライダーの夢が叶うのである。誰も見ていない部屋でそっとその変身ベルトを腰に装着して、「変身! トォー」と叫ぶオッサンたちが無数に発生するかも知れないのである。はっきり言って情けないのである。
もしかしてそのベルトを腰に巻いて出勤するのだろうか。それこそもっと恥ずかしいのである。人に見せられないもののためにどうしてそんな大金を支払うのか。オレには全く理解不能なのである。3万5000円もあればかなりのパソコン用品が買える。マウスなんか10個以上買える。この変身ベルトを購入する大人の男たちは、自分がそんなものを買うのにゼニを使ったことを妻や恋人にどう説明するのだろうか。よしんばその気持ちを説明できたとして、今度は言われない偏見や差別と迫害に耐えなければならないかも知れないのだ。それでもあなたはライダー変身ベルトを買うのか?そこまで強い決心があるのならいいだろう。買ってくれ。そして心ゆくまで自分の部屋で変身ごっこを楽しんでくれ。
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