2005年10月22日(土) |
エチゼンクラゲでいいじゃないか |
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日本各地の沿岸に漂着し、大きな漁業被害をもたらしているエチゼンクラゲについて、福井県は漁協などの関係機関に対し、「大型クラゲ」と呼び換えるよう、要望している。「福井が発生地と誤解され、イメージダウンにつながる」からだという。何をふざけたことを言ってるんだ。「エチゼンクラゲ」なら固有名詞だが、「大型クラゲ」なら普通名詞じゃないか。これでは「ジャイアント馬場」を「背の高いオッサン」と言い換えさせるようなものである。全く馬鹿馬鹿しい話である。
嫌われものの名前に「越前」という地名を冠してるのが気にくわないのか。だったら「越中ふんどし」はどうなるんだ。ふんどしのような破廉恥な下着の名前に「越中」の国名を使うことはけしからんと抗議してる人など誰もいないぞ。ふんどしとクラゲを比べると少なくともふんどしの方が恥ずかしいような気がするのである。少なくともオレは、全裸に越中ふんどしだけで街を歩く勇気はない。変態と思われそうだからだ。それほどこのふんどしという下着は迫害されてるのである。それはクラゲの比ではないのだ。
お笑い芸人の越前屋俵太はどうなんだ。その芸名を付けるにあたって、福井県教育委員会や福井県民は許可を出したのか。オレが福井県民なら認めたくないぞ、福井出身でもないのに越前を騙りやがるとはふざけやがって。
このクラゲの名前は1920年に、県の水産試験場長の野村貫一さんが定置網で新種のクラゲを採集したのがきっかけだという。発見場所は旧国名では若狭だが、なぜか「エチゼンクラゲ」と命名されたのである。文句を言いたいのならこの野村貫一に言えばいいのである。
本当にイメージが悪くなってるのかどうか、試しに「エチゼン」の語でYAHOO検索を掛けてみたところ、「エチゼンクラゲ」ばかり出てくるのである。エチゼンの付く他の言葉などほとんど出てこないのだ。それを考えれば、この旧国名が人々に忘れられるのを防いでくれるありがたいこのクラゲの名前をしっかりと宣伝に使えばいいのである。いくら悪名であっても、忘れられるよりもはるかにマシである。
小中学生に日本の都道府県の位置を書かせるテストを実施すると、福井県の正答率はいつも最低クラスの10%台だという。それほど人々に無視され、忘れられている哀れな福井県を世間にアピールするためには、このエチゼンクラゲを利用するしかないのだ。変なことに文句付けやがってバカタレめ。たかがクラゲごときでイメージが悪くなるほど福井県は値打ちがない土地なのか。そんなことを言うと福井出身の俵万智さんが悲しむぞ。
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