2005年09月05日(月) |
さよなら、福正先生・長谷川先生 |
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夏休みが終わって二学期が始まってすぐに生徒たちに届いたニュースが、まさか自分たちの先生が死んだという報せだったとはなんという悲劇だろうか。アフガニスタンを愛し、休みの度に出かけては現地の子供たちの写真を撮っていた福正純先生、そして海外旅行好きで今回初めてアフガンに同行することになった長谷川忍先生、二人の最期は金目当ての強盗に無惨にも殺されるという結末だった。
これを聞いて、「どうしてそんな危険な所に行ったのか」と感じる人も多いだろう。オレもそう思った。しかし、死というのはいつも突然なんだ。オレの手元には、石田ゆうすけ著の「いちばん危険なトイレといちばんの星空」という本がある。七年半かけて世界を自転車で回った人の書いた本である。彼は強盗に遭って所持品をすべて奪われたりしている。そんな苦難を乗り越えて帰国してこうして本を書けることも考えたらひとつの僥倖でしかないのかも知れない。
このオレも考えたら17年前に東欧北欧を放浪旅行している。現地で初めて知り合った人の家に泊まったり、ヒッチハイクしたりした。今思えば危険と紙一重だった場面もあっただろう。オレが所持していたドル紙幣は、物価の安い国では想像を絶する大金だったはずである。オレを殺して所持金を奪うような悪人に遭遇しなかったのはただラッキーだっただけかも知れないのだ。
アフガニスタンのことを治安が悪いと言うのなら日本はどうだ。2004年6月28日、台湾から観光旅行に来て河口湖畔のホテルに滞在していた女子大生、蕭任喬さんはコンビニに買い物に出た時に、通りすがりの25歳の男に乱暴目的で襲われ首を絞められて殺された。殺された蕭さんの家族は、まさかそんな事件が平和な日本で起きるとは思いもよらなかっただろう。
アフガニスタンが危険だというのなら日本は果たして安全なのか。少年法に守られていて未成年の犯罪者が手厚く保護されてるような情けない国が果たして安全だと言えるのか。外国の治安の悪さを問題にするならまず国内からなんとかして欲しい。強盗殺人や強姦、保険金殺人は原則死刑。少年犯罪も大人と同じ刑罰を与えることだ。命の大切さを教えるためには、命を奪うことの罪の重さをわからせないと意味がない。それこそがこの世で一番大事なルールである。アフガニスタンを武装強盗が横行するような治安の悪い国家にしてしまったのは誰なのか。それを責める前に我々は日本の治安のよさを取り戻す必要がある。ハリケーンの被害を受けたニューオリンズには武装した略奪強盗が跳梁跋扈しているという。それを情けない国家だと果たして日本人は笑えるのか。
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