2005年08月04日(木) |
掛布の家は手抜き工事だったのか? |
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プロ野球選手といえば高級車に豪邸住まいが相場である。もちろん、そういう家を建てる業者もたっぷりとゼニを払ってもらえるものだからいい材料を使っていい家を建てると誰もが想像する。テレビでも紹介されることが多い立派な家を建てればそれだけで建築家にとっては一つのステイタスとなるからだ。
いつかオレも株長者になって豪邸を建てようと思ってるのだが、その時は複数の業者を競わせてオレの納得する「こだわりの家」を建ててくれるところに依頼しようと思ってる。車庫はサンダーバードみたいに可動式の石垣が移動して入り口が出現するようにしたいし、入り口には滝が流れていて人が前に立つと水が割れてドアが開く、まるで桜井亜美の小説「イノセントワールド」に出てくる円山町のラブホのような仕掛けにしてみたい。そんな凝った家を建てようと思えばゼニがどれだけかかるかわからないけれども。
さて、元阪神タイガース選手で、今は野球解説者の掛布雅之さんの自宅の新築工事が手抜き工事だったということでゼニを払わなかったところ、業者から訴えられるという訴訟があって今回和解が成立したということだった。掛布氏は1998年に豊中市に2億4000万で自宅を新築したが、この工事はかなりひどいもので雨漏りもしたらしい。怒った掛布氏は残金の6700万円の支払いを拒否、工事代金の支払いを求める業者の訴えに対して掛布氏も反訴し、逆に9500万円の損害賠償を求める訴訟を起こしていた。
2003年5月の一審判決は掛布氏に5300万円の支払いを命じる一方で工事の欠陥を認めて業者にも2600万円の損害賠償を命じていた。差し引きすれば掛布氏が2700万円払うということになるのだろうか。ただ、この一審判決は実際は遅延損害金も含めて1億円以上の支払いを掛布氏に命じるものだったという。
今回大阪高裁で成立した和解は、掛布氏が約3000万円払うという条件だったそうだ。どうもオレは納得がいかない。というのはこの裁判では工事の欠陥は認定されてるのである。それなのにゼニは払わされるのだ。オレなら絶対に一銭も払わないぜ。「ゼニをもらいたかったらきちっと要求通りのものを作れ!」それがプロの仕事じゃないのか。大金を払って一生暮らしていく家を建てるのだ。そこにこだわりがあるのは当然だろう。
粗末な家しか買えない貧しい大衆のために、粗悪な建て売り住宅を手抜き工事で濫造して金儲けする連中が居る。需要と供給の関係でそういう連中はなくならないだろう。しかし、高いゼニを取って家を建てるプロが手抜きというの恥ずかしい。ちゃんと作る技術がないのなら看板を下ろすがいい。掛布の家を手抜き工事した業者の名前、広く公表してもらいたいものである。それがイヤならタダでちゃんと直すべきだろう。
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