2005年06月11日(土) |
お客の預金はオレのカネ! |
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東和銀行というのはいちおう東証一部に上場していて、前橋市に本店のある地方銀行である。その行員たちにはなんと、お客の預金を勝手に着服することが流行していたのだ。1999年8月〜2005年2月までに、東京や群馬など1都3県の6支店で、計5人の行員が客の口座から金を引き出すなどで総額1億2900万円の使い込みをしていたことが今回明らかになったのである。客の預金と自分のカネの区別がつかないような馬鹿行員をこの東和銀行は5人も抱えていたのだ。
その中でも埼玉と東京都内の2支店に勤めていた男性行員(41歳)は、総額で8500万円も使い込んでいた。他の4人は金額が少なかったので全額弁償して懲戒解雇だけの処分で済んだが、8500万になるとさすがに弁償不能な金額で、この一人だけは業務上横領で告訴されることとなった。手口はきわめて単純で、それぞれ法人や個人の口座から複数回にわたって預金を着服し、時には他の口座から抜いた金で穴埋めするなどの稚拙な作業を繰りかえしていたのである。ちょろまかしたゼニは主に遊興費や借金返済などにあてられたという。
なぜこの事件が明るみに出たかという理由だが、2003年10月から今年2月にかけて客から「口座の残高がおかしい」などの問い合わせが相次ぎ、また上司がこの盗っ人行員たちの態度を不自然に感じて調査をするなどで、それぞれ発覚したという。関東財務局は6月10日、この東和銀行に対して銀行法26条に基づき1カ月以内に法令順守態勢の確立を求めるなどの業務改善命令を出した。
しかし、6年近くもバレなかったということは、かなりこの銀行の管理体制はルーズだったんだろう。そんなところにはオレのゼニを預ける気にはならないね。ただ、オレが不思議に思うのは、銀行員というのはそんなに簡単にお客の預金を自由に引き出せるのかということである。5億円くらいちょろまかしてそのまま蒸発してしまうなんてヤツはいないのか。盗んだお金と一緒にかくまってくれる人がいればそのまま死ぬまで逃げおおせるじゃないか。隠れ家から一歩も出なかったら所在は永久に行方不明のままである。
この使い込み行員たちは、せっかくのそのゼニを借金の返済や遊興費などという非生産的な行為に費やしたのだが、もしも株で運用して何倍にも増やしていたらどうだっただろうか。素知らぬ顔でもとの口座に戻して後は知らんぷりということになったのかも知れないのである。バレない行員もきっとこの世のどこかに存在するはずである。もしも行員にオレと同じくらいの投資テクニックがあれば、こっそり5億引き出して一ヶ月後に10%の運用益を出してから元に戻すこともできてしまうんだぜ。
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