2005年04月29日(金) |
そんな乱暴な起こし方があるか! |
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大阪から仙台に行きたいとする。飛行機で行くなら片道約28000円かかる。所要時間は乗り換えを含めて約3時間だ。もう少し安く行きたいのなら新幹線を使うことになる。「のぞみ」と「はやて」を乗り継いで行くと22090円だ。しかし約5時間もかかることになる。普通はこの6000円の差額と2時間の時間差を考えていずれかを選ぶことになるわけである。
しかし、その半額くらいで行く方法もあるのだ。それが大阪〜仙台間の高速バスを利用する方法である。仙台行きフォレスト号は大阪(あべの橋)を20:00に発車し、途中梅田や京都駅に立ち寄って、仙台には翌朝8:17に到着する。約12時間は確かに長いが、片道12,230円(こども6,120円)という運賃は新幹線の半分近い。往復ならもっと安くて21,920円である。バスですぐにぐっすり眠れる人ならこの選択は悪くないだろう。使用する車両も独立3列シートの二階建てバス(定員36名または28名)でなかなか快適そうである。経路は名神・北陸・磐越自動車道経由、つまり新潟回りである。
ところが、こともあろうにその高速バスが横転して3名の死者が出るという事故が起きてしまった。4月28日早朝のことである。バスは右側を下にして横転、かなりの距離を横滑りした。割れた窓ガラスや手荷物が散乱し、下になった右側座席の人や、シートベルトを締めていなくて座席から投げ出された人たちの多くが負傷して血だらけになった。滑走時に上になった左側座席の人は、シートベルトを付けていた人は宙づりになり、付けていなかった人の多くは車外に投げ出されたという。ほとんどの客が熟睡していて、目覚めたときはすでに車外に投げ出され、気が付いたら道路にいたという状況だったのだ。事故を起こした運転手は「脇見していて中央分離帯に激突した」と語っているわけだが、居眠り運転だったのじゃないのかとオレは予想する。
後続車のドライバーの話では、バスは走行車線から指示器も出さずにいきなり道路中央にフラフラと蛇行してきて、中央分離帯に激突して横転したそうである。時速80キロで走行中に横転・滑走したわけだから、乗客の中に無傷な者はなかったという。先日の脱線事故にしろこのバス横転にしろ、公共交通機関を運転する者に気のゆるみやミスが増えているのではないか。この世には絶対にミスをしてはならない仕事がある。そうした仕事に従事する者は大勢の命を預かってることに対してもっと誠実に向き合うべきだ。絶対に居眠り運転にならないように安全装置の装備も考えるべきではないか。人間に任せている限り完璧ということはありえないからである。
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