2005年04月27日(水) |
ウイルスバスターは実はウイルスだった |
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ウイルスバスターと言えばウイルス駆除ソフトの定番である。たぶんあらゆるソフトウェアの売り上げランキングのベスト5くらいに入る超人気ソフトではないだろうか。だから日本中の企業で使用されていたのである。そのウイルスバスターを最新版に更新したところ不具合があって、パソコンがフリーズしてしまうというとんでもないトラブルが多くのパソコンユーザーを襲ったのである。起動しないということは使えないということであり、その被害はおそらく天文学的な金額になるだろう。
もしもそのパソコンがネット株取引に使用されていて、その日アクセスできなかったことで取引が出来ず、持ち株がストップ安になっていても気づかずに売れなかったということになればとてつもない損害だ。問い合わせが33万件(個人30万、法人3万)あったということだが、それは電話がつながった数だけだろう。実際のトラブルは300万件くらい起きていたのじゃないか。
発売元のトレンドマイクロ社はトラブル対策に「数億円を費やす方針」とあったが、たった数億円で賠償できる問題じゃないだろう。また、たった数億円でカタを付けようとする不誠実な企業ならば、もうウイルスバスターはいらない。他の製品を使うまでのことである。不具合を解消するためのCD-ROMの配布も今週中に行うそうだが、今この時点で使えない多くのユーザにとってはなんの意味もない。それこそテレビでCM枠を買い切って、10分間くらいかけて「ウイルスバスター不具合解消の仕方」を放送してやるべきだろう。迅速にということなら方法はそれしかない。
さて、被害の大きかった相手に対してトレンドマイクロは賠償するのだろうか。巨大なコンピューターシステムがストップしてしまった企業は数多くある。それらすべてに賠償すれば金額は数百億にのぼるだろう。もしもオレがウイルスバスターのせいで試験問題や授業用プリント作成ができなかったら、賠償金額は最低でも100万円は取りたい。その時に受けた精神的ストレスに対する代価はきっちり払ってもらうぜ。
しかし、パソコンを起動させなくなるこのトラブル、ウイルス駆除ソフトではなくて、それ自体がウイルスみたいなものだったな。そんなもん、社員が一回でもテストしたらわかるだろう。多くの企業のパソコンをフリーズさせて社員に無用のストレスを与えたその罪、最新版を店頭でタダ(+おまけ付き)で配ってくれたら許してやるぜ。
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