2005年04月25日(月) |
料理にホンマモンの指を混入した女 |
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AP通信によると、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼにあるハンバーガーチェーン店「ウェンディーズ」で食べた豆料理のなかに「人間の指が入っていた」と主張した女(39歳)が4月21日、同店に約250万ドルの経済被害を与えたとして重窃盗容疑で逮捕されたという。
レストランや食堂の食べ物に異物が混入することはよくあることである。オレもこれまできつね蕎麦にハエの死骸が入っていたり、ハンバーグに金属たわしの針金が入っていたことを経験したことがある。ある著名なラーメン屋でカウンターにゴキブリの巣ができているのを目撃したこともあるし、露店のキャベツ焼き屋で材料にゴキブリが溺れてるのを見たこともある。異物混入というのはよくあることなのだ。
だから客からクレームがつけば基本的に店は不注意を謝罪してお詫びするしかない。中には不心得者の悪質な客が居て、持参したゴキブリを麺類の中に混入したりするヤツがいるかも知れないが、そのゴキブリが客によって混入されたモノか調理過程でまぎれこんだものなのかは区別できないのである。そういう意味で、この「異物混入クレーム」は店に言いがかりをつける方法としてはかなり成功率が高い詐欺であると言える。
しかし、人間の指を混入したというのは失敗だ。そんなものは滅多に混入しないからだ。この指入れ女はネバダ州ラスベガス在住のアナ・アラヤ容疑者で、実はこの女には「食事をしたら娘が病気になった」と他のファストフード店を訴えるなど複数の訴訟歴があった。警察は当初からこの女をマークし、自宅も捜索していた。ハンバーガー店に対して訴訟を起こす予定だったアラヤ容疑者は不利になったので訴訟を断念したのだが、巨額の風評被害を受けたウェンディーズの被害金額分の窃盗容疑で今回訴えられることとなったのである。ウェンディーズ側は「店員は全員指がきちんとそろっている」と反論したのに客足が遠のいたという。
ウワサというのは実に怖ろしいモノである。大阪では昔、ヤクザが屋台のラーメンの出し汁に切断された人間の手首を入れて、人肉スープにしてしまったという恐るべき事件があったが、それからしばらくは屋台ラーメンの売れ行きが大きく落ち込んでいたぜ。しかし、この言いがかり女、ホンマモンの指をいったいどこで調達してきたんだろう。店からいくらぼったくるつもりだったのだろうか。アメリカという訴訟社会ならではの事件という気がするぜ。
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