2005年03月21日(月) |
たぶん、日本一危険な職業 |
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大阪の運転は日本一過激だと言われる。ETCを通過する車の平均速度が一番速いのもどうやら大阪らしい。ブースの手前で減速するヤツなど誰もなく、高速道路に進入するための加速を一気に行うのが普通だ。時速100キロ以上でぶっちぎればタダで通過できるという都市伝説もあるくらいで、馬鹿の中には「100キロで通過した!」とか「オレは98キロだ。負けた・・・」と競い合ってるヤツらもいる。
その阪神高速入り口のETC専用レーンを通過中に、料金収受員をはねて死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた男性運転手(51歳)の判決公判が大阪地裁であった。料金所ブース手前の650メートルはいちおう制限時速40キロとなっている。(大阪でそんな低速で走るのは落ち葉マークをつけた老人ドライバーくらいだ。)はねられた収受員は、誤ってETCレーンに進入した車から料金を受け取って戻る途中だった。この事故の責任は、収受員にそんな危険なことをさせたそのうっかり者にあるのであって、はねたオッサンもまさかそんなところに人がいるとは思いもよらなかっただろう。考えたら不幸なことである。
オレは一度だけ高速道路で、ネコにクルマの直前を横切られたことがあるが、その時は一瞬肝をつぶしたぜ。高速道路とはすなわち、人や動物がいてはならない場所だ。クマが横切る北海道の原野に高速道路など全く不要である。鈴木宗男よ、おまえは間違ってるのである。
鈴島晋一裁判官は「減速もせずにブースを通過しようとした」と批判する一方で「被害者も、安全確認が不十分のままブース間を横断していた」と述べ、禁固1年6月、執行猶予3年(求刑・禁固1年6月)を言い渡した。ETC利用者が急増する中、ドライバーと道路管理者双方に注意を促す判決となったのである。
この事故が起きた池田線空港料金所はオレも利用したことがあるが、進入路がかなり長くて加速しやすい。つまり、そこで停まるつもりの非ETCドライバーはゆっくり走るが、ETCで通過するつもりのドライバーは制限速度など誰も守らない場所である。オレも一度、後ろからETCのヤツに煽られたことがある。回数券を渡してから猛然とその無礼者を追いかけて、すぐに追いついてしっかりと前に割り込んでびびらせてやったぜ。
ETC運用開始以来、はねられて死んだ収受員は3名、負傷者は10名以上となっている。ETCカードを入れ忘れたり、通過速度が速すぎて開かないバーに激突するなどの物損事故は阪神高速だけで1年間に311件、ほぼ毎日起きてるのである。こんな危険な職場を薄給の料金収受員(公団とはどうも別会社に所属しているらしい)に任せるのは間違っている。公団に天下りして高給をとってるジジイどもにぜひともこの仕事をまかせたい。危険手当もしっかりつけてやれよ。
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