2005年02月04日(金) |
新幹線を停めた受験生の話 |
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およそ一年前の日記に書いたのだが、自分が受験する大学の試験会場を間違えて、パトカーで送ってもらった女子受験生が居た。全く迷惑な話である。オレはこの「受験生への配慮」というのが大嫌いだ。若者はほとんど全員、人生のどっかで「受験生」を体験するのである。そんな普通のことなのにどうして世間はこうして腫れ物に触るように受験生を特別扱いするのか。
パトカーの通過で受ける迷惑ならまだたいしたことはない。福島県にはなんと新幹線を停めさせた受験生がいたのだ。全く人騒がせなヤツである。JR東日本によると、その受験生は2月2日、福島駅を8:18に出発する上り列車の「Maxやまびこ104号」に乗った。乗車後、その列車は郡山駅には停車しないことに気づいた。普通ならここであきらめるところだ。しかし彼は車掌に頼んだ。相談を受けた車掌が新幹線の運行本部に連絡し、ほかの乗客に車内放送で断った上で、本来は通過する宇都宮駅に約30秒間停車させたのである。そこで9:07に出発する下り列車に乗り換えて折り返し、試験になんとか間に合ったという。
臨時停車させられた列車は予定より3分遅れで東京駅に到着した。JR東日本では「新幹線が受験生のために停車駅以外で停車したのは恐らく初めての措置。今回は特例中の特例。受験生も乗車する前にしっかりと停車駅を確認してほしい」と話しているという。当たり前だ。こんな馬鹿げたことは二度とやって欲しくない。オレがもしもその新幹線の乗客なら、その臨時停車に対して激しく抗議して絶対に許さなかっただろう。その受験生が目の前にいたら「アホかおまえは!」と怒鳴りつけた後で、「人生何事もあきらめが肝心」と慰めただろう。オレはそんな狭量な人間なのだ。
臨時停車することで停止・発進の電気代が余分にかかったはずである。JR東日本はその分のゼニを請求するべきだ。また、3分間遅れたせいで迷惑を受けたすべての乗客に対してその分の時給を支払うべきだ。乗客が1000人なら一人500円として50万円だ。自殺するために電車に飛び込んで停める馬鹿、交通事故で渋滞を引き起こす馬鹿、こういう迷惑な馬鹿のために社会はいつも多大なコストを払わされているんだ。たった3分であっても、きちっとその受験生は東京駅まで出向き、終日ホームに立って、「ご迷惑をお掛けしました!」と道行く人々に頭を下げさせろ。
もしもこの馬鹿のマネをして、静岡大の受験生が「のぞみ」を静岡に停車させたらどうするんだ。「間違えて乗ってしまいましたぁ!」と明るく車掌室に駆け込んできたらいったいどうするんだ。そういえば昔、新幹線のトイレの窓をぶち破って飛び降りようとした馬鹿がいたなあ。
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