2004年12月18日(土) |
杜(もり)の都のトンデモBANK! |
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新球団楽天イーグルスの本拠地となる仙台には仙台銀行という地方銀行がある。平成16年3月現在で預金残高7200億円、経常利益5億9900万、従業員数771人という規模だ。まさかそこが、管理職の行員たちがせっせと預金を使い込む泥棒銀行であったとは市民の誰も思わなかっただろう。それも末端の行員ではなくて支店長代理までもが使い込んでいたのだからびっくりである。なんと7人の行員が1993年以降に顧客の預金など計1億8100万円を着服していたのだ。七人の侍なら黒沢明だが、仙台銀行は七人の横領行員だったわけである。
このうち最も多額の9400万円を横領していた40代の支店長代理は宮城県警に業務上横領の疑いで告訴され、東北財務局はその日、仙台銀行宛に業務改善命令を出した。 顧客の預金着服に関わっていたのは20〜50代の男性行員7人、そのうちヒラの行員は1人だけで、ほかは支店長代理、調査役、次長ら管理職だったという。まさに銀行ぐるみの横領システムができあがっていたのである。
この七人はすべて単独犯で、それぞれ勝手に預金を着服したりATMの現金を抜き取ったりしたということだが、そんなわけはないとオレは思っている。緊密に連携し合っていたんじゃないのか。おそらく銀行内の人間にとっては周知の事実だったことが、バレそうになったのであわてて処分したというのが真相だろう。今回摘発された7人はただのスケープゴートで、本当はもっと多くの関与者がいたのではとオレは想像してしまうのである。
支店長代理ら6人は懲戒解雇され、1人は依願退職。三井精一頭取を含めて延べ65人は減俸などの処分を受けたという。告訴された支店長代理は1993年から11年間にわたって預金を着服していた。他の6人は全額を弁済したこともあり告訴は見送られている。これは甘いね。返せばいいというもんじゃないだろう。
奈良県の南都銀行では男性行員(27歳)がATMに補充する現金を約2年間にわたって抜き取り、計約1億円を横領していたとして、12月10日付で懲戒解雇されている。この男は「すべて馬券購入にあてた」と話し、親類らの援助で全額弁済したという。残高が少なくなったATMに現金を補充する際、約50回にわたって1000万〜100万円の抜き取りを繰り返していた。11月末にこの男が異動した際に、残高と帳簿があわないことで発覚したという。
清張ドラマの「黒革の手帖」では横領した女が銀行の秘密をネタに開き直るのだが、実際には使い込みは必ずバレるのである。それにしても競馬に使ってしまうなんて世界一のアホである。大穴を当てれば使い込んだ分を取り戻せると思っていたのだろうか。あまりにも頭が悪すぎる。もしもオレが横領犯なら、しっかり株式投資で増やして残高をもとどおりにしておいてわからなくしてやるぜ。
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