2004年12月14日(火) |
ベンツのオッサン、300円返せよ! |
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オレのお気に入りのお好み焼き屋は自宅から6キロも離れている。もちろんそこにはクルマで出かけるわけだが、駐車場のない店なので駐車違反を恐れるオレは必ず駐車場に停める。オレのようなルールを守る人間にとってそれは当然のことだ。その駐車場の選択肢が二つある。駅前駐車場は30分/100円である。しかし、そこからさらに50mほど離れたところに病院の地下駐車場がある。ここはなんと30分以内なら無料駐車が可能なのだ。ところが30分を超えればいきなり300円を払わないといけないのである。この二つの駐車場のどちらを選ぶかはオレにとって究極の選択である。
家族でゆっくり食べる場合、30分以内は絶対に無理だからオレは駅前駐車場にクルマを停める。しかし、一人でささっと喰うときには30分というのは決して無理な時間ではない。無料駐車できるというのはケチなオレには捨てがたい魅力である。また、熱いお好み焼きを素早く食べる空冷ハフハフ喰いという必殺技もある。そういうわけで今日もオレは病院の地下駐車場にクルマを停めたのだ。
月曜ということで病院の駐車場は混んでいて、オレは駐車場所を見つけるのに手間取って、なんと11:29に入場したのに、クルマを降りて出てきたときにはもう11:31になっていた。オレは走った。約150mを踏切まで全力疾走し、警報機が鳴り出したのを強引に走って渡りきって息を切らせて店に到着、ここで11:35だった。すかさずいつもの肉モダン焼き430円を注文する。焼き上がったのは11:43だった。オレはいつものようにたっぷりとソースをかけ、マヨネーズをトッピングしてもらい、青のりとカツオを振りかけて急いで喰い始めた。11:48にはもう食べ終わった。勘定を済ませたオレには少し心の余裕が生まれていた。11:51に駅前のUFJに寄ってATMへ。それから駐車場に戻ってきたのは11:56だから余裕で無料時間内にクルマを出せるはずだった。あと3分もある。
出口ゲートの機械の前には先客が居たので、オレはそのベンツの後ろで待つことにした。しかし、そのベンツは左ハンドルだった。オッサンは閉じたゲートの前にクルマをしばらく停止させ、クルマから降りて機械をのぞき込み、カードを入れるためにまたクルマに戻るという動きを実に緩慢に、まるでスローモーションのように行った。機械にカードを入れたがゲートは開かない。おそらく、ゼニを追加しないとバーは上がらないのだろう。いつものオレならクラクションを鳴らすところだが、相手はベンツに乗った怪しそうなオッサンである。いきなりズドンとやられたら大変だ。オレは時計を見ながらやきもきしていた。
オッサンはたまたま駐車場にいた警備員を呼び止めて、どうしてバーが上がらないのか居丈高に聞いている。「ゼニ入れてへんからやんけ、アホ!」オレは時計を見た。11:58である。かなりやばい。やっと警備員の説明の意味を理解したのか、オッサンはコインを入れ、バーが上がった。オッサンはまたクルマの左側に戻り、着席してからしばらくゴソゴソしてなかなか発進しなかった。坂道発進ができないのかヘタクソ!やっとオッサンのベンツが動き出し、そのケツにくっついて出口ゲートに止まったオレの前の料金精算機には無情にも12:00という時刻が表示されていた。駐車カードを入れたものの、無料時間を過ぎていたためにオレの前のバーは当然降りたままである。オレは泣く泣く300円を支払って駐車場を出たのだった。
ちゃんと間に合うようにオレは食い終わったのにこんな目にあったのはなぜだろうか。銀行に寄ったオレの判断が甘かったのだろうか。いや、すべてはあのベンツのオッサンのせいである。おまえのせいでオレは300円も損したんだぜ。こんなことならオレは発砲を恐れずにクラクションを激しく鳴らすべきだったぜ。
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