2004年12月09日(木) |
皇大子だっていいじゃないか! |
携帯用URL
| |
|
オレは仕事柄校正という作業をよく行うのだが、校正しないといけない分量が多ければ多いほど、見落としの量も増える。何度も校正を掛けたはずなのに、印刷が上がってから気が付いて正誤表をつけたりなんてこともたびたびあった。だから短い期間でそれらの作業を終えないといけない週刊誌の編集の方々の苦労は実に大変なことだと思う。
その誤植が一般人ならまだいい。名前の漢字を間違う程度ならまだ読む人がクスクス笑う程度ですむからだ。2ちゃんねるにもオレの名前をちゃんと「江草」と書くことができずに「江臭」とか「絵臭」という文字をあてている無知な輩が居るが、別に実害があるわけじゃないから笑ってすませられる。水野真紀と水野美紀を間違えても、どちらも知らない人にとってはたいした違いではない。韓国人の俳優の名前はカタカナ表記なので全く区別が付かない。いろんな方が人気だそうだがオレは「ペ」さんしかわからない。
しかし、この世でただ一つ絶対に間違えてはならないものがある。それが皇室の方々のお名前やそれに関する表記だ。そんな畏れ多い失敗は戦前なら不敬罪で死刑になったかも知れないのだ。実際、戦前は天皇陛下の写真を汚してしまったからと責任を取って自殺した人までいたという。
12月9日発売予定の週刊誌「女性セブン」(12月23日号)の皇室記事の見出しに誤植が見つかり発売延期にしたことが明らかになった。誤植を修正して4日後の13日に発売するという。ミスのある雑誌はすべて焼却処分されるのだろうか。もったいない話である。
誤植があったのは、秋篠宮さまの誕生日会見をめぐる記事の見出し部分で「皇太子さま」の「太」が1カ所「大」になって、「皇太子」が「皇大子」になってしまったというものだ。一言「校正ミスがありました」と宮内庁を通じてご本人に謝罪してというわけにはいかないのだろうか。小学館では「印刷所段階で小見出しに網かけをする処理の際、ミスが出た。約55万部全冊の誤植を修正したうえで店頭に出す」としている。もしも他の人名だったら刷り直すなんてことは絶対にしなかっただろう。この現代にも「不敬罪」はちゃんと生きているのかも知れない。
そんな畏れ多い皇室の方々の中でも特に将来の女帝候補であらせられる「愛子」さまのお名前はまことに尊いのである。ところがその同名の歌手「aiko」が存在するのである。コンサートでは大声で「aiko(あいこ〜)!」と叫ぶファンがいるのである。まことに畏れ多いことである。そういえば戦前生まれの男の名前で「裕仁(ひろひと)」というのをオレは一度も見たことがない。天皇と同じ名前など畏れ多くて誰もつけなかったのだろう。イラクではサダムという名前がかなり多いのにまことに不思議なことである。
前の日記 後の日記