2004年11月03日(水) |
おまえらそれでも民主国家か? |
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米大統領選は11月2日に投票が行なわれる。選挙戦が過熱しているため、開票結果が僅差の場合、負けた陣営はすんなりとは受け入れそうになく、再集計や訴訟が同時多発的に起きることも予想されており、最終的に決着がつくまでには、前回2000年のように長い時間がかかることもあり得るという。全くもって不思議な話である。文明国であり、軍隊の後押しで民主主義の正義を押し売りするほどの「民主国家」アメリカ合衆国が、実際はただの選挙で不正が横行し、正確な開票さえできないのだから。
この面倒な票の「再集計」という作業は、フロリダやペンシルベニアを含む17州で、1位と2位の得票率の差が「0.5ポイント以下」など僅差の場合にのみ自動的に行われることになっている。自動でなくても有権者や候補者の求めがあれば実施する規定がある州も多い。要するにまっとうに選挙が行われていない可能性のためにこんな仕組みが存在するのである。
さらに大統領選挙の混乱を増すのが「暫定投票」制度である。これは投票所の名簿に名前がなくても「暫定的」に投票が許され、有権者登録をしていることが確認されれば票が有効と認められる制度である。投票の機会を広げるのが狙いだという。そんな制度があれば替え玉投票が横行するに決まってるじゃないか。まだアフガニスタンの選挙みたいに、投票したら手に特殊なインクで判が押される方がマシである。(このインクは洗ったらすぐに落ちるので、実際は何度も投票できるらしいが)
また、旧式のパンチカード式投票機も多数残っている。これは支持する候補者を示す投票用紙上の個所に穴を開ける仕組みで、2000年の大統領選ではフロリダ州で穴が完全に開かず、くぼんだ形になった「えくぼ票」が大量に見つかり、判定を巡って大混乱したらしい。タッチスクリーン式電子投票機で投票する有権者は前回の12%から29.4%に増加したが、電子投票機は外部から不正にアクセスされる恐れがある。さらに投票用紙に記録が残らないため、コンピューターの故障でデータが破壊されれば再集計ができないという問題点も浮上している。
こんな投票の仕組みを導入する理由は何故か。たぶん識字率が低いせいだろう。少なくとも日本のように紙に名前を書くという仕組みは導入不可だったからこうなったのだろう。このいったいどこが先進国なんだ。いくら多民族国家といっても何か工夫はないのか。
21世紀にもなって公平な選挙もできない野蛮な国アメリカ、そんな程度の低い民主主義をイラクに押しつけてご満悦のブッシュ大統領、その熱烈な支持者コイズミ。この3者の中で一番恥ずかしいのはいったい誰だろうか。
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