2004年10月14日(木) |
集団自殺という名の「祭」 |
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ネット上で自然発生的にイベントが起きることがある。これは「祭り」と呼ばれ、そこには大勢の観客が集まる。集団自殺を企画した人間にとって、それもまた一つの祭りだったのだろうか。
埼玉県皆野町のワゴン車の中で男女7人が集団自殺しているのが見つかった事件で、その中心人物だと見られている東京都文京区の34歳女性はこれまで2度にわたって自殺系サイトで一緒に自殺する人を募集していた。秩父署の調べによればこの女性は9月22日に自殺志願者を募集。10月4日〜5日にかけて東京都奥多摩町で3人の女性とテント内で練炭自殺を図ったが未遂に終わっている。その二日後の10月6日にも同じサイトで、
「男女問わずグループで実行したい。失敗した経験ある故、方法も手順も分かると思います」
などと書き込み、再び自殺志願者を募集していたという。
今回自殺した7人はそれぞれ就職や進学で悩んでいたらしい。佐賀市の無職女性(20歳)は高校卒業後、定職がなく自宅で長時間インターネットに浸る生活だった。埼玉県所沢市の無職男性(20歳)も定職に就いていないことを悩み、北海道に住む両親に相談していたという。大阪府東大阪市のアルバイト男性(20歳)は、2年続けて大学受験に失敗していた。自宅にパソコンはなく、インターネットカフェに通っていたという。
ところが青森県岩木町の大学3年の男性(20歳)は理工学部の授業をきちんと受け、9日も大学の近くまで母親に車で送ってもらっていた。家族に思い当たる節はないという。全く不可解なのである。理由なき自殺である。
定職に就いていなくても、受験に失敗してもちゃんと快適にインターネットを楽しみながら生きていられる日本という豊かな国にあって、自殺という「祭り」にあこがれる人たちの抱えた病はいったい何なのだろう。オレは死にたくない。オレにはまだやり残したことが無数にあって、そのすべてをやり遂げるためには100歳まで生きても足りないと思っている。そうして簡単に捨てられる命、余ってるのならオレにくれよと言いたくなるぜ。
この地球上では戦争や無差別テロで命を奪われる多くの命があって、何の罪もない人が虐殺され続けている。堕胎という形で生まれることもなく消去される生命も毎年日本だけで100万人を超えるという。その一方で、たかが進学や就職の悩みで「自殺祭り」に参加する幸福な死にたがり屋さんたちがいる。いったい何が不満なんだ。どんなヘタレでも受精の時は数百万の精子の中のたった一匹の生き残りのエリートだったんだぜ。そんなこともわからんのか馬鹿!
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