2004年10月10日(日) |
脱税のことならオレにまかせろ! |
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自慢じゃないがオレは脱税なんてしたことがない。源泉徴収でしっかりと給料から天引きでぼったくられるだけじゃなくて、株式投資の売買益もちゃんと申告して納税している。それがまっとうな市民の義務だと思ってるからだ。その脱税を取り締まる側の人間が、ひとたび税理士になれば今度は自ら脱税する側に回るというのは、警官が退職と同時に空き巣に転向するようなもので職業倫理もへったくれもないのである。
浜松西税務署長など名古屋国税局の主要ポストを務めた国税OBの税理士、山本恒雄が税務調査を受け、2003年までの7年間で約3000万円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。顧客からの収入の一部を除外し、所得を圧縮していたという。わざとやっていた経理ミス分と合わせて申告漏れは総額約5000万円に上り、同国税局は重加算税を含めて約2000万円を追徴課税した模様だという。
関係者によると、山本税理士は帳簿類を正確につけず、顧客の企業からの収入を約3000万円除外していたという。同国税局は悪質な所得隠しと認定し、重加算税を課して是正を求めたとか。また、事務所に勤める家族への給与を勤務実態より多く支払っており、この分は過少申告加算税を課されたという。脱税がバレた山本税理士は「話すことは何もない」とコメントしている。
本当に追徴金だけでいいのか。
こんなヤツからは税理士資格を剥奪しないのか。
この男はかつて国税局職員の不正を監視する国税庁名古屋派遣首席監察官だったのである。まさに立場が変わったら警官も泥棒になるという好例だ。その後名古屋西、浜松西の両税務署長を歴任し、1992年に退職してからは税理士となったという。かつての上司が税理士になったということで、もしかしたらこれまではお目こぼしがあって摘発されなかっただけかも知れない。きちっと取り締まってこなかった国税局の人間の中にも共犯者はいるかも知れないのだ。
国税局の連中の労働モチベーションはかなり低い。その理由もわからないわけではない。ガンガン取り締まって徴税率を上げたとしても給料が増えたり出世することもない。それが公務員の悲しいところである。ひとたび不正に手を染めれば莫大な利益が転がり込んでくるわけなんだが。この山本恒雄もすでに在職中に、企業の税金を安くできるようにと便宜を図る手助けをしていて、それが今の税理士での顧客につながってるのかも知れない。
きっとこの男、「脱税したいならオレに任せろ!」とでも豪語しながら仕事していたんじゃないか。ニュースになってまた仕事が増えたりして。
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